手稲土功川と前田川の合流点
札幌市内の春の足もどんどん進んでいます。ここ手稲区の手稲土功川と前田川の合流点付近の河畔の下草も緑を復活させつつあります。
ところで、今回訪れてきた手稲土巧川なのですが、手稲区の地史、特に前田地区、曙地区の中では重要な川のようです。水はけの悪い同地区の排水とここに入植をした開拓民たちの食い扶持としてこの手稲土巧川は開削工事がおこなわれ、大正14年に完成されました。その結果、付近は農地としてしっかりと着実に開拓をされていったようです。
今回訪れたこの両河川の合流点は手稲前田地区のメインストリートである下手稲通りに面しており、しかも運転免許試験場へと連なる道であるため手稲区民以外の人でも車を持っている人は一度は通ったことがあるでしょう。このあたりで、周辺を見渡すと川が合流しているのを認識していたでしょう。しかも、少し前までは手稲の運転免許試験場へといくためには、この手稲土巧川沿いの道路を通ることになり、沿線には自動車学校の支所のような事業所が立ち並びいつも活況を呈していたと記憶している方もおおいのではないでしょうか。
現在下手稲通りが星置まで直線的に伸びすんなりと広い道路で運転免許試験場までいけるので、手稲土巧川沿いを走る車も減っていますし、自動車学校の支所のような事業所もなぜか少なくなっています。
手稲の鉄北地区の街の成り立ちを支えた手稲土巧川には、その貢献のためか、親水区間とよべるような川べりに降りれる階段や、河畔の堤防沿いに等間隔でテラスがあったり、ちょうどこのあたりに土巧川のモニュメントがあったり、いろんなオブジェクトがあったりなのですが、、、。
この雪解け間際の時期のせいなのか、その構造物に触れたり親水設備を利用したりと思いたくないくらいに荒廃感がただよっていました。花の時期になれば河畔沿いには花壇のように花がさくのですが、それでも各親水設備の周りは藪だらけだっはずです。
手稲区は区内を流れる河川に対して割と親水空間をつくったりすることがすきなのようで、中の川や追分川、軽川、新川なんかに河畔緑地やテラス、東屋なんかを設置しています。結構利用されていたり、手稲のアピールとしてつかわれていたりとしているのですが、ことこの土巧川の親水設備に関しては、作ったはいいけどしっかりと管理していないような印象がぬぐえません。しかも水の色は赤茶色や白濁だったりと水に親しむ気持ちにならないのです。
せっかく人と河川のふれあいといった意味でつくったのでしたら、もう少し管理に気を回してもいいのではないかとおもってしまいます。
撮影場所 | 札幌市手稲区曙5条1丁目4−3 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★☆☆☆☆ |
撮影機材 | SIGMA DP2 |