奥手稲の沢川スノーブリッジ~つげ山登山~
スノーブリッジ。冬の間にしかかからない橋。
現象的には何のことはないただ単に沢が雪で埋まっているだけの話。
しかし、冬の山遊びをする人には「スノーブリッジ」と呼ばれる箇所には、それ以上の意味が生じる。
これができることによって、夏場はなかなか行くことができない山の頂を踏むことができるようになる。
件の人たちにとっては、雪が降るとこの儚い橋ができるのを心待ちにし、季節が進み彼岸を過ぎるころになると、いつ崩れるのかと心乱す。
この奥手稲の沢川にかかったスノーブリッジも、そんな特別な橋の一つ。
札幌50峰に数えられる、つげ山へのメジャールートが拓かれるのである。
私も、その例にもれずつげ山を目指すこととした。
スタートは今シーズン4回目の訪問となった春香小屋前の駐車スペース。
今回は先行のパーティが数台の車でのりつけていた。やはり人気の山域だ。
最近の定番野装備、ロシニョールBC110&スカルパT4&ボレー3ピンを装着して、林道を歩いていく。どうやら、春香山へ向けてブル?がはいったようで、途中の橋をコンクリートが出るくらい2mほどほっていっていた。
そのブルはさすがに奥手稲~つげ山方面の林道には入らず春香山を目指していることがわかったのは、両林道の分岐に到着してからだ。
もう見慣れた奥手稲へ向かう林道をたどり、奥手稲沢川の様子を見ながらスキーを滑らせていく。
4度目にしてはじめて、つげ山への標識があることを発見できた。
この標識の向こうにTOPに掲載したつげ山へのスノーブリッジがある。
彼岸も程近いので慎重にスノーブリッジをわたり、対岸へと渡る。
ここからがつげ山への山行となると思うと少しわくわくする。
林道上はシールをつけずにきた。渡渉後もいけるとこまでシールはつけずにいってみようとおもったものの、あえなくその意思はくじかれ、おとなしくシールをつけた。
無理をすれば、この坂を上れば、いけるかもしれないとは思ったが、冬のスキー登山は無理をしても何も得にはならないと、散々学習した。
案の定、この坂を上った後はわりと緩く広い傾斜になっていたが後悔はまったくしていない。それよりもゆっくりとスキーで坂をのぼっていることが楽しい。
この広く緩い尾根歩きを楽しみながらのぼっていくとほどなくして、今回のルートのランドマークとなっている、co730mのこぶに届く。
このこぶを若干巻き気味に交わして、少し下るとルート核心ともいえる急登の細尾根となる。
巻けそうなところはないものかと逡巡したが、おとなしくこの尾根を使うこととした。
木々が密に生え、スキーではなかなか難儀をする。いや、登りはなんとかなるが、くだりがとても心配になる尾根だ。
木々をかわし、急な斜面をジグを切りながらつめて行くと、やがて
台地状の緩やかな地形となる。これは帰りのスキーが楽しそうだ。
天気は小雨交じりだが風はほとんどなく、存外行動しやすい。眺望がほとんど望めないのが残念だが、ガスがすこしかかったくらいの雪山もおつなものと気持ちを切り替えゆっくりとのぼっていく。
この台地についてからはそれほど難儀することもなく、
つげ山の山頂へとたどりついた。
山名の標識はなく、丁度標高点になるところにカンバの若木がたっていた。
ついでなので、山頂尾根を奥までいって大きな木のあるところでシールをはずそうと歩みを進めた。
雲が奥手稲山方面からこちらにせまってきていたので、眺望はまったくなく、この地点から山頂の写真をとり、
シールをはずし下山のため一眼をしまってザックを背負いスキーをはきなおすと、
少しだけ春香山方向の雲がきれた。
あわてて予備に胸ポケットにしまっていたコンデジで撮影。
まったく山の天気はきまぐれだ。
雪は適度に重いザラメ。
私のテクニックだとうまくターンができないくらいの雪質。
おとなしく直滑降と斜滑降で山頂台地を楽しむ。
その後細尾根区間をよちよちとくだり、730mポコ下はふらふらとターンをしつつ、林道は自動運転のごとくくだっていき無事到着とあいなった。
札幌50峰 40/50 つげ山(934.8m) GET
撮影場所 |
札幌市南区定山渓
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アプローチ難度 | ★★☆☆☆ |
景観 | ★☆☆☆☆ |
撮影機材 | CANON EOS KISS X2 |
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