小樽内川と張確越沢川の合流点

小樽内川と張碓越沢川の合流点

今シーズン最後のスキーを楽しみに、札幌国際スキー場を目指したのだが、現地に着き営業をまっていたところ、折からの強風のため、ゴンドラの営業が中止とのアナウンス。

しかたなく、国際スキー場を離れどこにいこうかと思案。

スキー場からほどなくした場所にある、春香小屋のある小樽内川奥林道をゆったりスキー散策をすることにした。

DSC_0676

今シーズン5回目のこの林道。

雪はまだ残っていた。

スキーを履きゆっくりと歩き始め、いままでいったことのない春香沢方面へと足を伸ばした。

川撮りをしようとはまったくおもっていなかったので、事前の下調べをせずに歩いていったのが、思いもかけず、春の増水したに勢いよく合流する河川の姿に目を奪われた。

カメラを取り出し、写真をとっておくことにした。

帰宅後しらべてみると、小樽内川に合流していた河川は、というらしい。

このあたりはわりと緩やかな台地上の地形に小さなピークが所々ある。そんな地形なので縦横に林道が走っている。もしかしたら昔から、小樽方面から定山渓へと抜けるための道としてしられていたのかもしれない。有名な銭函峠なんてのもこの地域にある。

「○○越え」という名称も、「○○峠」に近い意味合いを持っているのだろう。やや峠よりも難所としてのニュアンスが伺える。

道道1号で整備された朝里~定山渓間を結ぶ朝里峠、銭函の桂岡から定山渓へと抜ける林道として有名な銭函峠、この二つの峠に挟まれた格好できっと張碓越えなんて地名がつけられた山道があったのだろうか。ジオグラフィカに搭載されている地形図をみてみると、この張碓越沢川に沿う形で林道が札幌と小樽の境界の稜線のそばまできられている。

その先、小樽側にはいると一転険しく等高線がひかれており、その谷間に張碓川がながれていた。

もしかしたら、険しい張碓川を沿い標高を上げると訪れる札幌側の台地状の地を「張碓越え」といっていたのだろうか。

 

やちぶき・ふきのとう

やちぶき・ふきのとう

雪解けの水は林道を覆い始めあふれた水が作る湿地にヤチブキやふきのとうが春がきたとささやいているようだった。

 

撮影場所
北海道札幌市南区定山渓 小樽内奥林道
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 NIKON D3000

白井川と湯の沢川(白井川支流)の合流点~南岳登山~

白井川と湯の沢川(白井川支流)の合流点

湯の沢川。

全国各地でよく目にする川の名前。 この名前を持つ河川は札幌市内でも複数ある。

大抵はその名のとおり、温泉がそばにある川の場合が多いのだが、今回訪れた定山渓豊羽地区でに合わせられる、もその例に漏れないようだ。

今回この白井川と湯の沢川の合流点から程近い白井川にかかる山鳥橋を渡り、道道95号線の対岸にある、札幌50峰の一つの南岳を目指していったのだが、この道中の前半では硫黄の匂いが終始していた。

はたしてインターネットで調べてみると、湯の沢川の上流には

地熱変質作用により形成された変質帯があり、蛋白石化、黄鉄鉱化、昇華硫黄の形成がみられ、昇華硫黄のみられるところでは、硫化水素臭をもったガスと冷鉱泉の湧出がみられる。

とのこと。

また、この地質を変性させた地熱を利用し地熱発電に利用できるかどうかの調査もおこなわれているとのこと。

なるほど、名前に偽りはない。

元来、定山渓周辺の豊平川には川床から高温の温泉が自然湧出している。

定山渓近辺には大きな活火山はないのだが、地熱が非常に高い地域があるのだ。

そんな発見をできるのも、実際に川の場所までいって撮影をして感じられることだと、うれしい気持ちになる。

そんなちょっとした喜びを胸に、前述のとおり南岳へ登路のレポートを下記に記す。

 

スタートは

山鳥橋から白井川をのぞむ

山鳥橋から白井川をのぞむ

白井川にかかる山鳥橋の向かいに車を止め、ここからスタートとする。

この日の天気予報は晴れ間もありそうだったのだが、残念ながらご覧のとおり、霧に包まれたスタートとなった。

山鳥林道口

山鳥峰林道口

今回のルートは山鳥橋を渡ったあと右側に伸びている山鳥峰林道を最後まで詰め、そこから南岳の主尾根の稜線歩きを楽しもうと計画した。

道具は、いつものロシニョールBC110&スカルパT4のテレマークスキー。

春になり気温が高いし、ルートも割りとなだらかな傾斜が多いようなので、今回の最大の目標としては最後までシールをつけずスキーのうろこだけを頼りに登っていこうとおもった。

この林道。地形図からも予想していたが、林道の割には傾斜が強い。これは帰りのスキーが楽しめそうだ。

傾斜が強いとは言え、それは林道レベルだし若干圧雪気味の路面状況ではあるが、雪温も高いのでウロコがよく効く。

林道分岐

林道分岐

途中林道の分岐もあるがスノーモービルのトレースが見事についている山鳥峰林道の本線を迷わず歩いていく。

さらにつぼ足の方々が歩く尾根へ取り付くポイントが現れるが、私はかまわずそれを無視し林道をどんどんつめる。

南岳の主尾根の一部まで林道がきられていてここからはトレースはほとんどなくなり、雪質も所々に湿った雪の層が現れる。

この雪の層に乗るとスキーがいきなり重くなる。これが所謂ストップ雪といわれるものだろうか。

林道をつめ切ると、

主尾根への取り付き 。

林道終点

今回のルート上最大の核心である、急な細尾根が現れる。

この区間の距離は地形図をみてみると直線距離にして約200m。標高差は約50m強

ここを過ぎればわりと緩やかな尾根歩きとなるはずだ。

シールをつけずにジグザグを切って登っていく。急傾斜のステップターンは最初はとまどったが、ゆっくりと落ち着いてこの難所をクリアしていく。

この急傾斜をのぼりきると、予想通り緩やかな稜線歩きがまっていた。

天気が悪いのとストップ雪が出てくる重い雪質が残念だが、ウロコ板で歩くには最高のロケーションだ。

ここからは、ジオグラフィカの地形図をみながら、この極楽尾根の所々に現れるコブをつないで、南岳の山頂を目指すこととする。

co811

co811

まずは急傾斜を過ぎてすぐに現れる、811m標高点。

ひとつめのコブをクリアしたことで俄然やる気がでてくるものだ。尾根はゆるやか、気温が高いとはいえ暑さでばてるような気温ではない。いままで山歩きをしたなかでは最高にお気楽気分の極楽尾根だ。

山鳥峰

山鳥峰

co811を過ぎちょっとしたコブを巻いて歩くとそれまで割りと込んでいた樹林もすっかりまばらになり始めオープンバーンが目に入る、雪のいいときだと初心者にとっては最高の斜面になると思われる斜面だ。

この斜面のTOPが山鳥峰。三等三角点だ。

このあたりで歩いているばしょに日があたった。今回の山行中唯一の晴れ間だった。

しかし、周りは雲に包まれ眺望をえられなかった。

この山鳥峰を乗り越し、一旦コル状のところまで下降する。

初心者にとっては丁度よい距離の直滑降斜面。

喜び勇んで、スキーを滑らせる。

しかし、

快調に飛ばせたのは最初の一瞬。

斜面の終り近くで、いきなりストップ雪に板をつかまれ前にほうりだされた。

頭から見事に着地だ。

テレマークスキーってのは頭から転ぶとはよくきいていたのだが、今回初めてそれを経験した。

こんなにも見事に、豪快に、頭から飛びこむものなのだと驚きもした。

気を取り直し、次に待ち受けたコブを登りまた下降しようとスキーを滑らせると、

またもや同じように頭から突っ込む。

どうやら、足をそろえての直滑降だと私は前に重心が偏重しているようなのだろう。

これは気をつけなければ。

次の滑降時にはテレマーク姿勢で直滑降しようと心に誓う。

そんなことをおもいながら、歩みをすすめ、

co937

co937

937m標高点へと到着。

いままでの標高点とはピンクリボンなんかがぶらさげられていたのが、ここはあっさりとしてものだった。

ここからは、あとは山頂へともうひといき。

のぼり易そうな場所を探しながら、

ゆっくりと、

南岳山頂

南岳山頂

南岳山頂を踏むことができた。

いままでの山スキー山行の中で始めてのウロコのみでの山頂踏破だ。

シールの脱着は必要ないのだが、この雪質だと下山時にワックスが必要と判断し、スキーを脱ぎワックスをつけついでにちょっと一息をして、下山とした。

下山時は、

予想通りストップ雪にスキーは進まない。

しかし、さっきの経験を活かし、直滑降でもテレマークスタイルを維持し、ゆっくりとすべる。

テレマークスタイルは前後への重心バランスが非常に安定するものだ。

いきなり頭から突っ込むことはなくなった。

しかし、雪質が重いのでターンを楽しめる局面は数箇所くらいだった。

それでも初心者の私にとってはとても楽しい山スキーだ。

ゲレンデ以外で初めてテレマークターンもすることができた。

最大の難所の急斜面はびびりながらもへなへななターンでおりてきて、林道出合いに到着。

最初の予想通り、今回一番スピードがでてスキーで滑った感覚はこの林道区間であった。

GPSの標高ログをみてみても、この区間が一番傾斜がある。

気分よくスキーをすべらせ。

のぼりの半分の時間で到着とあいなった。

札幌50峰 43/50 南岳(982.9m) GET

撮影場所
札幌市南区定山渓豊羽 湯ノ沢橋
アプローチ難度 ★★☆☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 NIKON D3000

白井川と胡桃沢川の合流点~長尾山登山~

白井川と胡桃沢川の合流点

4月に入ると札幌の豪雪地帯豊羽地区でも雪解けが進んでくる。

道道95線に沿って流れるは定山渓西部の山間を深い谷をつくっている、特に道路がつけられていない左岸は雪解けのこの時期、雪つきの悪い崖面がご覧のように荒々しい地肌を見せ付けてくれる。

この写真はちょうど右下からながれてきている、との合流点を道道95号線に架かっている胡桃橋からとったもの。

定山渓奥の山間には無数の林道がつけられてれいる。その多数は大小の沢沿いにつけられていて、林道名もその沢の名を冠しているところが多い。

今回は、この胡桃沢沿いにつけられている楜沢林道をたどり、札幌50峰の一つ長尾山へと向かうこととする。

胡桃沢林道は、残念ながらこの合流点からスタートしているわけではなく、無意根山の登山口でもある、無意根山荘跡からスタートとなった。

胡桃沢林道スタート

胡桃沢林道スタート

夜明けと同時くらいに雪面に向かう。遠くには定山渓天狗岳が頭をのぞかせている。ここ、豊羽の地は札幌市内の高い山がすぐそに迫ってきており、すごぶる景観の良い地だ。

林道は広く、なだらかな坂が続く。雪はこの時期だからだろう、日中に融けた後、夜半に再び凍るを繰り返したクラストした雪面。その雪面をいつものロシニョールBC110でシールをつけずに歩いていく。

パリパリのクラストした雪面ではウロコが効きづらいのを覚悟して挑んだので、スリップしてもそれほどいやな気分にはならず、かえってウロコの効果的な利かせかたを研究しながらの林道ツアーとしてあるいていった。

少しづつ日が高くなっていくとともに体に当たる陽の光の温度が変わっていくこの時間帯の山歩きは気分も良くなる。山歩きは晴れの日がいいものだ。

ただ残念なのは、肝心の楜沢をみることができずに、長尾山へと向かう尾根への離合箇所に到着してしまったことか。

胡桃沢林道と尾根への分岐

胡桃沢林道と尾根への分岐

ここからはスキーにシールをつけて尾根へとのぼっていく。

それほど傾斜はきつくなく、尾根も広く、木々もそれほど込んでいなく、のんびりと春の雪山を感じるには丁度良い尾根歩きだ。

標高を上げるにつれ木々が少しづつまならになってきて、900mを越えたあたりでちょっとした沢形にだどりつく。

スキーの後が思い思いにつけられて楽しそうな疎林だ。

後ろを振り返ると、

IMG_4131

胡桃沢コースco900近辺

 

定山渓天狗岳などの山々が堂々と背後にひかえていた。

今回は写真はないが、余市だけの真っ白い姿がドーンと見えたときは思わず声が出た。

この沢形をつめていくと、

千尺高地の稜線が見え出す。

千尺高地の稜線が見え出す。

無意根~長尾山の主稜線ともいえる千尺高地の稜線が壁のようにみえだしてくる。

ここが今回の山行の最大の核心部だ。

雪面は硬くパックされており、エッジも聞かない場所が所々に出てくる。しかもデブリっぽい後が少しみえてきもする。

なんとか速やかにこの場所を通過したいのだが、のぼりやすいルートを探そうにもなかなかな斜面が待ち構えていた。

あっちこっちとルートを変えてはみたがどこも変わらず、千尺ピークの左側の切れ込んだ沢形を目指して時々階段登高をしながら悪戦苦闘しつつ少し傾斜がゆるむところまでたどり着くと、羊蹄山の頭がものすごく近い感覚でみえてきだした。

これにはまた声がでてしまった。登山を趣味としてからこんなにも感動したことはなかったではなかろうか。

千尺高地の稜線にのぼりきると

千尺高地より、無意根山と羊蹄山

千尺高地より、無意根山と羊蹄山

スノーモービルのキャタピラのあとがちょっと邪魔だが、無意根山や羊蹄山、そして、

千尺高地から長尾山

千尺高地から長尾山

これから向かう長尾山がみえた。

ここから長尾山までの稜線歩きは絶景の連続だ。

夏に無意根山までのぼったときは今回のルートと程近い場所をのぼっていたのだが、あたり一面笹に覆われた登山道だったので、ここまでの絶景を見ることができていなかった。ただ夏は夏で様々な感動をあたえてはくれていた。まったくもって、この無意根山塊は私にいつも感動をあたえてくれる。

ここからは展望を楽しみつつ

長尾山山頂

長尾山山頂

長尾山の山頂へとたどりついた。

さすがに4月になっているので、スノーモンスターは拝めなかったが、

無意根&羊蹄

無意根山と羊蹄山の抜群なコンビネーションを見ることができた。

抜群な景観をのぞみつつシールをはずし下山準備をした。

天気予報だと爆風とのことだった。若干風は強いもものの日差しもよく景観もよかったので、それほど苦ではなかった。多分風速も予報よりもよわかったのだろう。

千尺の壁までの緩やかな斜面をのんびりとすべり

春の青
春の青 posted by (C)ジプシー

羊蹄山とニセコの山々のコラボを眺めながら、順調に苦もなく千尺北壁のドロップ地点まで移動。

ここでカメラをザックにしまい北壁滑走の準備をした。

北壁は余市岳や定山渓天狗岳方面へとすべり降りる斜面だ。

ファイル_004ファイル_005

 

 

ファイル_006ファイル_002こんななんとも言い難い景色に向かってすべり降りるわくわく感とともに、先ほど登ってきた雪面のパック具合と急な斜面への恐怖心がない交ぜとなり、なかなか心が斜面へ向かいきれなかった。

意を決して斜面をくだるものの、この急斜面は斜滑降メインで降りていくこととした。

その後の疎林帯の緩やかな斜面ではツリーランを心行くまでたのしめた。

これまでの練習の成果だろうか、木々の狭い間隔でもビビることもなく降りてこられた。尾根を下り終わり林道も程よくすべる雪面だったので、役一時間ほどで駐車場所へと降りることができた。

登山にスキーを導入した理由として、緩くのぼってゆくる降りてくることなのだが、今回初めてその目論見どおりに山行を無事に終えることができた。

 

札幌50峰 41/50 長尾山(1211m) GET

 

撮影場所
札幌市南区定山渓豊羽 胡桃橋
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 CANON EOS KISS X2

奥手稲の沢川スノーブリッジ~つげ山登山~

奥手稲の沢川スノーブリッジ

スノーブリッジ。冬の間にしかかからない橋。

現象的には何のことはないただ単に沢が雪で埋まっているだけの話。

しかし、冬の山遊びをする人には「スノーブリッジ」と呼ばれる箇所には、それ以上の意味が生じる。

これができることによって、夏場はなかなか行くことができない山の頂を踏むことができるようになる。

件の人たちにとっては、雪が降るとこの儚い橋ができるのを心待ちにし、季節が進み彼岸を過ぎるころになると、いつ崩れるのかと心乱す。

このにかかったスノーブリッジも、そんな特別な橋の一つ。

札幌50峰に数えられる、つげ山へのメジャールートが拓かれるのである。

私も、その例にもれずつげ山を目指すこととした。

スタートは今シーズン4回目の訪問となった春香小屋前の駐車スペース。

IMG_4049

今回は先行のパーティが数台の車でのりつけていた。やはり人気の山域だ。

最近の定番野装備、ロシニョールBC110&スカルパT4&ボレー3ピンを装着して、林道を歩いていく。どうやら、春香山へ向けてブル?がはいったようで、途中の橋をコンクリートが出るくらい2mほどほっていっていた。

そのブルはさすがに奥手稲~つげ山方面の林道には入らず春香山を目指していることがわかったのは、両林道の分岐に到着してからだ。

分岐

分岐

もう見慣れた奥手稲へ向かう林道をたどり、奥手稲沢川の様子を見ながらスキーを滑らせていく。

IMG_4052

4度目にしてはじめて、つげ山への標識があることを発見できた。

この標識の向こうにTOPに掲載したつげ山へのスノーブリッジがある。

彼岸も程近いので慎重にスノーブリッジをわたり、対岸へと渡る。

ここからがつげ山への山行となると思うと少しわくわくする。

林道上はシールをつけずにきた。渡渉後もいけるとこまでシールはつけずにいってみようとおもったものの、あえなくその意思はくじかれ、おとなしくシールをつけた。

IMG_4059

無理をすれば、この坂を上れば、いけるかもしれないとは思ったが、冬のスキー登山は無理をしても何も得にはならないと、散々学習した。

案の定、この坂を上った後はわりと緩く広い傾斜になっていたが後悔はまったくしていない。それよりもゆっくりとスキーで坂をのぼっていることが楽しい。

この広く緩い尾根歩きを楽しみながらのぼっていくとほどなくして、今回のルートのランドマークとなっている、co730mのこぶに届く。

このこぶを若干巻き気味に交わして、少し下るとルート核心ともいえる急登の細尾根となる。

IMG_4060

巻けそうなところはないものかと逡巡したが、おとなしくこの尾根を使うこととした。

木々が密に生え、スキーではなかなか難儀をする。いや、登りはなんとかなるが、くだりがとても心配になる尾根だ。

木々をかわし、急な斜面をジグを切りながらつめて行くと、やがて

IMG_4062

台地状の緩やかな地形となる。これは帰りのスキーが楽しそうだ。

天気は小雨交じりだが風はほとんどなく、存外行動しやすい。眺望がほとんど望めないのが残念だが、ガスがすこしかかったくらいの雪山もおつなものと気持ちを切り替えゆっくりとのぼっていく。

この台地についてからはそれほど難儀することもなく、

つげ山山頂

つげ山山頂

つげ山の山頂へとたどりついた。

山名の標識はなく、丁度標高点になるところにカンバの若木がたっていた。

ついでなので、山頂尾根を奥までいって大きな木のあるところでシールをはずそうと歩みを進めた。

雲が奥手稲山方面からこちらにせまってきていたので、眺望はまったくなく、この地点から山頂の写真をとり、

ガスに包まれる前
シールをはずし下山のため一眼をしまってザックを背負いスキーをはきなおすと、

少しだけ春香山方面がみえた。

少しだけ春香山方面がみえた。

少しだけ春香山方向の雲がきれた。

あわてて予備に胸ポケットにしまっていたコンデジで撮影。

まったく山の天気はきまぐれだ。

雪は適度に重いザラメ。

私のテクニックだとうまくターンができないくらいの雪質。

おとなしく直滑降と斜滑降で山頂台地を楽しむ。

その後細尾根区間をよちよちとくだり、730mポコ下はふらふらとターンをしつつ、林道は自動運転のごとくくだっていき無事到着とあいなった。

札幌50峰 40/50 つげ山(934.8m) GET

撮影場所
札幌市南区定山渓
アプローチ難度 ★★☆☆☆
景観 ★☆☆☆☆
撮影機材 CANON EOS KISS X2

白井川と左大江沢川の合流点~美比内山登山~

白井川と左大江沢川の合流点

今はもう稼動していない札幌南区定山渓の奥の豊羽鉱山。そこに通じる道道95号沿いに流れる大きな川が

割と山奥に位置しているこの豊羽鉱山への入り口となる道道95号の終点でもご覧のように冬のくせに豊か流量をほこっています。

そして落差工のような川道から白井川に流れ落ちているのが、

こう見ると、こちらもかなりな流量のように見えますが、もう少し上流にいくと山間部の美しい沢筋を雪解け後にはみせてくれます。

今回は、この両河川に挟まれた尾根筋を伝って札幌50峰に数えられている美比内山へとのぼってきました。

選鉱場ゲート前

選鉱場ゲート前

スタートは豊羽鉱山の選鉱場のゲート前。もう稼動はしていないのですが、時折いろいろな作業車がゲートをくぐっていきます。

そういえば、自動車を買ってすぐのころ、豊羽がまだ鉱山町だったころ、朝里峠をぬけて小樽に行こうと思ったところ、間違って豊羽にきたことがあったな~なんて事をおもいだしました。どこにたどり着いたのかはもう覚えていませんが、坂をぐいぐい上っていった記憶だけはあるので、もしかしたらこの辺まできていたのかもしれません。そのとき丁度道を歩いていた銭湯帰り風の人に「小樽にいくにはどういけばいいのですか?」ときくとその人は「は?」という顔をして「ここからはいけませんよ」とおしえてくれました。地元の人にしてみればまったくもって変なやつにみえたんでしょうね。

閑話休題

今回の山道具はロシニョールBC110&ボレー3ピン&スカルパT4です。

そして前回の奥手稲山の反省をこめ、金具に72mのクライミングワイヤーを調達、装着をしました。

選鉱場に張り出した尾根から取り付くこととして、この雪の壁を乗り越えて、まずはシールをつけずにすすみました。

DSC03896DSC03897

わりとこの尾根急傾斜で階段登行や八の字で登っていくことがおおく、尾根の途中でシールの装着をしました。

シールを貼る前は結構スリップして苦労をしていましたが、やはりシールをつけると、のぼり加減が違います。

そして今回導入をしたクライミングワイヤーを立ててみると、前回の奥手稲山でなきそうになった登りがなんとまぁ!楽しいこと楽しいこと!。

シールでの歩行方法もなれてきたのかもしれません。前回はつま先をつかってスキーを引きずるように送りだす山スキーでのシール歩行方法でのぼっていて、シールの負荷に辟易していました。

でも今回は、歩き方を少し変えて、スキーを送りだす時、サッカーボールを蹴るような感覚で蹴りだしてみると、シールもシュシュシュ~と音を立てて滑ってくれました。

ラッセルのほとんどないモナカ雪だったのかもしれませんが、前回の苦行とは打って変わっての極楽歩行です。

歩くのにもテクニックがあるんですね。

シールへの信頼感もましてきて、山周りキックターンも滞りなくおこなうことができました。

なだらかな斜面

なだらかな斜面

最初の急傾斜をクリアするとあとはしばらくなだらかな斜面となります。

まったく極楽ツーリングです。要所要所でGPSをチェックして方向を確認しながら静かな冬の森をゆっくり散歩。

ただ、天気が標高を上げるごとに悪くなっていくのが残念でしたが。

美比内山頂がみえてきた。

美比内山頂がみえてきた。

あたりが雲に包まれるくらいになり雪もおちてきたころに、目の前にドーンと美比内山の山頂がみえだしてきました。

写真だとかすんで見えにくいですが、山頂稜線には立派に張り出した雪庇が! しかもそこそこの傾斜。

稜線を見渡し上りやすそうなルートを求めて若干北よりに移動をしていきました。

この選択は正解だったようで、トレースも何本か見ることができました。

シールを効かせ、きつい傾斜はキックターンを駆使して楽しく登って山頂まであと数10mくらいのところ。風をさえぎるものがなくなってくると、ビュービューと今までとは打って変わっての強風となりました。

こりゃあ雪庇も育つわ~~と一人ごち。

そして雪面は締まったモナカ雪からアイスバーンへ。

雪山ガイドにはスキーに自身がなければデポしてツボ足で。なんて書いていましたが、ツボ足の場合は要アイゼンですね。

私の場合は、新しいスキーで、エッジも効きやすいので階段登行で慎重にのぼっていきました。

稜線上の木々はダケカンバが主で枝には立派なえびの尻尾。

DSC03905

まったくもって真冬の世界です。

こんなに風がつよいとえびの尻尾に感激することもなく早く山頂にいきたい気持ちでいっぱいです。

そして、

DSC03902

念願の頂上へ!

あたりは厳しい真冬のお山

DSC03906

絶景のお山とのことですが、この天気だと無理ですね。

たまにご近所の定天がみえたくらいです。

そして、ここで私の足がつりだしました、、、。

凄い痛い、、。

これからスキーで下降なのに。、、、。

とどまるわけにもいかないので、山頂直下の雪のついている急斜面をシールをつけたままゆっくりおりだします。

山頂直下の雪庇

山頂直下の雪庇

雪庇にびびりながら風がよけれて若干傾斜が緩いところまでずりずりと横滑り。

足のつりをだましだまし、シールをはずして、さぁ滑ろう!

さぁ、滑ろう!

さぁ、滑ろう!

いえ、、、

いえ、、、

すべれませんでした。

モナカ雪がこんなにも手ごわいなんて、、。

スキーがまったくずれません。

しかも逆エッジまつりです。

そんな状態なので、少しでも樹木がこんでたり、傾斜が少しだけ急でスピードが乗りそうだと、ビビリセンサーが振り切って、気持ちが斜面に迎えません。

楽しいはずと妄想していたスキーの山くだり。

またしても夢にきえてしまいました。

前回の奥手稲の惨劇の後、ゲレンデで練習をしてきていたのですが、モナカ雪ではまったく歯がたちませんでした。

これはまだまだ練習が必要です。

ただ、今回の山行で奥手稲山の時からは登り技術があきらかに上がりました。

ヤマケイの登山技術全書5 にあわせると、

  • 平地歩行
  • 直登高
  • 斜登高
  • 階段登高
  • ウォークラウンドターン
  • 山向きキックターン

なんかの登り技術は自分のものとしてできましたし、

  • 斜滑降
  • 内脚スッテプターン

もしっくりした感触を得ました。

ゲレンデでの練習も含めまだまだ練習ですね。

札幌50峰 38/50 美比内山(1071m) GET

撮影場所 北海道札幌市南区豊羽鉱山
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★☆☆☆
撮影機材 NIKON D3000

小樽内川と奥手稲の沢川の合流点~奥手稲山登山~

小樽内川と奥手稲沢川の合流点

定山渓の奥、札幌国際スキー場へと向かう途中に春香小屋という登山届け小屋がある林道があります。

その林道をすすんでいくと、と合流する写真手前のの合流ポイントをみることができます。

小樽内川は言わずとしれた定山渓ダムがつくりあげたの主幹河川です。その川幅はここまで上流にくるとそれほど広くはかんじませんが、水量は厳冬期でさえしっかりと水をながしているあたりがさすがの風貌です。

一方奥手稲の沢川は、ここでは雪にうもれてみえていますが、なかなかどうして沢と名がついていますが結構な水量をほこっています。その名の通り、この沢は札幌50峰にかぞえられている奥手稲山の裾から流れている川なのです。

そして、この日私はこの沢にそってきられている林道を途中まで詰め奥手稲山へとアプローチしていったのでした。

実は、この場所は今回で3回目。過去2回は林道からこの奥手稲沢川をスノーブリッジを利用してわたってアクセスする「つげ山」という山にのぼろうとして、スノーブリッジが未完成だったので途中で撤退。

もう一回は奥手稲山へといこうと秀岳荘でレンタルしたスノーハイクにテレマークブーツで奥手稲山の尾根までのぼれたものの、途中の尾根取り付きの急のぼりで予想外に時間を使い途中撤退。

そして今回が三度目。奥手稲山へと目指すのでした。

今回の山道具はおろしたて

ロシニョールBC110

ロシニョールBC110&ボレーHDマウンテンニアリング3ピン

テレマークスキー道具でいどみました。

このスキーうろこ板でして、少しの斜面なら登坂用のシールを使わなくても登れるものです。

札幌で山のぼりをやっていると、特に私のように札幌50峰を狙っていると冬でしか登れない山があるわけで、そしてそのアプローチの長さもあって、どうしても山スキーという道具に気持ちがいくわけです。

そしてなぜか山スキー=テレマークスキー=歩けて登れるスキーという概念があった私は紆余曲折の上、このセットをそろえてしまいました。

実際つかってみると、、、

確かに林道程度の坂なら難なくのぼって進めたのですが、、、。

ラッセルが思ったより苦痛でした。スノーシューよりも水平移動時の負荷は感じないのですが、それに完全にスキーが埋まるラッセルがプラスされると、またたくまに負荷があがるものなんですね。

ただシールのひっかかりのない分軽快に進むことはできました。きっとラッセルの必要のない雪の状態でしたら快適なツアーができるんでしょうね。

そんなことを思いながらえっちらと林道歩きをしていき、尾根へとりつあたりで前回苦戦した急坂付近で今度は

シール装着

シール装着

シールを装着しました。

このシール、ポモカのクライムってシールなんですが、かなりのひっかかり具合で歩くときの負荷が半端ない代物です。

以前お試しでメーカーはわかりませんがシール歩行をした際は適度にすべりができたのですが、このポモカクライムはまったくすべる気配がありません。ズシッと脚に負担がかかってきます。

これも急坂クリアのためのものとおもったのですが、、、、

あまかった、、、

おもったより登れない、、

多分、フルサイズのスキー板にテレマーク金具の組み合わせに慣れていないのが原因かとはおもいますが、、、

多分、シールの貼り方が下手で、登坂の途中シールが外れかけていたのも原因かとは思いますが、、

多分、登坂最中K2のストックのバスケットがはずれストックの用を片方だけストックの役割をほぼなくしたからなのでしょうが、、、

まったくもってつらい、、、。

久々に山のぼり中につらくて帰りたくなりました。

それでもなんとかがんばって尾根へとのぼりきりました。

尾根は割りと緩い斜面でシール無しでも歩ける程度だったのですが、山頂を取るまでの地形図には若干急な斜面がありそうだったので、シールははずさずにがんばりました。

残り1km

残り1km

のこり1kmの標識にはげまされながら、なんとか歩みをすすめていくわけですが、ストックのバスケットの紛失とシールはがれがあだとなり、なかなか歩ききれていません。

山頂直下のちょっと急な斜面までたどりついた時点でタイムリミットの12:00まではまだ少し余裕があったので、ばたばたとスキーで登ろうかとがんばってみましたが、残り100Mきったあたりで、片方のシールが半分以上はがれ、とうとうイヤになって両方ともシールをはずし担いでのぼりました。もちろんシートラの準備なんてしてませんから、スキーを手にもっての登行です。

なんとか緩いところまでついたのでスキーを下ろしはきなおしてやっと

奥手稲山山頂

奥手稲山山頂

山頂到着とあいなりました。

雪で展望ゼロ。

心折れた状態で下山とします。

下山の滑走はというと、初めてのテレマークスキー、

まったくいうことをきいてくれません。楽しい予定だったすべりにも裏切られ、ただただ苦痛の下降となったのです。

これは山の前に要練習です、、、。

 

 

札幌50峰 37/50 奥手稲山(948.9m) GET

撮影場所
札幌市南区定山渓
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 CANON EOS KISS X2

さっぽろ湖(小樽内川)定山渓天狗岳山頂より~定山渓天狗岳登山その3~

さっぽろ湖(小樽内川)定山渓天狗岳山頂より
承前

熊の沢川へつり滝~定山渓天狗岳登山その1~

熊の沢川の滝~定山渓天狗岳登山その2~

上記の続きとなります。

本エントリーは熊の沢川の滝から定山渓天狗岳山頂までのレポートとなります。

熊の沢の滝を撮影したのち道の傾斜どんどん増して行きます。

SDIM0093SDIM0094SDIM0095SDIM0096
途中何度か沢を渡渉していきます。
これが熊の沢なのか、その支沢なのかは判別しがたいですが、どんどん水量は少なくなっていきます。いよいよ源頭にちかづいているのでしょう。

そして現れるのが、

源頭

源頭

大岩の涸れ沢です。

SDIM0100

写真で結構おおきな岩をよじ登っていったりしなければなりません。ここら辺から明らかに私のスピードは落ちていきます。急坂&障害物、、、。なかなかハードです。

でも、岩自体はかなり安定しているので、手稲のガレ場よりは楽にかんじました。

この岩場を乗り越え、樹林帯の急坂をエッチら上り詰めると

天狗岳がみえてくる。

天狗岳がみえてくる。

壁のようにそびえる天狗岳の頂がみえはじめます。

天狗岳は3峰にわかれていて、一番最初に見えてくるのがこの本峰です。ここをトラバースしていくと、

2峰・3峰

2峰・3峰

なんともフォトジェニックな姿を見せてくれる2峰と3峰が見えてきます。

三角点があるのは、もちろん本峰。そこにたどり着くためには、このルート最大の難所の、中央ルンゼを突破しなければいけません。

本峰を巻きながら登山道を辿ると、やってきました、中央ルンゼ。

どうやら三段階になっているらしく、

中央ルンゼ1段階目

中央ルンゼ1段階目

一段階目は、まぁ普通のロープ場で、足元も若干段差があるのでのぼりやすく、

中央ルンゼ2段階目

中央ルンゼ2段階目

2段階目は傾斜が強まるものの、足場が削れてこちらも登るのに苦労はしませんでした。

中央ルンゼ3段階目

中央ルンゼ3段階目

三段階目はさすがの難所・核心です。岩が削られ細い岩溝があり、手がかり足がかりを慎重に探しながらではないと登るのに苦労します。

落ちるという恐怖はのぼりにはかんじませんでしたが、くだりのときの不安が頭をよぎります。

でも、楽しい(^^

ただの急登よりロープ場登るのってたのしいですね(^^

そんなのぼりを終えると、

天空回廊

天空回廊

登った人にしか味わえない天空の回廊が待ち構えています。ストンときりたったトラバース路ですが道が平面に安定しているので、安全に仙人か天狗にでもなったような気分に浸れます。

そしていよいよ

山頂到着

山頂到着

山頂へ到着となるのでした。

山頂では先行の方々休憩をとっていましたが、順次下山をしていったので、次の人が来るまでは独り占め。その隙を狙ってTOPの写真をとったり生着替えや一服やカロリー補給の山頂儀式に興じていました。

天気は優しい日差しを山頂におとしてくれ、とてものんびりぽかぽかな気分で滞留することこができました。

いままでの厳しいルートがいっぺんにねぎらわれたようです。

今チャレンジしてる札幌50峰のうち、夏山ガイドに掲載されている山のラスボスとして最後に残していた定山渓天狗岳

ついにGETできました。

札幌50峰 34/50座 定山渓天狗岳(1144.6m)

撮影場所 札幌市定山渓 天狗岳山頂
アプローチ難度 ★★★★★
景観 ★★★★★
撮影機材 SIGMA DP2

熊の沢川の滝~定山渓天狗岳登山その2~

熊の沢川の滝
承前

熊の沢川へつり滝~定山渓天狗岳登山その1~

以下続き

本エントリーは熊の沢川のへつり滝からに落ちる熊の沢川の滝までのレポートをおこなっていきます。ルート図は以下のように登りました。


熊の沢川のへつり滝をクリアしたのちすぐに

ロープ場2個目

ロープ場2個目

ここで一旦たかまいてからまた熊の沢へとおりていくのですが、

熊の沢へ下降

熊の沢へ下降

かなり源頭部に近づいてくる雰囲気であたりは露岩も多く、そこから岩清水のように水が滴るさまも見れるようになってきます。

岩清水

岩清水

普段の山歩きや川の撮りあるきでここまで広く岩を伝う清水をみることがなかったので、なんだか感動してしまいました。
その後再び、沢伝いに歩き

 

SDIM0077SDIM0080SDIM0081SDIM0086
いよいよ沢から離れるかのようなロープ場が現れます。

SDIM0088
ここをのぼりきると、

早めの紅葉

早めの紅葉

早めの紅葉が目に飛び込みます。

ここ定山渓天狗岳は春は花の山として、秋は紅葉の山としてしられているようです。今回の山行は紅葉時期にはすこしはやかったですが、それでも紅葉の盛りを想像するとわくわくできそうな山にかんじました。

そして、いよいよTOPの写真の熊の沢の滝への景観ポイントへと到着するのでした。

滝の大きさは結構大きく落差は目測10M以上あるでしょう。上部は直瀑、下部は若干嘗滝のような様相で細い滝筋ながらも優雅な姿をみせてくれていました。

次のエントリーへ続く。

撮影場所 札幌市定山渓 天狗岳熊の沢ルート
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 SIGMA DP2

熊の沢川へつり滝~定山渓天狗岳登山その1~

熊の沢川へつり滝

この小さな滝は、白井川の支流に落ちる滝です。

地形図にもこの滝の名称は書いておらず、インターネットの記録を探してもこの滝の名称を調べつくことができませんでした。

では、この滝、マイナーで名も知れない人もあまり訪れない滝なのかというと全然そうではなく、札幌50峰に数えられる定山渓天狗岳へと辿る熊の沢ルート上の難所としてものすごく有名な滝なのです。

という訳でこの滝の撮影もかねて定山渓天狗岳へと登ったレポートをしていきます。このエントリーはこの滝までのレポートです。

このルートの河原を源頭までつめ、急峻な尾根に取り付き山頂へとたどり着くルートとなります。

通常の登山道での登山というよりは、初心者用の沢登りルートといってもいいのかもと思える道中なのです。

でも最初は、天狗岳登山口までの間は天狗岳林道を約1.5kmあるきます。今回はメジャーな天狗小屋から林道に入らず、逆側のゲートに車を止めスタートとします。

天狗岳林道東ゲート

天狗岳林道東ゲート

林道は現在も使われているしっかりとした林道です。緩いアップダウンがあるものの登山前のウォーミングアップには丁度よい道のりです。

そしていよいよ天狗岳登山口です。

天狗岳登山口

天狗岳登山口

登山道に入ってすぐの様子はこんな感じ。

登山道の様子

登山道の様子

細めですが歩きやすい道です。

ややしばらくこのような道を歩いていくと、山頂まで約2.4kmのところあたりで、それまで道の下にあった熊の沢川の渡渉が始まります。とはいえこのルートはほぼ熊の沢川をつめていくので、渡渉という感覚ではなく靴の濡れない沢歩きの感覚にちかいのかも知れません。

SDIM0057SDIM0058SDIM0059SDIM0060SDIM0062SDIM0063SDIM0064SDIM0065SDIM0066

こんなように、なんどもなんども熊の沢をいったりきたり進んでいきます。道中はそれほどきつい坂はなくちょっとした探検気分で楽しみながら歩いていくことになるのです。
そしていよいよTOPのへつり滝が現れ、この滝横を登るロープ場が現れるのでした。

ロープ場

ロープ場

このロープ場、見た目はごついですが、手がかり足がかりのある岩場なので苦もなくなくのぼりきれました。そして上りきると滝の横をへつるロープが用意されています。そこのロープにしがみつきながら、熊の沢へつり滝を見た写真がこれ。

へつり場から

へつり場から

2段滝になっていて、その上部を覗くことができます。滝撮りをしているときにはこのようなアドベンチャーな場所からの撮影はいままで経験がなかったので、かなり楽しめました。

気分よく、さぁ山頂へと向かうのでした。

次のエントリーに続く。

撮影場所 札幌市定山渓 天狗岳熊の沢ルート
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 SIGMA DP2

小樽内川と上平沢川の合流点~迷沢山登山~

小樽内川と上平沢川の合流点

札幌の水がめ定山渓ダムのさっぽろ湖が始まる直前の4本の川の一本、へと合流するポイントです。

ここからほんの少し下流に行くと、迷沢、滑沢、ともう一本の小沢があり、小樽内川は、さっぽろ湖として、その大きい姿を見せ始めます。

丁度、このあたりから、ダム湖に沈んでいない道道1号の旧道がみえはじめ、昔の道路標識も朽ち果ててはいない状態でみることができます。

私が車を持った時にはすでに定山渓ダムはできていて、旧道は通ったことないのですが、これらの旧道跡をみるとそれほど古いものでもないのですね。調べてみると、定山渓ダムの建設は昭和49年からはじまったらしいです。現在この道道1号は小樽へぬける幹線道路というよりも観光目的の道路といったほうがいいような扱いで、朝里峠頂上付近の札幌国際スキー場や、朝里ダム、そしてこの定山渓ダムなどなど、見所が多い場所です。景観を楽しむだけではなく、釣り・山菜・きのこなどの山の幸を札幌または小樽から気楽に訪れて採取できる場所としていつもいろんな楽しみを見出す人々が来ています。

私も例に漏れず、この上平沢川沿いにきられた上平沢川林道をたどって、札幌50峰にかぞえられている迷沢山へ行ってきました。

ルートは以下の通り

まずは上平沢林道のゲートからスタートです。

上平沢林道ゲート

上平沢林道ゲート

今回のルートはほぼ林道を歩くので、バウをお供に連れて行きます。

上平沢林道

上平沢林道

林道の状態はこの時期の林道らしく、わだちとその中心に草が生えている状態ですが、きちんと使えるように見受けられますが、車は1台分しか通られないような道幅です。 一般への開放は難しいでしょうね。 この日は作業をしていたかたなのでしょうか歩いてる途中で一台ハイエースが山からおりてきました。丁度道幅が最低限に狭くなっている区間でしたので、バウを抱えてやり過ごす場所までおりまっていました。人と車でさえこれなのですから、、、、車二台分の離合はかなり難易度が高いでしょうね。

また、途中で崖の崩落箇所なんかもありましたし。

上平沢林道崖崩落箇所

上平沢林道崖崩落箇所

気温もそれほど上がっていなく気分よく林道をバウと一緒にあるいていきます。
ただ、道は大きめの砂利がひかれているので、バウの足がちょっと心配です。あまり先行させて歩かせないよう、常に声をかけてゆっくりとあるかせました。熊が多い山域なので、熊避けもかねての声かけなんですけどもね。(笑

そういえば、今回は虫も少なかったです。沢沿いなので覚悟をしていったのですが、うれしい誤算でした。トンボがでてくると蚊とかもすくなくなるのかな。

そんなこんなで、一つ目の目印の送電線下にたどりつきました。

泊幹線送電線下

泊幹線送電線下

作業路分岐かな

作業路分岐かな

泊幹線への標識はそのまま上平沢川に降りていって渡渉をして対岸にわたるようになっていました。作業する方々はここから渡渉するのかな。凄い仕事だな~。なんて思いつつまったりと歩いていきます。

ガイド本や、インターネットでの報告を読むと単調な林道を云々との評が多いのですが、私としてはきついのぼりもなく、かといって同じ傾斜が続くわけでもなく程よく緩急があり、直線一本やりの道でもないので、カーブの先になにがあるのかななんて心地の良い緊張感を得ながら楽しんで歩いていけました。

上平沢川に沿っていた林道も、標高約600mくらいの地点で、沢をはなれ右の尾根へと取り付くように曲がっていきます。

道の様子は順風満帆、天気も爽やかな風がそよそよと時折ふいてきて気持ちの良い森林浴です。

尾根への取り付き林道はとても大きな蛇行をしつつ少しづつ高度を上げていきます。

標高が約820m付近で、

2つめの送電線下

2つめの送電線下

2つめの送電線下に到着しました。

ここは、

送電線下

送電線下

林道からちょっとだけおくに行くと作業車を止められるような広場になっていました。ここからは、

送電線下からの眺望

送電線下からの眺望

送電線下からの眺望

送電線下からの眺望

 

ずっと林の中をあるいてきた、上平沢林道コース中一番の眺望スポットとなります。朝里岳の札幌国際スキー場や、白井岳、なんかが見えます。

ここからしばらくは、定山渓の山々を眺めながらの登りとなります。気分がいいですね。

白井岳・股下山を望む

白井岳・股下山を望む

この写真のほかにも定山渓天狗岳なんかも見えてなかなか気分がいい道です。

ここから山頂まではあと少し、でも、お目当ての迷沢山の山体を拝むことなく、林道をまだかまだかとあるいていきます。

のぼりの傾斜がもうなくなったあたりで、道の右側に、

迷沢山山頂への目印

迷沢山山頂への目印

ちょっとした広場があり、奥の藪にピンクテープがこっちへおいでと誘っています。

まずは、ここで一休み。

一服して水分補給。

いままでの林道歩きになれた気持ちを引き締めてザックの中から雨具を取り出して着込みます。必要最低限の持ち物をウェストポーチにしまい、ザックをよさ気な場所にデポし、バウを雨具の中に抱え、いざ藪へ突入です!

最初のアプローチこそ、藪漕ぎ!ってな感じですが、ふみ跡はかなり明瞭。きちんと見て歩けばしっかりと踏み跡をたどることができます。のぼり傾斜も一箇所くらいで、それほど苦になるようなものではありません。 割とすんなりと

迷沢山山頂

迷沢山山頂

山頂へと到着できました。まぁ、藪漕ぎの果ての山頂なので、眺望はまったく期待していませんでしたが、

迷沢山山頂から手稲山をのぞむ

迷沢山山頂から手稲山をのぞむ

手稲山がきれいに見えたのが予想外の収穫でした。

山頂は狭いながらもきちんとかられていて、三角点もしっかりとありました。ただ今回はいつもの山頂儀式はザックをデポした地点まで戻らないとできないので、写真を撮って、バウとちょっとだけ山頂に着いた喜びを分かち合い、そそくさともときた藪に突入します。

山頂から踏み跡を見る。

山頂から踏み跡を見る。

無事にデポ地点まで戻って、ここで水分補給・一服・バウと食事・生着替えの山頂儀式です。

30分くらいまったりしてから、下山します。

下山途中1組のかたとスライドしました。初めて人と会った~といっていましたが、その通りここは夏山ガイドに掲載されている山の中ではマイナーなんでしょうね。

熊リスクと、山頂への藪漕ぎがなければ、小学校とかの登山遠足とかでも使えるようなコースなんですけどね~~。

今回の行程時間は、登り約2時間10分、くだり約1時間10分の気持ちのいい山歩きでした。

と、いうわけで、

札幌50峰 32/50座 迷沢山(1005.3m) GETです。

撮影場所  札幌市 南区定山渓
アクセス難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★☆☆☆
撮影機材 NIKON D3000