タグ : 無意根山

ペーペナイ川と美比内川の合流点(京極ダム)~無意根山登山その3~

ペーペナイ川と美比内川の合流点(京極ダム)

承前

左大江沢川と右大江沢川の合流点~無意根山登山その1~

ムイネシリポロトー(湖水川水系)~無意根山登山その2~

の続き

無意根山の山頂から望む、京極ダムです。ここは、が合流してる谷間に作られたダムで、この写真だけをみると規模はそれほど大きくないようですが、実は、北海道初の純揚水式発電所で、写真はそれの下部調整池。ここから3kmほどはなれた標高900M地点に

京極ダム上部調整池

京極ダム上部調整池

上部調整池に水をくみ上げ、必要なときにだけ水を発電水路に水を落とし発電をする仕組みなのだそうです。

川をせきとめ周りをダム湖下に沈めるかなり大きなインパクトを自然に与える今までの工法とは違い、なるべく自然に与えるインパクトを分散させようというような目論見だとどこかで読んだ記憶があります。

なるほど上部調整池は丘の上に大きなため池としてつくり、川の水を直接せき止めている下部調整池のダム湖の範囲を狭めているのでしょう。建設にあたり、なるべく付近に住まう野生動物への影響もすくなくするために資材の搬入もかなりゆっくりとしたペースでおこなってきたそうです。以前よりその存在はダムマニアの方々には知られていたようですが、運用された去年まではその姿をなかなか見ることができなかった秘密のベールにつつまれていたダムとのこと。

あまり人目のつかないこのような場所でも人の営みを支える川と人の関係が築かれていたのですね。

さて、無意根山山頂はというと、登頂直前のガスもはれ、

羊蹄山と京極の街並

羊蹄山と京極の街並

豪快に雲を従えた羊蹄山とその下に広がる京極の街並が見ることができ

中岳と羊蹄山

中岳と羊蹄山

無意根山のお隣の峰中岳と羊蹄山のコラボもしっかりと拝め。

定天と手稲山

定天と手稲山

目を札幌側に転じれば、定山渓天狗岳と手稲山を一緒に眺めることができる、なんとも贅沢な眺望をえることができました。天気予報が12時くらいから晴れに転じるとのことを信じて登ってきた甲斐があったというものです。

と、いうわけで、

札幌50峰 27座/50座 (無意根山 1464m) GETしました。

このルート、蚊の襲来がなければ、程よい長さと傾斜と飽きることのない眺望で最高の登山コースなのでした。

登り、4時間:くだり2時間30分のいつもどおりの標準タイムより大幅上乗せの貧脚登山でした。

おまけ

撮影所 虻田郡京極町・札幌市境界無意根山山頂
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 NIKON D3000

ムイネシリポロトー(湖水川水系)~無意根山登山その2~

ムイネシリポロトー
承前

左大江沢川と右大江沢川の合流点~無意根山登山その1~

の続き

無意根山の元山ルートは、札幌市と京極町の境界の無意根山の尾根をたどるようにきられています。その登山道が若干京極町よりに入っていったところから、無意根山の北西側に当たるえぐられた地形のところにひっそり佇むのが、地理院地図上の表記 大沼 こと、ムイネシリポロトーが佇んでいます。

水系的には地図上はの源流となっています。ただ、ここを降りて実際に口をみていないので、なんともいえません。沼畔までたどるには、さきほどエントリーした記事中にも載せた刈りわけを200Mくらいくだらないといけないのです。

夏山ガイド本にはここで豊羽の人たちの釣り大会がおこなわれていたとのこと。巨大なイワナもいたとのことなので、いまでも釣り人がはいっていたりするのでしょうか。

しかしこのたたずまい、なんとも神秘的ではありませんか、山奥にまさに水色の沼面を輝かせ訪れるの人間は稀にくる数奇物くらいで、あとは野生動物だけのほとんど手付かずの状態でその姿をみせてくれています。

今回の山行のハイライトです。ややしばらくここから写真をとりつづけていました。ここから女神が出てきてもおかしくないような優美な姿に目を奪われない人はいないでしょう。

ここから無意根山への登山道は若干あれてきます。

登山道は道へはみ出した下草の下になったり、いきなり崖のトラバースになったり、

崖のトラバース路より

崖のトラバース路より

歩く歩幅は自然と小さくなっています。
そんな道をあるくと、

高原の散歩道

高原の散歩道

いよいよ、無意根山の頂が見えはじめてきたころ、
SDIM9836
道は薄別コースと出合います。
そこから登山道はまた明瞭となり始めますが、道は露岩し始めます。ただ、丁度よい感じで岩がころがっているので、階段を登るような感覚になってきます。

SDIM9837
こんな情景をたのしみながら、いつしか道は、ハイマツの回廊となります。

ハイマツ回廊

ハイマツ回廊

そんな道をあるいていくと、

無意根山最高点

無意根山最高点

無意根山の最高点がひょっこりと現れます。
ただ、ここからの眺めはそれほどでもなく、ここから約250m先の三角点設置場所を案内する看板があってそれにしたがって歩みを進めます。

もう少し

もう少し

先行者の方はそろそろ山頂へと到達しそうです。

そして私も、

無意根山山頂

無意根山山頂

まだ雲が京極方面を覆っていた頂上へと到達しました。

山頂の様子は続きは次のエントリーにかきます。

撮影所 虻田郡京極町無意根山登山道元山ルート上
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 NIKON D3000

左大江沢川と右大江沢川の合流点~無意根山登山その1~

左大江沢川と右大江沢川の合流点

今回は定山渓の奥、世界最大のインジウム鉱山として誇っていた豊羽にいってきました。誇っていたと過去形で書いたのは、現在は閉山となっており、以前の栄華は過去のものとなり、現在は鉱山の排水の処理施設があったり、地熱発電の試験場がおかれている状態になっているからです。鉱山が稼動していた時の1990年代にはかなりにぎやかな街だったのを記憶しています。

そんな豊羽の主幹河川は白井川でさらにこの豊羽元山地区にはそこに合流する数々の沢川があって、今回の写真は、その中の写真奥からながれていると、右から流れ落ちるの合流点です。写真だけみると山のおく上質な沢のようにもみえますが、舗装された道路の上からお気楽にこの光景をみることができます。定山渓温泉を流れる豊平川とその支流のように大げさな感じでもなく、道道1号沿いに流れる小樽内川の悠々とした太いながれでもない、絶妙のバランスまさに庭園の川のような流れをみせてくれています。それほど期待せずに訪れたのですが、うれしい誤算でした。豊羽にはほかにもよさげな沢がまだまだありそうだったのですが、道路工事なんかがあったのと、この豊羽元山地区を登山口とする無意根山への登山をしたため、この日は元山地区の訪問ポイントはここだけとしました。まだまだここ豊羽を訪れる機会もありそうなので、ほかの沢訪問はそのときに譲ろうと思います。

以下は今回の無意根山登山のルートトラックです。

スタートは豊羽鉱山神社脇の元学校のグラウンドの空き地からスタートします。冬山も盛んで、この尾根を学校尾根といっていたとの記述もみたようなみなかったような、、、。

無意根山登山口

無意根山登山口

事前の情報で、蚊がものすごく多いときいていましたが、その通り山行の準備をしている最中からヤブカがまわり飛び回ってまとわりついてきます。虫除けをたっぷり振りかけてスタートします。

無意根山本山登山道SDIM9808SDIM9809登山道の状況は薄暗い林の中を少し急な斜面をのぼっていきます。

道は幅が広めのところもあれば、草かぶりの道になってみたり、倒木をまたいだりと楽しい道のりなのですが、

うわさどおり、蚊の激烈な襲来を受けることとなりました。スタート時に体にふりかけザックにしまった虫除けスプレーを取り出し片手に持ちながら蚊が襲ってきそうなになるたびに体にスプレーしながら歩いていくこととなりました。

今回のスタイルが、ホーマックのサポート系シャツ&タイツにハーフパンツとスポーツシャツの組合わせだったのですが、これがよくなかったのか、ひじから先、膝から下の、アンダーウェア部分に蚊が攻撃を集中するのです。スプレーの効き目はあるのかないのか、蚊の必死の特攻攻撃の賜物なのかはわかりませんが、30分ほどで少なくとも3箇所さされました。

そんな蚊との攻防を繰り返し、ある程度高度が上がると、

SDIM9810
登ってきたグラウンド跡地を余市岳の下にみることができるようになります。

蚊の攻撃に辟易していた気分もやっとはれだしました。ただ、気分が少しだけはれただけで、蚊の猛攻がなくなるわけではないのですが、、、。

道の状態は時折急な傾斜や、

数株水芭蕉が残る湿地

数株水芭蕉が残る湿地

水芭蕉の残る湿地や、

ロープ付きの崩壊した山道

ロープ付きの崩壊した山道

崩壊した登山道にロープが設置されている急傾斜があったりするもののそれほどきつくなく蚊さえいなければ快適な山道をすすんでいきます。

そして、元山コース名物の千尺高地の先端あたりにひょいとでると、

千尺高地先端

千尺高地先端

いままで鬱蒼としていた景色がぱっと開けだします。ただ登山道の周りは背丈より高い笹原ですがね、、、。

そして程なくして、

休憩広場

休憩広場

笹の中を広くかりわけられた休憩広場へと到着します。

背より高い笹のおかげか、風を少しだけさえぎってくれるようで、ざわわと流れる風音の割には体にその風が当たることがなく、ゆっくりと、水分補給なんかの中休憩をしていたのですが、どこからともなくまた、蚊のやつらが襲来してきます、、、。
SDIM9825休憩もほどほどに笹原の千尺高地に歩みを進めます。きっと冬の晴天だったら絶好のオープンバーンだよなと想いをはせながらこんな笹原に突撃を開始します。

一応笹の下の道はしっかりと踏まれていて道に迷うとかのレベルにはならないし、ただ単純に笹が育ってここまでかぶさっている程度なのでしょうが、登山初心者の私にとってはこれでも充分藪漕ぎレベルです、、、。

ダニがつかないのをいのりつつ、そういえば、ここら辺の道の左側には長尾山があるんだろうなと、そちらのほうを見ながら歩いていると、

長尾山への刈りわけ道??

長尾山への刈りわけ道??

おや?

おや?おや?

あきらかに地図上でも丁度長尾山へのアプローチに丁度よさ気なポイントに明瞭な刈りわけ道らしきものが、、、。

さすがに本格的な藪漕ぎをするには、私はスキルがたりません。最初の段階はこんな風に刈りわけられていますが、たかだか300m強の距離で長尾山へとたどりつけそうなんですが、無理はしません。おとなしく無意根山の登山道からそれることなく先にすすみます。

すると、またまた、

大沼への刈りわけ?

大沼への刈りわけ?

今度は大沼への刈りわけ道らしきものが、、、、

もっと私の登山レベルが上がれば必ず両方とも踏破してやるぞ!と心に誓うだけにして前に進みます。

そして今回の前半の目玉、

ムイネシリポロトー

ムイネシリポロトー

ムイネシリポロトーを見下ろせるビュースポットへたどり着くのでした。

これ移行は次のエントリーにゆずることとします。

撮影所 札幌市南区豊羽鉱山
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★★★★
撮影機材 SIGMA DP2