豊平川と藤野沢川の合流点
札幌市南区藤野。 この地名の由来はこの地区を流れる二本の川に由来をしている。
一つは現在の藤野地区の西側を流れる野々沢川。
もう一つは藤野地区の東側を流れるこの藤野沢川。
この二本の河川の頭の文字を取って「藤野」と1944年(昭和19年)の字名改正時に名づけられた。
それまでは、この地区は前述の二本の河川を中心にそれぞれ、藤の沢、野々沢として別々の地区だったようだ。
地形図をみてみてもこの二つの河川流域には、二つの地区を分かつ大きな山や谷があるというわけではないのだが、それは現在の価値観でみてのことだろう。
写真をみてわかるとおり、本流の豊平川に分け入る本河川の最下流でも、両岸が急な崖地でさながら深い谷の一部のように感じる。
現在こそ、この藤野地区を流れる河川は三面護岸が施され、アスファルトで固められた道路とともに、人の行き来には何の支障もないような状態ではあるが、開拓時にはやはりこの規模の河川が作る崖地でも日常の範疇での人の行き来には障がいになるだろ。それゆえに別の地区として存在していたとしてもうなづける話だ。
ところで、この写真を撮った藤野東公園内には、
定山渓鉄道藤ノ沢駅跡を示す標柱が立っている。
この崖地のすぐそばに駅があったのだろう。
そしてこの藤野東公園内には藤野沢川に架かっている歩行者専用の橋があるのだが、公園の規模と歩行者専用と考えるとかなり広い立派な橋だった。
これはもしかして、定山渓鉄道が藤野沢川を渡る際につかっていた橋脚を鉄道廃止後に活用していったのことなのだろうか。
国道230号線から数メートルのところに位置しているこの川を渡る人のためだけの橋を見てそういった妄想をせざるおえなかった今回の川・撮り歩きだった。
撮影場所 |
北海道札幌市南区藤野2条3丁目 藤野東公園
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アプローチ難度 | ★★☆☆☆ |
景観 | ★★★☆☆ |
撮影機材 | sony DSC-W170 |