カテゴリー : 手稲区
久々の夕時の写真。
場所は、目の前を横切る東濁川と写真中央にある樋門のような所に流れる山口運河が交わる手稲区の明日風地区。
あくまでも、ここは合流点ではなく、川と川が交わっている場所なのだ。
その意味は、地図をみていただけるとわかるだろう。
この写真を写した私の背中側にも山口運河の流路があるのだ。
山口運河はその名のとおりの人口河川。石狩の花畔と銭函を結んでいた運河の名残だ。
そのような経緯があるから、この運河を横切る川があっても不思議はない。
用水・排水の利水にかかわる河川が縦横に走っている地区にはよく見られる光景だ。
ところで、もう一方の東濁川の出自がよくわからない。
濁川の支流というのはその名の通りなのだが、流路を地図でみてみると手稲の運転試験場のそば、下手稲通りと曲長通りの交差点あたりに起点をもっているようだ。
その先は曲長通りが濁川本流まで続いている。
下手稲通りの北側、明日風地区は現在は新興住宅地となっている。
古くから宅地として発展していた隣の曙地区とは立っている家屋の感じが全然違う、新しい街並だ。
そして、この明日風地区にはいたる所に雨水貯水施設がある。
水はけの悪い地盤であることが伺い知れる。
このあたりはの地質は、星置扇状地が終り石狩大浜の砂丘地帯がひろがっていたと考えられる。
その地質から考えれば、水はけ悪くその対策の施設が必要であることが納得できる。
このことから、東濁川はこのあたりの排水の要として敷かれた人口河川なのだろうか。元々は自然河川だったとの記録も見受けられるので、まったくの人口河川ではないのだろうが、その役目として主な所は利水の河川なのだろう。
撮影場所 |
札幌市手稲区明日風5丁目8−30
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アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★☆☆☆ |
撮影機材 | CANON EOS KISS X2 |
4月も終りになりやっと札幌にも桜の便りが届く。
今年は、若干桜の開花がはやいようだ。
ゴールデンウィーク時期に咲く遅い春の使者とはいえ、やはり桜を見ると春の陽気と新年度への期待が毎年沸き起こる。
子供のころより刷り込まれた日本人の文化的背景なんだろう。
閑話休題
札幌にも桜の名所は数多くある。円山公園や、中島公園、モエレ沼公園などこの時期には桜を見るための人が沢山訪れる。
そんな古くからの名所や有名どころ以外にも、すばらしい桜並木を見せてくれる場所が多々ある。
特に新川流域の手稲区側、中の川・軽川あたりは地域の人たちの尽力で川沿いの緑地にはそれは見事な桜の景色を見せてくれている。
今回訪れた、旧軽川の旧軽川緑地周辺もそんな並木を見せてくれる穴場の桜スポット。
特にここの桜並木は、様々な桜が絶妙なバランスで目をたのしませてくれる。
三面コンクリート護岸で、河道さえもコンクリートに削られた人口的で味気ないたたずまいの旧軽川。しかしこの時期だけはこの形状が功を奏し、護岸壁の中に入り桜と川面に落ちる花びらとを、風の強い日でもゆっくりと楽しむことができる。
人ってのは贅沢なもので、普段は護岸された河を見るたび興ざめだのなんだのと毒づいてみたりしても、それに雅や美しさが加味された途端、色めきたつ。
そんな人の業を改めて感じてしまった、今年の花見行。
撮影場所 |
札幌市手稲区前田 旧軽川緑地
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アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★★★★ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
今回のエントリーは夏らしく滝撮りです。
場所は、手稲山へ登る平和の滝ルート上にある、布敷の滝です。(下のルート図の薄い緑のマーカーの場所です。)
手稲山へと登る登山道脇に末広がりの急傾斜のナメ滝をサラサラと見せてくれるその姿、いろんな書籍やWEBで紹介されている写真をみて、その写真から心地の良いやわらかな滝音が聞えそうな気がしました。
いつかは訪れようとおもっていまして、山登りをし始めたのもこの滝を見てみたいという気持ちもあったりなかったり、、、。
そんな憧れの布敷の滝にやっとおとずれることができました。
カテゴリーとしては、琴似発寒川として登録していますが、この滝をおとしている沢は琴似発寒川の支流で、ここから、少し下流に移って、琴似発寒川へと合流します。
札幌市河川網図では、無名川として分類されている川です。
まぁ、河川網図に表記があるのだから、一応札幌市でも管理対象の河川なのでしょう。
でも、わりと親しまれている沢なのでもしかしたら名前があるかもしれません。もしわかったらその時修正することとして、今回は琴似発寒川のカテゴリに含めておきます。
追記
この布敷の滝が落ちる川ですが、どうやら、金鉱の沢というそうです。
20年くらいまえに刊行されていた、緑の風というハイキングクラブ著作の「さわやかハイキング」という本に表記がありました。
で、今回歩いた手稲山への登山道平和の滝ルートはその道中の前半を琴似発寒川沿いを進んでいきます。そして約3.5kmほど歩いてこの滝へとたどりつきます。
当然、川を撮りながら、そしてお目当ての布敷の滝に到着した後は、そのまま札幌市民で1、2を争う有名山の手稲山へ登ることとしました。(ちなみに手稲山は、札幌50峰・北海道百名山になっています。)
ルートは以下の通りです。
まずスタートは平和の滝の公園駐車場からです。
空を見ると青空が覗いていい天気なのですが、日中徐々に曇りになるとのこと。
山頂で、いい感じの展望を得られるかなと淡い期待と貧脚の私ではまず無理だなという諦めの気分がせめぎあいつつ
こんな広い林道を琴似発寒川のせせらぎを聞きながら進んでいきます。
このルート、山側は鬱蒼とした林。谷側が琴似発寒川。 熊の絶好の通り道らしく、よく目撃情報や、糞や痕跡が報告されているルートでもあります。 合いたくないな~~とおもいつつ、結構人が入っている道なので、日中は出てこないよな~と根拠のない安心感をもちつつゆっくりと進んでいきます。
15分ほど進むと、
こんなお休みどころがあって、
そのすぐ奥に、
涼しげな水を落とす砂防ダムがありました。
このルート、このように琴似発寒川の横にきられているので、こんな涼しげな場所がほかにもあります。
ルートは途中琴似発寒川を高まいたり近づいたりしつつ付かず離れずすすんでいきます。
そして、琴似発寒川を離れるとすぐに、布敷の滝が落ちる無名川(金鉱の沢)沿いの道となります。
このちょっとした瀬の奥に、
二つ目のお休みどころがあり、ここからいよいよ道は傾斜を増しはじめていきます。
いままで、ゆったりとした道をあるいていたので、やっと登山をしている気分になってきます。途中、
楓の葉が頭の上にかぶさる緑のトンネルがあったり深山の雰囲気をかもしだしてきます。きっとこの場所紅葉時期に来ると見事な紅葉トンネルになるのでは、なんて期待をもちながら、どんどんあるいていきます。
一旦沢型にはいって川を渡ると、
いよいよ、今回のメインディッシュ
布敷の滝へとたどりつきます。
ここで、いろんなアングルで写真をとりつつ、結構な時間をつぶしたあと、
先へ進むこととします。
ここをすぎると、
かなりおおきな岩がごろごろする岩場がはじまりだします。
さらに少しあるくと、
こんな尖った岩がまちうけています。
岩場は、八剣山でちょろっと経験したぐらいでこんな大きな岩は初めてみました。
先に進むのに四苦八苦しはじめます。
でも、ここの岩場、下から水の音がきこえてくるのです。
もしかしたら、ここってもともと沢だったのかな。
岩のフィルターを通しての伏流水ってはじめてみました。
川好きとしては、これはものすごく嬉しい経験です。こんな岩場を歩いた甲斐があるってものです。
平和の滝ルート名物のガレ場がはじまりだします。
夏山ガイドの本では、初級として紹介をされていました。
だけど、はじめてのさっぽろ山ガールって本では、紹介山岳の中では最高難度として紹介されていました。
これが問題のガレ場です。
いったいどこをどうあるけというのですか、、、、。
シングルポールで挑み、ザックには三脚(結局使わなかったです。。。)をくくりつけ、カメラは一旦ザックイン、、、。
ザックの重みと私の体重にポールはグリップを失い、、ずるずる滑るは、私の足元もどこを歩けばいいのかわからない岩場に戸惑い、ふらつくわ、、。かなり帰りたくなってきました。
布敷の滝過ぎてからの岩場で、若干やられ気味だった私の体はかなり疲弊していきます。
なんとかよろよろと広大なガレ場をとおりこして樹林帯にはいったと思ったら、まだまだ岩が続きます。。
もうね、やられまくりました。
冬山では、膝を折って休むこともしばしばありましたが、いままで夏山ではそんな体たらくに陥ることはなかったのですが、今回初の膝折です、、、。 さすが、「はじめてのさっぽろ山ガール」最高難度!! ちなみに私は男ですが、、、orz
バウや相方さんつれてこなくてよかった、、、、。
もう、なんども泣きそうになりつつも、
やっと
平和の滝ルートのゴールとして紹介されている、980Mケルンに到着すると、あたりは雲の中、、、orz
ある程度予想はしていましたが、やっぱりつまんないですね。
この先からは、激しい道はなくまったりとした山道と山頂までの林道に合流をしてから、手稲山おなじみのアンテナ群を潜り抜け、
山頂へ到着です。
でも、、、まっしろけ、、、。
つまんないです、、、。
ここで、いつもの山頂儀式です。カロリー補給・水分補給・一服・生着替え をおこないます。
今回の登り工程時間、、、4時間、、、。orz
標準タイムより1時間押しです、、、。
山頂はとりましたが、久々の敗北感です。 岩場、、嫌いです、、、、。
そして降りるときも、、、
岩場をあるくわけですよね、、、。
なんだか、お腹いっぱいです。
慎重に慎重に、、よたよた歩きながら、
後続の下山者にもぬかされながら、
花の写真をとりつつ
下り、3時間、、、標準より40分押し、、
で降りてきました。
今回のこの敗北、、、
この2点があきらかな要因です、、、
三脚のおかげで、腕しびれたし、、、
岩場のおかげで、足裏いたいし、、。
ほとんど苦行の山行でした。
まぁ、岩場の歩き方はこれからも随所ででてくるでしょうから、なんとか研究しなければいけないですがね、、、。
と、いうわけで、
札幌50峰 24座/50座 手稲山(1023.1m) GETしました。
撮影場所 | 札幌市西区平和 布敷の滝 |
アプローチ難度 | ★★★☆☆ |
景観 | ★★★★☆ |
撮影機材 | Canon EOS KISS X2 |
このブログ、合流点だとか、河口だとか、源流部だとかを紹介することが多いのですが、今回は珍しくだれもが訪れ親しんでいる地域公園を訪れてみました。
訪れた場所は手稲区富丘にある、三樽別川河畔緑地です。
その名の通りこの緑地、三樽別川の河畔に沿って作られた、都市緑地です。
園内の端を流れる三樽別はこの写真のようにしっかりと護岸が施され、飛び石のようにコンクリートブロックが配置され、夏場に涼めるようなカナールのようなたたずまいで訪れる人を迎えてくれます。この反対側は
このように落差工が施されていて、水辺にいるという感覚を耳からも楽しめるようになっています。
また、園内には三樽別川から水を引いた水路も設けられていました。
ちょうどこの日は町内会の人たちが緑地の清掃と草刈をおこなっていたので、写真にはとっていませんでしたが、こういう緑地って、ボランティアのみなさんによって保守されているんですね。
手稲区にはこのように河川の周辺に親水空間を設けた緑地や公園、また展望デッキをもった河川が沢山あります。そここで、その保全・整備の差が大きいのは、もしかしたら、地域のボランティア活動の差がでているのかな?。
撮影場所 | 手稲区富丘6条7丁目 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★☆☆☆ |
撮影機材 | Canon EOS KISS X2 |
乙女の滝の撮影を無事完了した、私とバウの探検隊は本日のメインディッシュ、滝の沢川の滝へと向かい、上の写真のようにしっかりとミッションをコンプリートしたのです。
予想以上の距離と、予想以上の道路状況に戸惑いながら、やっとその姿をみることができた、滝の沢川の滝は緑の中から流れるような3段構えの爽やかな渓流瀑でした。
手稲山乙女の滝ルートの登山道のすぐ横でその姿をみることができるので、きっと登山の人たちの一服の清涼剤となっていることでしょう。
ただ、この登山道脇ってのが滝撮りをするには曲者で、光が充分すぎるほど降り注ぐので、水の流れをシルキーに表現するスローシャッターを活用するためには、普段のレンズにNDフィルター(減光効果のあるフィルター)を使わなければいけなくなります。そして私はNDフィルターをもっていないのでした、、、。なんとかぎりぎりまで絞ってシャッター速度を1/15秒まで遅くしてやっとこんな感じです。理想はもう少しアンダー目に出てくれるとよかったのですが、、、。
また、ここまでの道のり、なかなか予想に反してくれました。
まずは、乙女の滝から綺麗に整備された林道をひたすらあるきます。
この林道エコマネジメント株式会社まできちんと整備されています。この会社の業種を調べてみると、鉱業となっていました。いまだ、この金山は鉱業の山なのですね。
綺麗な建物と多分この会社の関係者なのでしょう。何台も車とスライドしました。歩行距離としては、登山口から乙女の滝までの約1.5倍ほどでしょうか。勾配はそれほどきつくないので、あまりきつい感じはしませんでした。
そしてエコマジメントの建屋を過ぎると、
北尾根ルートへの連絡路との分岐に到着します。
北尾根連絡路は多分途中まででしょうが、林道となっていました。乙女の滝ルートは見るからに草ぼうぼうの登山道がはじまりそうでした。
手稲山の登山ルートは割りと案内も豊富で、景勝地に対しても乙女の滝のように案内看板があるものだと思って前調べしていかなかったのが失敗でした。
ついつい、歩きやすそうな道(北尾根ルート)へと足を向けてしまっていました。ヘアピンカーブをすぎると、いままで以上に勾配のきつい坂になって沢からはグンと離れます。
ちょっとおかしいぞと、水分補給の休憩のついでにiPhoneのgeographicaをみようとすると、、、、。スタート前に地図をキャッシュするのをわすれていて、ついでにここは電波が通じていませんでした。 地図をしっかりとみることができません。。でも、このまま歩いても沢筋にはいきそうにもなかったので、きた道を戻り、乙女の滝ルートへと進むこととしました。
乙女の滝ルートは、最初は滝ノ沢川沿いに登山道がつけられていたのですが、じょじょに沢から離れていきます。道路の具合も短い下草や道端の草が多いかぶさるような緑の道となっています。
これにはちょっとあせりました。歩けば歩くほど沢の音は遠くなり、道の緑はもしゃもしゃとなってきて、、、、、ほんとにここでいいのかと、地形図を確認しようにも、しっかりとした地図は表示されず、、、。
もう途中から腹をくくりました。もしちがったらこのまま山麓駅まででて、今度は北尾根ルートを下って滝を探そうと、、。
でも、その最悪な予想は軽く裏切られ無事滝の沢川の滝へと到着することができました。
今回、登山道のある夏山でも前調べと紙の地図の携帯が必要だとものすごく実感をしたハイキングとなりました。
ちょっとした散歩気分でしたが、総行程距離7.8kmとなり、バウにとっては最長距離、わたしにとっても前回の砥石山山行についで2番目の歩行距離となりました。
今回は夏山でもリスクの認識と油断は大敵であるといことを充分に学べたのでした。
撮影場所 | 札幌市手稲区金山 滝の沢川の滝 |
アプローチ難度 | ★★★★☆ |
景観 | ★★★☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
前回・前々回につづいて、今回も滝詣でです。
今回おとずれたのは、滝の沢川(星置川支流)におちる乙女の滝です。
前回エントリーの八垂別の滝と同様、何度も訪れてしまうお気に入りの滝です。
丸い大岩を包み込むように滝のカーテンが覆う直瀑。そして、ちょっとした谷間にはいるので、昼間でも木々にさえぎられた光がまばらに滝に落ちてくるさまは神秘的。 滝つぼの深い濃いブルーとあいまって、そのたおやかさはまさに乙女といったたたずまいです。命名をした人のセンスがうかがえますね。
場所は、手稲区、手稲山乙女の滝ルートのルート上にあります。だからといって、このまま手稲山へのぼったのかというと、今回は山頂をゲットする気は毛頭なく、同じく乙女の滝ルート上にある、滝の沢川の滝までいってかえってくるお気楽散歩としました。だって、、この乙女の滝ルート約9km超えの長丁場。そこまでの距離を歩くのにはまだ経験不足だし、バウもつれてきているし、、、ってな理由です。いつかはバウも一緒に長丁場なれしたら、このルートで山頂を目指したいですけどね。
で、ここまでの道中は以下のルートになります。 滝の沢川の滝までトラックはのびていますが、今回は乙女の滝までのエントリーとして、滝の沢川の滝の紹介は次のエントリーに譲ることとします。
乙女の滝ルートの登山口の手前に車を置き、(登山客であろう車が3台くらいありました。)登山道へとはいっていきます。何度もきている場所なのでかって知ったるなんとやらで、バウとともどもまったり森林浴をしながらあるきはじめます。この登山道は三菱マテリアルの採石場の私道の脇を通っています。ここを1kmもあるかないで、三菱マテリアルのゲート横に飛び出し、道は林道へとななります。
いつもは、この林道で車を見ることはほとんどなかったのですが、今日はゲートがあいていて、自動車と数回スライドしました。今日は昼近くにはいっていったせいなのでしょうがね。この林道脇の法面には手稲鉱山の坑道跡があります。始めきたときは、防空壕???とびびりましたが、よくよく調べるとこの金山地区はその名の通り金が産出されていた鉱山だったようで、その時につかわれていた、坑道とのこと。まぁ、はじめてみるとその朽ちた風情に威圧感をかんじてしまいますけどね。
そこを過ぎるとゲートがあります。
今日は、ゲートがあいていました。
ここから2車線幅のよく整備された林道をあるいていくと、しばらくして、
乙女の滝の看板があります。この看板にしたがってふみ跡を林の中にたどっていくと、TOPの写真のようなたおやかな乙女の滝が出迎えてくれます。
この乙女の滝までのふみ跡の周りには、住宅の基礎の跡のようなものがあちらこちらに点在してますし石塀のようなものまであったりします。
建屋の跡はさすがにありませんが、往時にはこの金山鉱山の周辺は鉱山で働く人たちでかなりにぎわっていたとのことです。
こういった自然に帰った集落跡をみると人の営みの無常をかんじてしまいます。
きっと今回訪れた乙女の滝という名前をつけたのは、このあたりに住んでいた人の誰かなのではないかなとかおもってしまいます。
そんな時間をすごしながらバウと私は次の目的地、滝の沢川の滝へと向かうのでした。
撮影場所 | 札幌市手稲区金山 乙女の滝 |
アプローチ難度 | ★★★☆☆ |
景観 | ★★★★☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
水辺で見ることができる爽やかな春を探しに、手稲区の星置緑地にいってきました。このブログのメインテーマである河川とは少しはずれているようにみえますが、土地に現れる水はすべて川に吸収されると思いますし、このメム(湧水池)も河川へのつながりを探す探索もおこなっていますので、ご容赦を。
まずは、星置緑地の散策を。
今年は雪解けが早く写真のように水芭蕉が例年より1~2週間早く咲き始めました。ほかにも、
なんかも咲いていて、目を楽しませてくれます。
ここはアスファルトで覆われた星置の市街区の中ぽつんと残った湿地帯で、街区化の波を逃れた不思議な場所なのです。1916年の地図をみてみると、函館線沿いのこの区域は稲作地の記号がかかれていました。きっと田んぼのあぜと線路の間のちょっとした沼だったのでしょう。
この湿地には木道が渡されていて湿地に咲くいろいろな花を眺めることをできるようになっています。
湿地の中には人なれをしたかものつがいが仲良くのんびり浮いています。
では、この湿地の水源はというと、
このような湧水が湿地に点在し染み出しているのです。
こういった場所をアイヌ語ではメムとよんでいて、札幌市内のいたる場所にあったようです。
ここ星置緑地の場合は、手稲山から流れ出る星置川や三樽別川や軽川が作り上げた星置(複合)扇状地の末端の下に位置しています。扇状地を形成する砂礫は函館本線の上の崖で終りその下からは砂泥が堆積する地帯になります。それは線路横の乾いた土を見ると納得ができるほど目に見て明らかです。扇状地砂礫の地下にしみこんだ各河川や沢の水がいきなり標高の低くなる砂泥地区に当たると、地下水位は当然高くなり、おまけに目の細かい砂泥地になるので、堆積の状態によっては地下水が行き場を失って地表に出てきて湿地を形成したのです。
特にこの星置緑地に代表される星置地区はこのような湧水が沢山あったそうです。もしかしたら手稲の由来、湿った場所の意味の「テイネ・イ」というアイヌ語はここをさしていたのかもしれない。なんて説が、札幌市の博物館交流誌「ミューズレター」2013年12月 通巻55号 の十区十色のコラムにかかれていました。(こちらから参照できます)
で、ここから探訪です。
水があるからには、その水は地表・地下問わずどこかにながれだしてくものです。そうでなければ水があふれかえるですからね。では、星置緑地のヘリを歩いてみると、北西のかどにこんな出口らしい場所をみつけました。
流下方向はあきらかに星置緑地の外にながれでていました。
では、この水はどこにいくのだろう??
耳を澄ましてみても、近くにマンホールやくぼ地がないかを探してみても、イマイチ判明できません。そこで
地図をみてみます。
2ブロック北上した場所に水路の表示がありました。この水路、地図でたどってみると、濁川とであって、直線的そのまま今度は手稲土功川となっていました。
手稲土巧川は地図上は濁川の右岸からスタートしているのでもしかしたら、この水路、手稲土巧川の起点でもあるかも知れないっていう期待ももてました。
暗渠が開渠として地表に顔をだしてきているところがスタートかとおもっていました。ところが、いってみると地図でスタートとなる水路左端は見事にドンツキでした。そして、ちょっと川の中をみてみると、
コンクリ三面護岸の川底の真ん中にちょっとした裂け目から水が湧きだしていました。
お??
もしかして、ここもメムなの???
真相は調べていなので、わかりませんが、ご覧のように透明感のある水が湧いているのは、まぎれもない事実です。周りを見渡しても暗渠っぽいマンホールやくぼ地も見当たらないし、ポンプの音もきこえません。凄く不思議です。今の私の知識だとこれ以上の真相はえられないので、この川の終点まであるいてみることにします。この時点では、この川はきっと手稲土巧川の一部であるという確信をもっていました。
川は、三面護岸の定規でひいたようにまっすぐと進んでいきます。
進むにつれて付近の排水が流れ込みどんどん水の色が白濁色になっていきます。三面護岸の水路なので浄化作用は期待できませんのでしょうがないのかなとおもいます。
そんな川の色をみつつ、星置駅前通りを過ぎ、濁川との出合いまでいって愕然としました。
いままで歩いてきた水路はしっかりと濁川と合流をしているのですが、期待をしていた手稲土巧川の取水口がどこにもみあたらないのです。
どういうこと???
この事実だけで判断をすると、いままで歩いてきた水路は手稲土巧川とはまったく関係のない存在なのです。手稲土巧川はというと、暗渠の中で数百mうごめいて曙西緑地を過ぎたあたりで地表に顔をだすのです。曙西緑地下は明らかに暗渠跡なのですが、そこより西側からここまでは暗渠風の場所はまったくみあたりませんでした。
手稲土巧川とまったく関係のないこの水路、きっと正式名称はあるのでしゅうが、帰ってきてからインターネットを調べてみても、まったくヒットしません。
では、ではってことで、
ひらきなおって、ここでの紹介名として星置排水川(仮)と名づけておきました。
なにかの機会でこの水路の正式名称がわかったら改めて紹介をしようとおもいます。
撮影場所 | 北海道札幌市手稲区 星置緑地 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★★☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
この時期、市内の小規模河川は雪解けで水かさが少しあがり、まだ川中の藪も育っていないので川の流れをしっかり見ることができるのですが、、、、、、。
汚いな、、、。
と、声をあげてしまったのが、手稲土功川と稲積川の合流点です。
手稲土巧川は近隣の農地排水として開削された人口河川なのでしょうがないのでしょうか。一方稲積川は手稲山のふもとからながれ出し稲穂の街中を流れてくる自然河川なので、少しは期待したのですが、、、。
付近の汚れを浄化するのも川の役割でもあるのですよね。
その結果この時期は水の色も赤茶色で、道に積もった雪に付着した油なんかも雪が溶けて浮き出してくるのでしょうか。
最近、山の中の河川だったり、急峻な流れを持つ川だったり、水量の豊富な川だったりをみてきていて、緩い流れの川を訪れたのは久しぶりなので、そのギャップからくる感想なのかもしれません。
でも、こうやって雪解け後の川をみてみると、プラスチックやビニル、金属なんかのゴミの目立つこと、、、。自然への還元の難しい素材がゴミとなった場合、自然へのインパクトってもの凄く大きいんだなと、改めて思うのでした。
撮影場所 | 札幌市手稲区曙4条3丁目7−15 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★☆☆☆☆ |
撮影機材 | SIGMA DP2 |
札幌市内の春の足もどんどん進んでいます。ここ手稲区の手稲土功川と前田川の合流点付近の河畔の下草も緑を復活させつつあります。
ところで、今回訪れてきた手稲土巧川なのですが、手稲区の地史、特に前田地区、曙地区の中では重要な川のようです。水はけの悪い同地区の排水とここに入植をした開拓民たちの食い扶持としてこの手稲土巧川は開削工事がおこなわれ、大正14年に完成されました。その結果、付近は農地としてしっかりと着実に開拓をされていったようです。
今回訪れたこの両河川の合流点は手稲前田地区のメインストリートである下手稲通りに面しており、しかも運転免許試験場へと連なる道であるため手稲区民以外の人でも車を持っている人は一度は通ったことがあるでしょう。このあたりで、周辺を見渡すと川が合流しているのを認識していたでしょう。しかも、少し前までは手稲の運転免許試験場へといくためには、この手稲土巧川沿いの道路を通ることになり、沿線には自動車学校の支所のような事業所が立ち並びいつも活況を呈していたと記憶している方もおおいのではないでしょうか。
現在下手稲通りが星置まで直線的に伸びすんなりと広い道路で運転免許試験場までいけるので、手稲土巧川沿いを走る車も減っていますし、自動車学校の支所のような事業所もなぜか少なくなっています。
手稲の鉄北地区の街の成り立ちを支えた手稲土巧川には、その貢献のためか、親水区間とよべるような川べりに降りれる階段や、河畔の堤防沿いに等間隔でテラスがあったり、ちょうどこのあたりに土巧川のモニュメントがあったり、いろんなオブジェクトがあったりなのですが、、、。
この雪解け間際の時期のせいなのか、その構造物に触れたり親水設備を利用したりと思いたくないくらいに荒廃感がただよっていました。花の時期になれば河畔沿いには花壇のように花がさくのですが、それでも各親水設備の周りは藪だらけだっはずです。
手稲区は区内を流れる河川に対して割と親水空間をつくったりすることがすきなのようで、中の川や追分川、軽川、新川なんかに河畔緑地やテラス、東屋なんかを設置しています。結構利用されていたり、手稲のアピールとしてつかわれていたりとしているのですが、ことこの土巧川の親水設備に関しては、作ったはいいけどしっかりと管理していないような印象がぬぐえません。しかも水の色は赤茶色や白濁だったりと水に親しむ気持ちにならないのです。
せっかく人と河川のふれあいといった意味でつくったのでしたら、もう少し管理に気を回してもいいのではないかとおもってしまいます。
撮影場所 | 札幌市手稲区曙5条1丁目4−3 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★☆☆☆☆ |
撮影機材 | SIGMA DP2 |