朝里岳沢川と朝里峠沢川の合流点~朝里岳登山~

朝里岳沢川と朝里峠沢川の合流点

道道1号定山渓レイクライン沿いを流れる川。所謂定山渓ダムに流れ込む川として小樽内川は親しまれていますが、春香山や奥手稲山への登山口駐車場辺りから道路沿いのその河川はとなるということを以前の小樽内川と朝里岳沢川の合流点のエントリーでお話しました。では朝里峠の頂上付近まで道に沿っている川が朝里岳川かというと、実はそうでもなく、札幌国際スキー場の駐車場あたりから今度は、が道に沿ってながれているのです。朝里岳沢川はというと、そのまま、札幌国際スキー場へと連なっています。その名の通り朝里岳から流れる沢として存在しているのです。

今回の写真はそんな朝里岳沢川と朝里峠沢川の合流点を撮影してきました。

この両河川の地図上での区分はというと、朝里岳沢川に朝里峠沢川が合流している扱いとなっています。ところが、TOPの写真を撮影した現地にいってみると、、、、。

奥から流れている流量の多い立派な川が朝里峠沢川、そして左から流れ込んでいるのが朝里岳沢川なのです、、、、。しかも本流にあたる朝里峠沢川をまたぐ道道1号の橋は、沢ガードに毛が生えた程度のものときています。

地図で川の名前を調べずにこの現地にいくと絶対に朝里峠沢川のほうが本流に見えます。

本流・支流の区分っていったいどうなっているのだろうと、インターネットで調べてみると、どうやら明確な基準が存在しておらず、長さ、流域面積、流量の三者の大きさできめていく、または昔からの慣習できめていくとのこと。

今回の両河川の例でいうと、

長さは、地図上は両者五分

流量は、朝里峠沢川

流域面積は、朝里岳川かな??(朝里峠沢川は石狩川水系の小樽側分水嶺まで遡るので、小樽側に流れる朝里川水系などほかの水系域に集積面積が分かたれているのかも)

となるでしょう。

今回の写真は雪解け期での撮影なので、渇水期になると、両河川の流量の差は目に見えてわかるような差ではなくなるのかもしれないという仮説もたつのですが、両河川の川底の形状を見てみる限り、流量にかかわる川幅は明らかに朝里峠沢川のほうがひろいのです。

比較項目としては両河川とも同ポイントになるので、あとは昔からの慣例という説もなりたちます。

ところが、ここからもう少し下流の朝里岳川を道道1号が渡る秩父橋の欄干には小樽内川の文字がかかれており、昔からの慣例説も積極的には取ることができません。

いったい、どういった経緯で朝里岳川の扱いをきめたのでしょうか。。。

謎です。。。。

そんな謎を残しながらも、朝里岳沢川の名称の元となった朝里岳にのぼってきました。

で今回初めて1000m超えの山頂に挑戦です!

とはいうものの朝里岳には札幌国際スキー場のゴンドラを使って1100m付近まで運んでもらえます。

ルートは以下の通り、

スタートは山頂カフェかっこうの左をすり抜けて朝里岳山頂をめざします。事前にインターネットをしらべていると、立ち入り禁止の鎖があるとか、ゴンドラ降り場に登山届け所があるとかの記事をみたのですが、その両方ともなくてすんなり朝里岳山頂へのルートに乗ることができました。

スタート

スタート

念のため、ザックにスノーシューをくくりつけてのアプローチでしたが、かなりしまった雪にはスノーシューの出番はまったくなく全工程つぼ足での登行となりました。

ザック投入

新ザック投入
Low Alpain VIVION25

今回の山行より懸案事項となっていたザックの容量不足を解消するべく、中古のお値ごろ価格で入手できた low alpine vision 25 を投入です。

25Lサイズですが、2気室仕様なのでカメラを収納するスペースも確保しつつ以前のMIZUNOのデイバッグから比べると3倍くらいの容量を収納することができました。

初の1000M超の山なので、念には念をいれて防寒用のオーバーも別途もっていくこともこれでかなえられました。

ウエストベルトやバックチェストなどもついているわりには本体重量もそれほど重くはなく快適なスノーハイクをすることができました。

やはり装備品のバッファが担保できるのは安心感がちがいますね。

あと、アウターも薄手のものに変更、ミドルレイヤーをフリースとして汗対策をちょっとはかんがえてみました。 ズボンだけは雪山にはいるのだからと、防寒&撥水パンツの雪山装備としました。

 

朝里岳頂上へと向かうコースは比較的なだらかな坂になっています。雪山なので、行く方向さえあっていればどこを通っていってもかまわないのですが、なるべく等高線の緩い場所をえらんであるきます。

そんななかでも

一番の斜面

一番の斜面

ここの坂だけはほんの少しだけ急な坂でした。

天気もよくちょっと汗をかいたあたりでコースの半分くらいとなります。後ろを振り返ってみると、

コース半分あたりから国際スキー場のゴンドラ方面

コース半分あたりから国際スキー場のゴンドラ方面

いい天気もあいまってこんな絶景をみることができます。北側に視線を移すとかすんではいましたが、小樽の市街地もうっすらと見え、南側をみると白井岳が勇壮な姿でわれわれをみまもってくれています。

標高が高くあまりさえぎる木々もない山歩きがこんなに爽快なものだとは、想像以上でした。

まばらな木々の間をゆっくりとあるいていくと頂上付近からはスキーヤーが広いバーンを颯爽と滑ってきます。

10年以上スキーにのってはいませんが、しかもゲレンデしかやったことない私なのですが、その姿をみるとスキーを復活、いや、山スキーに挑戦してみたくなってきました。

そして後ろからは、家族連れのハイカーの姿やスノーボードを担いだソロのボーダーの方がのぼってきていました。

ゴールデンウィーク初日のしかもこんな穏やか日、前回の円山のように沢山の人でにぎわっているかと思いきや、それほど多くの人とは出会うこともなくまったりと爽やかな風にみをゆだねゆっくりとあるいていくことができました。

気分的にはこんな素敵な場所を独り占めしている気分です。

そんなこんなで、地形図に標高がでているであろう地点までやってきました。

多分標高点?

多分標高点?

多分、この木が目印かとはおもうのですが、後続の人たちは、ここから若干南よりの地点を目指してあるいていました。

よくよく目をこらしてみると、どうやらそちらの方向に山頂看板があるらしいのです。

まぁ今は人もいるし、地形図の標高点はGETできたので、もう少し奥に進んで余市岳の姿を見てみようと、すすんでいきました。

朝里岳山頂付近から余市岳を望む

朝里岳山頂付近から余市岳を望む

雪の上に顔をだしているまばらな針葉樹とタケカンバの風景に浮かぶ余市岳が見える風景。この世の果てかとおもうような光景でした。

そしてその奥に広がっている通称飛行場と呼ばれる台地

飛行場から余市岳を望む

飛行場から余市岳を望む

憧れの光景です。

木々が樹氷にくるまれていれば満点なのでしょうけど、この時期だとさすがに樹氷はみることができませんね。快適な登行とトレードオフです。

でも、この光景を見れただけでかなり満足でした。

そして、いつかは眼前の余市岳をめざしてみたいと心にちかったのでした。

ひとしきり憧れの光景をみたのち、山頂標識を探しにもどり

朝里岳山頂標識

朝里岳山頂標識

その後、休憩タイムに入ります。若干風があるので、木の陰を選び座って水分やカロリーの補給をしていると、少し離れた木の影で先ほどの後続の家族連れの子達が元気に雪合戦をはじめていました。標高1281mでの雪合戦。なかなか体験できるものではありませんよね。

ゆっくりした後は下山です。

下山時はさっきとルートを少し変え、尻すべりができそうな場所を探して、相方さんに滑ってもらおうとおもい若干南よりのルートをたどっていきました。

そして若干谷地形になっている場所にあたりをつけちかよってみると、、、。

亀裂発見

亀裂発見

斜面上部、雪庇の跡のあたりに亀裂がはいっていました。

この場所を尻すべりスポットにしようかとおもいましたが、こんな亀裂、、。

もしなにかあったら大事なので、あきらめて先ほどのぼってきたちょっとしや斜面ですべることにしました。

亀裂の地形反対側から白井岳を望む

亀裂の地形反対側から白井岳を望む

亀裂の反対側にまわると白井岳がとても綺麗にみえてきました。

ちょっとした坂での尻すべりに終って残念かとおもいましたが、相方さんは持参の米袋で楽しそうにすべりおりて、私はこんな写真が撮れて、二人とも満足な気分でゴンドラの山頂駅とかえっていきました。

 

札幌50峰 16座/50座 (朝里岳 1281m) GETしました。

撮影場所 北海道札幌市南区定山渓
アプローチ難度 ★★☆☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 Canon EOS KISS X2

小樽内川と朝里岳沢川の合流点 (股下山へ)

小樽内川と朝里岳沢川の合流点

札幌の市街地はほぼ雪解けが終って春の街になってきましたが、まだまだ豊富な雪が残っているここは、札幌国際スキー場のそばの合流点です。定山渓ダムに沿うように道道1号線とともに流れる小樽内川。そのまま朝里峠のてっぺんまで道道1号線に沿ってながれていると思いきや、実はこのあたりから小樽内川は春香山方面へとむかっているのでした。この写真でいうと奥からながれてくるのが、小樽内川です。では、ここから道道1号線に沿ってながれているのは?というと、写真左からながれこんでいる朝里岳沢川なのでした。ちなみにこの撮影ポイントは道道1号線から東の雪原にはいっていき約150Mの地点にあります。積雪期はここに流れ込む大き目の支沢はなく、朝里岳沢川におちないように気をつけさえすれば樹林の密度も薄いのでずんずん歩いてはいっていくことができます。 この時期はたまに雪が降るぐらいで気温もプラスになる日が多くなるので、雪融け水が増えて川の表情がちょっと険しくなる時期なので、山の中の沢に近い川とも言えども水の流れる音は耳を澄ませば100Mはなれていも聞えてくるくらいです。

で、今回はなぜここに来たかというと、このそばにの一つ股下山があるので春山シーズンだし登ってしまおうとやってきたのでした。この股下山の山名の由来については次のエントリーに譲ることとして、このエントリーでは、股下山への山行録をお届けします。

まずは、いつものようにGPSログを、

スタートは春香小屋の駐車スペースからです。そこから道道1号を秩父橋を渡りつつ南下をし、今回の川の写真「小樽内川と朝里岳沢川の合流点」の写真を撮りに朝里岳沢川沿いに雪原にはいっていきました。結構お気に入りの写真がとれたので、ホクホクしながら道道1号に戻りいよいよ股下山への取り付き口に立ちます。

股下山取り付き口

股下山取り付き口

道道1号を歩いていると数箇所にピンクテープがぶらさっがていいましたが、雪面に楽に上がれそうな場所を選んでここから入山します。この日は前日までの天気予報だと朝6時までは降雨の予報だったので、いつもより遅めの8時スタートと計画をして川の写真をとったりなんだりで、取り付いたのは8時15分ころです。それでもたまに小雨がふる感じでした。ツボ足でいけるかなかと思いはしていましたし、川の写真を撮りに雪原にはいったときはツボ足で踏み込んでいきました。でも一応念のためスーパーカンジキをリュックにくくりつけていきました。で、いよいよ取り付き雪面にはいったとたん、ズボズボと足がぬかっていきます。即効でカンジキ装着です。ここから若干の急坂を上るとそこは木々の密集した平坦な林の中でした。

取り付き後すぐの林の中

取り付き後すぐの林の中

気分的には冬の森林浴です。密集した白樺や針葉樹の林の中を目安となりそうな583m標高点へといつものgeographicaをたよりに目指していきます。取り付いた地点ではトレースはみあたらなかったのですが、いろいろと歩いていくうちに数日前と思われるスキーやツボ足の跡に合流しました。取り付き口が広いから皆さんいろんなところから登り始めているのですね。そしてみなさんきっと583m標高点を目印にするので、標高点が近づくといろんなトレースが合流するのですね。

そうこうしているうちに、

583m標高点

583m標高点

とりつきから40分ほどで最初の目標583標高点へつきました。ここまで40分もかかっていたなんて、、、。私の貧脚はいつものことなのですが、気分的にはそんなに長く歩いていた気持ちはまったくありませんでした。初期段階のトレースのない雪面をあれやこれやとルートファインディングしながら頭をつかっていたせいでしょうか。私のような初心者はちょっとした山の中でも歩行方向を考えるのが楽しかったりするのです。地形図をながめながら実際の地形と照らし合わせて読図の勉強もしながらです。で、この股下山の本番はこれからです。

偽ピークへの取り付き

偽ピークへの取り付き

標高600mを超えたあたりから始まる770mあたりの偽ピークまでの急登が今回の山行のハイライトでしょう。結構な急斜面で、スキーの跡が気持ちよさそうにシュプールを描いています。そこをえっちらおっちらのぼっていきます。何度も止まり、何度もジグを切り、何度も歩行方法をかえながらのぼっていきます。そろろピークも近くなってくるあたりから眺望がひろがってきました。

偽ピークまでの途中

偽ピークまでの途中

なかなかいい眺めです。このあたりから写真を撮る回数が増え、必然ととまる回数もふえ、、、。

偽ピークの途中その2

偽ピークの途中その2

やはりこんな光景を見ると写真を撮らずにいられません。

ただ、ご覧のように厚い雲が覆っているのと、山を始めたばかりなので、どの山がどの山かを同定することができないのが残念ポイントですが、、、。

そんなこんなで、取り付きから1時間40分ほどかけて偽ピーク到着です。

偽ピーク

偽ピーク

ここから先は地形図をみてみるとそれほど急峻な区間がないようでほっとしつつ前にすすんでいくと、

雪庇と雪畝区間

雪庇と雪畝区間

細い尾根に雪庇と雪畝区間がまっています。まぁ、硬石山の痩せ尾根を経験した身としては安全でそれほどきり落ちていない林側に歩みを進めていけばまったり散歩のレベルです。800m前後のボーダーラインでちょっとしたコブを登り下りしていくと

山頂直下

山頂直下

股下山の山頂直下に到着します。ここからうんせうんせとちょっとがんばると、取り付きから2時間10分ほどで

股下山山頂

股下山山頂

股下山山頂到着です。偽ピークを過ぎたあたりから風が若干冷たくなってきたし、それほど眺望もよくないので、5分くらいで山頂からはなれました。

さぁ、下山です。

さぁ、下山です。

下山の楽しみは、軽く埋まる斜面を大またでふわふわっとあるく快感ですね。

今回は前々回の阿部山の麓散歩のようにズボーっときそうな沢そばではなく顕著な尾根くだりなので、安心してスピードを上げて帰ってこれます。途中偽ピークあたりで、股下山の山名由来を考察できそうな場所で撮影大会をしながら、偽ピークのくだりの急斜面を尻すべりで快適におりてきました、、、が、この時期、しかもさっきまで雨だったので、、、冬用のズボンからしっかり水がしみこんで、お尻がべちょべちょでした。後でスノボをやっている知人にきいてみると、この時期の尻すべりはウェアの防水機能をいためるよとのことでした。。。今はいているホーマック製のズボンのせいではなかったのですね、、、。これは来シーズンはズボンとともに尻ボー導入まったなしですね。。

なんてたのしみながら平坦な場所まで降りてきてから、はたと気づくと登りと同じ道をあるいているではありませんか、、、最近は登りくだりのルートを意識せずとも変えてきた山行ばかりだったので、違うルートを歩きたい欲がでてきました。そこで地形図で見て取れる沢形に沿って歩いてみようとおもいました。ここまでくれば、東方面に進路をとりさえすれば道道1号にぶつかるし、水を湛えた沢がないのも確認済みなので、悠々とあるいてみると、地形図からは読み取れない小さな沢形が入り組むところにでてきました。

沢が入り組んでいます。

沢が入り組んでいます。

元来がビビリの私は沢へ降りる気持ちになりません。慎重にズボっとこなさそうな場所をストックで選びながら沢形を渡り進路を決め山頂から約1時間ほどで、道道1号との出合いまでおりてきました。

無事下山

無事下山

写真奥に道道1号が見て取れますね。

取り付くまでは雨が強くなる気配を感じたら即撤退ときめていきましたが、幸運にも道中雨に濡れたのは最初だけであとは厚い雲の下ではありましたが比較的穏やかな山行となりました。

また、今回の山行ではのぼり時の歩行の仕方のコツをすこしだけつかんだような気がします。忘れないうちに積雪している山をもう一つくらシーズン中に登ったほうが良いかな。

 

札幌50峰 14座/50座 (股下山 820.4m) GETしました。

 

撮影場所 北海道札幌市南区定山渓
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材  SIGMA DP2 / iPhone5c