カテゴリー : 胆振中部

支笏湖~樽前山より~

支笏湖~樽前山より~の起点となるの山頂付近から撮影しました。

札幌近郊のリゾート地として、ネイチャースポットの宝庫として、支笏カルデラと支笏火砕流・溶結凝灰岩の誕生地として、等々、支笏湖を語るには数え切れないほどの言説が書籍・インターネットから市井の話まで沢山あります。札幌近郊にお住まいの方なら1回どころか数回以上支笏湖の話題に触れられたことでしょう。

川好きの私としては、どんな切り口で話を始めるかというと、、、

まずは、千歳川の起点としての支笏湖ですね。ただ、これは本ブログにて以前エントリーしましたので、今回は別の切り口で。

支笏湖から流出する河川は千歳川のみ。千歳川は石狩川水系であり、石狩川は日本海に注ぐ北海道最大の大河川です。と、言うことは支笏湖に流入する中小の河川はすべて石狩川水系なので、その源頭となる支笏カルデラの外輪北部はすべて石狩川流域となるわけです。

ただ、千歳川以南にも外輪山沢山あり、その山々からももちろん水は流れだし沢となり川とります。その河川たちは規模の大小取り混ぜすべて太平洋へとその水を運んでいきます。つまり、支笏の南岸は一部を除き日本海と太平洋の分水界となるわけですね。

札幌からすぐそばの場所にそんな素敵スポットがあるならば、いかねばなりません。せっかくだから分水嶺にも登ってみたくなるのが人情ってなもんです。なんたって北海道最大の流域である石狩川流域の境目を感じれるわけですからね。

と、いうわけで登ってきました。支笏外輪南部の名峰、樽前山に!

そのルートは以下の通り。

樽前山への登山口は7合目ヒュッテから散歩気分で登れるとのことでしたが、この日は7合目の駐車場は満杯で、5合目ゲートで車両規制となっていました。

残念、、、。

というわけで、5合目から延々と立派な林道を7合目まで歩くこととなりました。

5合目からの林道

5合目からの林道

つくまでは、私も相方さんもそしてバウも(今回はフルメンバーでの山行です。)みんな7合目スタートと思っていたので、この林道、とても整備されて歩きやすいのですが、なんだかダレ気味ですすんでいきます。

やっとこさっとこと、7合目へつくと、

7合目駐車場

7合目駐車場

しっかりと満車でした。

こりゃ~しょうがないね、、。

登山口

登山口

駐車場奥の登山口で入山届けをだして、やっと登山道へと向かいます。

SDIM9776

最初は樹林帯の登山道。結構せまめですが、この日は虫もあまりいなくわりと快適にあるいていけました。

階段がつくられているのですが、結構高い段差もあったりでえっちらおっちらと上ります。

だけど、バウは急な階段も余裕でひょいひょいのぼっていきます。この手の道はほんとなれてきましたね。たのもしい限りです(^^

ただ、人気の樽前山。藻岩山なみの人出です。スライドするたびに狭い登山道なので、バウを抱えたりしながらスライド待ちをします。人が出ているのは想定内なので、これはしょうがないですね。 軽く休憩もとれることだし。

展望休憩所

展望休憩所

ややしばらく登ると、展望休憩所が整備されていました。

7合目ヒュッテから上はほぼ森林限界なので、背の低い潅木しかありませんが、風よけになるちょうど良い場所かもです。しかも眼下に広がるのは支笏湖の素敵な青!これからの山行に期待せずにいられません。

この休憩所でちょっと休んでから、樹林帯の登山道をぬけると、

砂礫地帯へと出て行きます。浮いた軽石ばかりの道。初めての経験で登るのわれわれ三人とも四苦八苦です。

私は、所々で足がずりっとすべり、バウは苦手な砂利道でテンションが下がり、、、、

そんな気分になってきたところで、

太平洋がみえました。

太平洋がみえました。

遠くに目を移すと、太平洋が見えるじゃありませんか!!!

おおーーー!

大規模な分水嶺だと、だいたい内陸にあるので、海を見下ろすことなんてできないのでしょうが、ここ樽前分水嶺(今勝手になづけましたw)では、1000M規模の山のヘリから太平洋を見渡せます!

しかも、目を転じれば、石狩川水系の支笏湖だってみることができます!

分水嶺をしっかりと体感できる絶好のロケーションです!!

きてよかった~~。

砂礫の急傾斜もこの気分でなんとかのりきます。

外輪到着

外輪到着

そして、樽前の外輪へと到着します。

標高900mをすぎてからは空気の質もかわり結構な肌寒さになっていましたので、ここでバウの給水タイムとバウのマッサージをします。今日の道は笹かぶりの道もなかったので、ダニの心配もすくないのですが、念のためにダニチェックもしました。

登る前にはお鉢めぐりでもしようかとおもっていたのですが、5合目からの林道歩きにやられたので、今回は樽前外輪最高点の東山を最終目標地とすることとしました。

再度砂礫の道をエッチらおっちらと登って、樽前東山山頂(標高1022m)へ到着。

人気の山だけあって、山頂標識の前には常に人だかり。

いい感じで写真をとれそうもなかったので、そのままケルンのある小さいコルのところまでいき、そこで写真タイムです。

TOPの写真をとったり、

バウと溶岩ドーム

バウと溶岩ドーム

樽前東山山頂

樽前東山山頂

樽前山 溶岩ドーム

こんな写真をとってみたりしつつ、バウと相方さんと3人でおやつタイムです。

風はそれほど強くありませんでしたので、風嫌いのバウもいつもの通り、おやつを食べ終ると、遊んでくれサインやなでろサインを出してきます。でも空気は冷たくなっており、あせをたっぷりかいた私の体はちょっとひえてきましたので、半そでのトレーナーを着たしました。

そうこうしていると、なんと太平洋側から雲がどんどんせまってきました。

雨まじりの雲ではないので、心配はないのですが、分水嶺にいる気分をさらに押し上げてくれます!

そんなこんなで満喫をしたあとはさぁ下山です。

ところが

東山山頂から東山分岐までの砂礫の道を下ろうとしたところで、バウ君がむずがりだしました。

イシゴロゴキライアルキタクナイヨ、、、(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

って顔をしてリードを引いても、歩こうとしないのです。

登りはそれほどいやがっていなかったのですが、下りの時に足にかかる荷重の負担と今回の砂礫の相性が悪いのでしょう。

普段の山行ではプロ下山家の称号を与えたくなるくらいの軽快な姿はどこへやら、私の肩にがしっとしがみつき、かかえられながら降りることとなりました。

東山分岐から途中までは砂礫の道も若干土がでていたので、バウも私と相方さんの間でしっかりとパーティー隊列となりついてきましたが、また荒い砂礫になると歩きたくなり、またもや私に抱えられることとなります。

それでも砂礫が緩み樹林帯直前くらいになり土がまばらにみえてくると、バウ君歩く気満々になり

オロシテクレ、アルクカラ!(๑•̀ㅁ•́๑)✧

プロ下山家の魂に火がついたようです。

いつものように、私をリードしさくさくと軽快に進みだすのでした。

無事に7合目に到着した後は、なが~い林道をあるいて5合目の駐車地点まで無事到着、バウ君意外な弱点をさらけだしましたが、初の1000m超えを果たしました。

 

撮影場所 千歳市 樽前山
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★★★
撮影機材  SIGMA DP2

七条大滝(丸山川)

七条大滝(丸山川)

今回は氷瀑で有名な支笏湖樽前山麓の七条大滝までいってきました。

支笏湖の伏流水を源にするの支流におちるこの滝、厳冬期には大迫力の氷瀑を眺めることができる有数のネイチャースポットです。時期が若干おそかったのか氷はほとんど落ちてしまっていたのが残念でしたが、滝下までいくことができるこの滝の迫力ある景観を眺めることができました。

七条大滝俯瞰

七条大滝俯瞰

この滝までのアクセスは、支笏湖周辺に縦横無尽に走っている林道のうちの一本、苫小牧市と千歳市の境界を走る第一縦断林道を素直にたどると迷うことなく到着できます。

七条大滝へのルート

七条大滝へのルート

道中は平坦な林道を小鳥の声や、アニマルトラッキングを眺めながら樽前山や、風不死岳が見え隠れする穏やかな林道歩きで滝の入り口まで行くことができます。

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ただ、滝の入り口は、

七条大滝へ下る坂

七条大滝へ下る坂

こんな激坂がまっていました。この日は気温も暖かく、丁度良い案配で足が雪にしずんだので、それほど苦労はなかったのですが、路面が凍っていたりするとかなり慎重に行き来しなければいけないでしょうね。

この激坂を下りて滝がみえるところまでいくと

なんと!!

七条大滝の小鹿

七条大滝の小鹿

餌を食べにきていたのか、水を飲みにきていたのか小鹿が!!

川の撮り歩きをしていてはじめての鹿との遭遇&撮影ができました。ただ、相手は野生動物、そのまま良い場所にとどまってくれることはかなわず、良いアングルでのショットをえることができませんでした。

あまり刺激しては食事の邪魔かと思いあまり近寄らずに滝ばっかりを写していたら、いつの間にか川を下流方向に移動していったのでした。

いつまたこんな機会があるかはわかりませんが、そんなときはもう少し狙って撮ることができたらなと思います。

初の冬の支笏湖周辺の散策だったのですが、繁茂期の鬱蒼とした緑の海とはまったくちがった冬の森の散策。なかなか楽しむことができました。

撮影場所 苫小牧市丸山
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 nikon d3000

美々川とトキサタマップ川の合流点(ウトナイ湖)

美々川とトキサタマップ川の合流点(ウトナイ湖)

夕暮れに羽を休める白鳥とともにウトナイ湖を撮影してきました。表題にはと記載していますが、ウトナイ湖の説明看板にはウトナイ湖自身をとして区分しています。さらに、ウトナイ湖へながれこむトキサタマップ川の河岸にはこれまた勇払川の表示看板がありました。で、なぜこんな表題となったのかというと、この勇払川が曲者でして、

北海道胆振総合振興局苫小牧市と石狩振興局千歳市の境にある支笏湖畔のモラップ山に源を発し苫小牧市あけぼの町で新旧河川区間に分離。①旧河川(沼ノ端):旧勇払川として沼ノ端を流れた後にウトナイ湖下流の美々川と合流 ②新河川(沼ノ端):植苗の合流点でトキサタマップ川と呼称を変えてウトナイ湖に流入した後に美々川として湖から流出。②が①と合流点となるJR千歳線新勇払川橋梁の手前で美々川から勇払川に呼称を返上。更に湿地帯の勇払原野で③旧河川(勇払):三日月湖(呼称は勇払川)と④新河川(勇払):蛇行改修の本流 が合流した勇払川は河口付近の勇払で安平川水系本流の安平川に統合されて太平洋に注ぐ。
ウィキペディア 勇払川 より引用

となっていまして、これにならって今回のエントリータイトルとしました。

勇払原野を流れる各河川は離合集散を繰り返しその川を特定するのがむずかしかったでしょうし、さらに開拓期には勇払川自身の治水による新旧河川の分離などもあったでしょう。さらに原野を流れてくる川をいってに引き受けた大湿地の親玉格のウトナイ湖から流れ出る川筋の呼称を最初に美々川としたのもその原因だったのでしょう。なかなか複雑な生い立ちをもっているようです。

こんな生い立ちがあるから、最終的に太平洋に流れる際には安平川にその水を預けているという区分になっています。あくまでも支流としての扱いですね。ただ地図からその川道をながめてみると、安平川の直線的な流れに比べ勇払川の蛇行具合というか、自然河川のままの川筋というかが目立ちます。本流のような風格がみてとれるのです。 ただ、勇払川と安平川の合流点には一度も訪れたことはないので、今後宿題として、機会を作り訪れてみたいと思います。

撮影場所 苫小牧市植苗 ウトナイ緑地
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 nikon d3000