簾舞川遠望(兜岩より)~兜岩・兜峰登山~
木々も葉を落とし冬を待つ様相となった、札幌の山間部。
朝の光にきらめく簾舞川の川筋。それに沿うように山奥へとのびている簾舞川林道。
ここは簾舞の奥、兜岩の山頂。
簾舞川は空沼岳の麓からながれだし、その名の通り、札幌の簾舞地区を縦断し、豊平川へと合流する水量豊かな中規模の清流。
冒頭の写真を撮るためには、簾舞川林道のゲートに車を止め、
簾舞川林道を徒歩で数分あるき、
入林ポストのあるフォレストハウス右脇の作業道?跡を簾舞川河畔に下りて渡渉しなければなりません。
渇水期の秋とは言え元が水量豊かな簾舞川を渡るのは普通の登山靴では心もとないと思いゴム長靴を携行。いつものコロンビアサンギルオムニテックから長靴へと履き替え渡河を決行。
水深の浅い場所を探しつつ川の中を歩いていくと、所により脛下くらいまで水につかるが思ったよりは濡れなかった。帰りはトレッキングシューズのままでわたってみようと考える。
兜岩への道のりの難所はこれだけでは終らず、
対岸に渡ると、目の前には数十メートルにも見える壁のような急傾斜。
渡河に使った長靴をトレッキングシューズに履き替え、長靴はこの壁の横にデポ。
壁には幸いなことにロープが壁上まで間断なく下げられているので、これをたより壁をよじ登る。
しかし、相当な高度感。
初心者の私がいままで経験したどの山よりもスリリングで長い距離をロープに頼って登っていく。
道はほぼ踏み分けといっていいほどの獣道。ただ目指すこの沢型の終点は視界の先に見えている。所々にピンクテープが下げられてはいるが、見分けやすい沢地形と、道をはずしたとしても薄い藪なので、道迷いの心配はそれほどない。
森に優しく囲まれた気分で、ゆっくりとこの沢型をあるいていく。
途中、大きな鹿が私に築き隣の尾根へ向かってにげだしたりしていったが、そのほかの動物、特に熊の気配はかんじられなかった。
踏み分け道をたどり、目指すコルにたどり着くと、右に兜岩。左に兜峰の斜面が見える。
まずは兜岩へ向かうとする。
ここから先は、先ほどの踏み分けとはうって変わってしっかりと踏み固まれた遊歩道といっても差しさわりのないような、登山道。
奥深い山ではあるが、札幌市の自然歩道をあるいているような散歩道を秋の日差しにあたたまりながら気分よく進むと、
兜岩の基部までたどりつく。
ここもそれほど難しくなく、道もしっかりふみかためられ、無理なルートとりをせずに
山頂は広いとはいえないが、私一人では充分にノンビリできるスペースがある。
眺望は、冒頭の写真の空沼岳方面を望め、左を向くと藤野4山。それを越してわずかに札幌の市街地も見ることができた。
所どころにパッチワークのようにカラマツ林の黄色が点在をしている景色に秋の深まりをかんじつつ、今着た道の反対方向の
兜峰へと向かうこととする。
兜岩の岩の短い急斜面を慎重にくだり、先ほど歩いたコルの分岐までの散歩道を歩いてゆき、今度は反対側の兜峰へととりつく。
コルの分岐を過ぎると道の様子はガラリと変わり、先ほど歩いた踏み分けのような雰囲気となった。
兜峰の斜面はかなりな急傾斜。
広く薄い藪にかこまれているこの急傾斜を踏み分けとピンクテープを頼りに登っていく。
所々にロープが設置されている場所もあるこの道、踏み分けをはずしたとしても登ってはいけるが、どうやらこの急傾斜の中では一番のぼりやすそうな場所をえらんでいる。
一度踏み分けをはずしてしまい、それでものぼってみたところ存外に苦労をしてしまった。
斜面自体も広いので、この斜面は道迷いの心配が少しある。くだりは慎重におりようと心に誓う。
そんなこんなで、四肢をフル稼働にさせこの斜面をのぼりきると兜峰の稜線へと飛び出る。
目の前の木にお休みどころの看板。
ここからさらに左方向に道はつづいており、その先がこの兜峰の山頂となっている。
ここからの眺望は左に神威・烏帽子の裾野に広がる、小金湯・簾舞地区
正面には、雪をかぶりつつある札幌岳。
先ほどの兜岩よりは眺望は開けてはいないが、それでも抜群の高度感であたりを見渡すことができる。
写真を思う存分とり、下山の途につくこととする。
途中のお休みどころで食事をとり、兜峰の急傾斜を慎重にくだり、沢形を気分よくあるき、難所のロープ場を楽しみながらくだったら、最初の渡河ポイント。帰りは行きの時にかんがえたように、トレッキングシューズをはいたままわたることとする。
水深はのぼりのときと変わらず一番深いところで脛下。
以外にもコロンビアサンギルオムニテックは水の進入から靴の中をまもってくれて、水浸しにならなかった。
丁度より靴洗いとなったのだった。
今回のルートは以下の通り。
兜岩(570m)・兜峰(670m)
秋晴れの中の気持ちの良い山行でした。
撮影場所 | 札幌市南区簾舞 兜岩山頂 |
アプローチ難度 | ★★★★☆ |
景観 | ★★★★☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
コメントはまだありません。