暑寒別川河口
今回はすこし遠出をしてぶらりと増毛町へいってきました。
この写真は暑寒別川河口です。前日雨がふっており川が濁ってしまっていて夏なのに茶色い海となっていますが、まぁしかたないですね。この川はその名前の通り暑寒別岳に端を発し、増毛町の中心部まで流れてきます。留萌地方南部の留萌地域は増毛山地が横たわり平野部は沿岸域に少しあるだけなので、あまり長い川はなく、その中ではこの暑寒別川は一番流路距離の長い川になります。
この川の水は現在の増毛の主要産業でもある果樹園の用水や、酒造国稀の水としてしっかりと街にねづいているのです。
増毛町はかつてはニシン漁で栄えた町です。町の中心部にはその頃の面影をとどめる展示施設が複数あります。
また、その勢いにのって商業も発展していったようで、その代表として天塩国(現在の留萌地方)一の豪商 丸一本間屋があり、その邸宅は重要文化財を受け現在も観光の目玉となっています。
また本間屋の事業の一つであった酒造は現在最北限の酒造国稀として全国的にも名を広めています。
古き日本の香りを残す町増毛ですが、さらにその気分を上げてくれるのが、増毛厳島神社です。
元々あった漁場の安泰を祈願する弁天社が1816年(文化13年)に安芸の厳島神社から市杵島姫命を分祠し、1893年(明治26年)にこの場所に移し、今でも増毛の海を見守っています。
道内随一の彫刻神社と呼ばれるほど美しい造形に魅了されます。
そんな情緒あふれる増毛町、映画の舞台にもなっています。高倉健主演の駅~STATIONがそれです。
こんな建造物がしっかりと街に自然になじんでいるのも増毛の魅力なのでしょう。
そして、私としてのハイライト
鉄撮りです。
留萌線の終着駅増毛駅は大正10年建造の駅舎を今でも使っています。この旅情感たっぷりの情景これだけでもここに来た甲斐があるってもんです。
一日5本程度しか路線運用はされていませんが、現在でもしっかり現役です。
駅名と終着駅としてのステータスからか、訪れた日の乗車率はこの手の路線としては珍しく80%以上だったのではないでしょうか。
そして駅から少し離れ漁港の方に向かうと、
ノールマリーナ増毛という公営のプレジャーボート用のマリーナがあって、そこから留萌線を走るキハ54を見ることもできたりします。
漁場として増毛は一時の往時をすぎ、今回の紹介した観光や、暑寒別川の恵みを受けた果樹園や酒に資源をうつしてきた増毛。
街の盛衰にも川はやはり影響をあたえてきているのだなと今回の増毛行にてしみじみとおもいました。
撮影場所 | 増毛郡増毛町別苅1 |
アプローチ難度 | ★★★☆☆ |
景観 | ★☆☆☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
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