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円山不動の滝(円山川)~神社山・円山縦走~

円山不動の滝(円山川)

190万都市札幌の中核、中央区の住宅街の中に滝が落ちていることを知った。

住宅街に落ちる滝といえば、精進川の滝が色んなメディアでも記録されているし、このブログでも2度ほど訪れた。だが、場所は豊平区平岸。住宅街のど真ん中とはいえ、札幌の中心部からは若干離れている。

ところが、このは、札幌の中心部から少しだけ離れた円山動物園から歩いて約1キロのところにひっそりと落ちている。しかもこの滝を落とすはそのほとんどを3面護岸の水路のような様相なのだが、このあたりだけは原始河川のような姿を残し、その滝の名の通りお不動さんを祭った祠もある。信仰の滝なのだろうか。祠にはお供えがあり絶えず誰かがおとずれているのだろう。だた私のように物見遊山で訪れるひとは先述の精進川の滝よりも圧倒的にすくないだろう。アクセスの不明瞭さがそうさせているのだろうか。それとも紹介されることが少ないからなのだろうか。

ここへのルートとこの日登った札幌50峰の神社山と円山へつないだGPSトラックを下記に示し歩行記を記す。

スタートは、円山公園や北海道神宮を訪れるときに利用するカービススカイナー南1西28 のコインパーキング。

ここから円山公園の中を走る南1条通の坂をのぼっていく。

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ややしばらく進むと円山動物園が見え、その後ろに神社山がその姿をあらわす。

円山動物園と神社山

円山動物園と神社山

藻岩山麓通と交差してから藻岩山麓通を南下して緩い坂道をのぼっていく。

途中隆光寺への案内板に従い住宅街の中にはいっていく。おもいもよらなかった傾斜の坂道に体が丁度よく温まる。目の前に明らかに登山ルックをした3人組が先行していた。こんな住宅街をそんな格好であるくってことはこの三人組も目的は神社山かとおもいつつ、履いているキャラバンスタンダードの靴紐を締めなおし傾斜を登る。この坂道のピークに当たるところが隆光寺。なかなか良い眺望がえらた。そこを少し過ぎたところに、

神社山へのとりつき

神社山へのとりつき

とりつきやすそうな場所をみつけたので、この場所から登ることにする。取り付いてはみたものの割りと急な傾斜と背丈ほどの笹藪に突入したのでカメラのレンズキャップをおとしてしまった。携行していたカメラはNIKON D3000 レンズは日本光学ロゴの古い35mm f/2 。レンズキャップが取れやすい懸念があったもののかまわず首からさげていったが、案の定おとしてしまった。2度ほどこの藪の傾斜を上り下りしたが差さと落ち葉の中でキャップを探すのは難しい。藪漕ぎの中、剥き身のレンズをさらして歩くのは抵抗がある。あきらめカメラをラップにくるみザックにしまうこととする。iPhoneもあるのでこの山行中はそちらで撮影することとする。

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胸あたりの笹薮を漕ぎ尾根らしきところにたどり着くと、神社山とピークが見える。事前に地形図から読み取り想像していた山容とはことなり神社山ピークとコルをはさみ西側にもちょっとしたポコがあった。トラバース気味にコルへと進むこととする。傾斜がついてくるとうるさかった藪も少し薄くなり気持ちのよい山歩きの気分が味わえた。

神社山コル

神社山コル

コルにたどり着くと、葉を落とした木々越しに札幌の街並がはっきり見える。落葉期以降の景観なのだろう。もう少し樹林が薄ければとおもいつつも、ピークへと向かうこととする。

ここからピークへはあっという間にピーク(標高237m)へとたどりついた。標高差はそれほどないので、景観は先ほどのコルとほぼ変わらず

神社山ピーク

神社山ピーク

写りはえに変化はなし。

ところで先ほど住宅街で先行していた三人組がやはりこのピークにいた。今日は札幌近郊の山をいくつか回るとのこと。誰も来るはずがないと思ったら私が来てびっくりしたともいっていた。札幌50峰に数えられているだけあって、こんなマイナー山でもだれかかれかに会うものだ。以前夏の迷沢山に登ったときも同じような台詞を聞いた。

降りるのはどこからときかれたので、道立特殊教育センターあたりにおりようかと思うと答えたところ、登ってきたところとは反対側の北側の尾根に道がついていると教えてもらった。果たしていってみるとしっかりとしたふみ跡になっている。

北側のふみ跡

北側のふみ跡

結構な人が登っているのだろう。開削された様子はないがここまで明瞭に踏み跡になっているとは驚きだ。せっかくなのでこのふみ跡をたどって下山することとした。

降り口は、当初予定をしていた道立特殊教育センターからはずいぶん離れ、山体の北側へとたどりついた。降りる直前になると住宅街が見え、人様の庭に入り込まないように注意をしながらまたまた藪をこぐこととなった。

本日の目的の一つを終え、メインである不動の滝を目指すこととする。

藻岩山麓どおりを再度登り返し、界川へとの分岐をそのまま直進。幌平峠への看板がある辺りから

不動の滝への分岐

不動の滝への分岐

細いわき道を伝っていく、丘の上に立てられている瀟洒な住宅の街並から一点して、農村・山村の道のような様相となり円山川に沿ってあるくこととなる。

最終民家の脇を抜け、少しあるくと、

円山不動の滝

円山不動の滝

お目当ての不動の滝へとたどりつく。がけ下のあまり日が当たらない場所でこじんまりとしてはいるが、充分に信仰の対象となりえそうな雰囲気がかもし出されている。

このあたりを散策して思ったのだが、この後向かった円山も含め信仰の対象の自然物や寺社仏閣が多いことに気づく。

和人が入植して100数十年。開拓使がおかれた道庁あたりからこの山間部は充分に自然の驚異の尖兵だったのだろうし、その中に神々をみるこにはうってつけの神秘性があったのだろう。手稲山や、阿部山のように採掘のために使われ近代化の歩みの同調していった山々や定山渓のように景観の山とは違い、ここに定住していった人々の精神性がそのままパッケージされ、今に残っているような感じがした。

そんなことを思いつつ、ついでなのでこの滝の後に円山に上ることにした。

円山西町から円山を眺める。

円山西町から円山を眺める。

今回は、いつも使っている八十八ヶ所口の反対側を歩いているので動物園裏口から登ってみることとした。

円山動物園裏登山口

円山動物園裏登山口

普段はくだりで使うルートだが、のぼりでつかってみると、どんなもんだろうとのぼってみると。

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20分もかからずに山頂へ到着。

円山山頂から

円山山頂から

先ほどの神社山、不動の滝とはうってかわっての展望良し。そして人も絶えず上りおりをしている。登山ルックの人、普段着の人、小さい子をつれて登っている人など沢山。この展望を見れること、札幌一有名な都市公園円山公園の一部のような扱いであることを考えれば当然なのだろう。

ここの動物たちはリスは当然。小鳥さえもひとなれしている様子で、

山頂の小鳥

山頂の小鳥

人に臆することなく小鳥がよってくる。周りを見るとえさのようなものがあちこちに。これには野生動物とのかかわりを考えると、少し考えらされた。

山頂で一休み後、八十八ヶ所口へ下山することとした。

くだりのタイムものぼりのタイムと同じ位だったことを考えるとこちらのルートは若干長いのだろうか。

八十八ヶ所口

八十八ヶ所口

合計8km強。おもったより歩いた散策だった。

札幌50峰 36/50 神社山(237m) GET

撮影場所 札幌市中央区円山西町5丁目
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★☆☆☆
撮影機材 nikon d3000 / iPhone 5c