豊平川と雁来新川の合流点
この雁来新川、すごく不思議な川なのです。
新川の名前が示すようにこの川も開削された人口河川で、この川が豊平川に流れ込む地点は、明治以降の開削によって出来上がった豊平川新水路に当たります。両方とも人の手によって作り上げられた川道なのです。ただ、そのような川や合流点は札幌のいたるところにあるので、そこが不思議な点ではありません。不思議な点はその流路なのです。この写真の撮影地は雁来排水機場がある場所なのです。なので豊平川に流れ込んでいるのはたしかなのですが、地図を見てみてください。モエレ沼がすぐそばによこたわっていますね。モエレ沼は雁来新川から水を取り込み篠路新川として伏籠川に流れ出る流路を形成しています。ただその篠路新川に対して雁来新川も結ぶ地点をもっているのです。二つの水系流域の川にまたがり合流点をもつ川のように見えるのです。実際のところはどうなのでしょう。
雁来新川に水を預ける3つの川(雁来川、苗穂川、丘珠藤木川)の合流形状をみてみると、どの川も豊平川方面を向いて形をつくっています。このことから水の流れは豊平川方面へと押し出すようにながれているように感じます。では、篠路新川との合流点はどうなんでしょう。形状は伏籠川方面へと流れを押し出すようにも見えます。ただしみようによっては、モエレ沼は本体部分と雁来新川を含めて円形の沼にも見えなくもありません。
また篠路新川との合流直前に旧雁来川へ水を分ける部分があるのです。この旧川はしばらく独立してながれていきますが途中で篠路新川にあわせています。
このような点から推測をすると、以前の雁来川は雁来地域を流れ伏籠川へながれ、モエレ沼は三日月湖として横たわり、排水利水のために雁来川の流れを変更し新たに雁来新川をつくり豊平川へ水を預け、モエレ沼の供給川としての役割ももつようになり、その一方、モエレ沼の整備によってモエレ沼の出口の一部を引き受けた形になったと推測します。
まったくの根拠のない推理なので、実際のところはわかりません。もしご存知の方がいらしたらおしえていただきたいです。
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撮影場所 | 札幌市東区東雁来町337 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★☆☆☆☆ |
撮影機材 | SIGMA DP2 |
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