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正面に風不死岳と樽前山の堂々とした姿を携える支笏湖。いうまでもなく千歳川の源流域になる。
支笏カルデラはやはり美しく。周りを取り囲む山にひょいと登れば、その美しいカルデラの様子をいろいろな角度で眺めることができる。
その様子は本ブログでも、紋別岳、幌平山、風不死岳、樽前山の各山行記としてアップしている。
今回は、イチャンコッペ山へとつなぐ登山路の途中にある前峰から支笏湖を撮影した。
ちょうどこの前峰からは、
恵庭岳の堂々たる姿をみることができ、支笏カルデラのすばらしい展望台となっている。
真夏の暑い日だったので、空気がかすんでしまっているのが残念だが、標高800m前後のこの場所でも樹林帯から抜けているので、時折吹くさわやかな風がきもちいい。
そんなイチャンコッペ山の山行記をしるしたいと思う。
スタート地点は国道453号線の支笏湖展望台にもなっているポロピナイ駐車場のヘアピンカーブの頂点のところにある。
ここから、いきなりの急登が始まる。冬に幌平山へ訪れたときと同じ道をたどるのだが、久々のきついのぼりとこの暑さのせいで、すぐに息があがってしまう。
休み休み登っていき、幌平山トラバースの笹の刈りわけわけ道へとたどり着く。
今回の山行、前半に難所が控えているようだ。先ほどの急登然り、この笹かぶりのトラバース路然り。道の難儀さにあわせ、8月の夏山の難敵が襲い掛かってくる。 アブ・湿気・暑さ。そしてマダニ。
特に、この幌平山トラバース、行きはなんともなかったのだが、帰路に通過した際、10数メートル進んだだけで、ズボンに大量のマダニが付着。払い払い歩くこととなった。山用のズボンを履いていてよかった。これが、ジーパンや、丈の短いパンツや、タイツ類だと確実にマダニに食われていただろう。食われていなくても、家まで連れてかえるリスクが跳ね上がったに違いない。
今年の支笏湖近辺はマダニが元気なようだ。それとも支笏湖北部域は元々マダニの密集地なのだろうか。
笹かぶりのトラバースを抜けると、ちょっとしたこぶの裏手に登山道は続いている。このあたりの道はしっかりと整備されていて、一級国道と感じられる。
一箇所だけ、
ごらんのように、かんばの樹が道に多いかぶさっている箇所があるが、それほど難儀することなく進んでいける。
のんびりとしたトレッキング路だ。
もちろん山をのぼっているのだから途中傾斜のきつい道はある。
そうこうしているとTOPの写真をとった前峰がでてくる。
運動不足の身にはかなりきつい傾斜を休み休みのぼり、広く平らな前峰の上へと飛び出す。
ここからイチャンコッペ山への道は樹林帯はあまりなく、笹に覆われた尾根をしっかりとした道をたどりながら歩いていくことと成る。
前峰からはそれほどあえぐことなく、イチャンコッペの山頂にたどり着くことができた。
遅いスタートだったので、この時点で午後2時近く。だが、今年より、エスビットの固形燃料ストーブとモンベルのクッカーを入手したので、山飯としゃれ込むことにした。
なんとはないインスタントラーメンなのだが、山頂での暖かい汁物はうまいものだ。
お盆の今日。
朝夕の気温も少し落ち着き始め過ごしやすさが若干もどってきた札幌。
それでも日中は蒸し暑く、真夏を感じるので、藻岩山へと涼をもとめにのぼってきた。
そこから望む、豊平川は190万の大都市の中心を縫うように蛇行をしながら流れていくさまが良く見て取れる。
札幌は豊平川によって形成された扇状地をうまく利用してつくられた街であり、ここ藻岩山山頂からは、その中央部から北端あたりまでを見て取れるのだろう。いまだ地形に関してははっきりとは認識できないのが残念だが。
扇状地を形作る要因のひとつとして三角山を終端とした通称札幌連山の岩盤層が上げられる。
川の水は硬い地層を嫌って、というか柔らかな地層を削るように流れる性質があるようで、その結果札幌連山の山すその下にある岩盤層を巻くように蛇行をしているのだろう。
ただ、現在の流路は開拓とともに固定化をされていたもので、この川の長い歴史の中においてはたまたま今の流路の時に人の手によって決められたに過ぎない姿なのだろう。
たとえば、明治のころの地図には胆振川なる流れがあって、そこを元に創成川がつくられていったのだが、実はその胆振川、元を正せば豊平川の旧流路であったということだ。そうすると現在の流路よりも若干西側にながれていたことも創造にかたくない。
そんなことを思いながら藻岩山山頂から円山方面に目を移していくのも面白い。
ちなみに今回の山行記もヤマレコにアップをしてある。
ことはわかっていたのだが、小さな沢でもあるかと思いつつ行ってはみたものの、やはりなかった。
本ブログの趣旨とは若干はなれてしまったが、このまま忙しさにかまけると、ブログの更新もおざなりになってしまいそうだから、それではと、あまたの川が流れ落ちる石狩湾を撮った。
なかなかよい景色にめぐりあえたのは収穫だったのだが、ここまで行くのに、かなり厳しいルートを取ってしまった。
詳しくは、
山レコにアップしたので、参照にしてください。
6月に入ると、暦どおり夏の様相を示してくる札幌。
久々に青い空を札幌市内で撮影できたような気がする。
ここは、藻岩山の麓。山鼻川緑地。
綺麗に護岸され、親水空間として整備されている。
まだ朝が早い時間におとずれたので、ここで遊ぶ子供たちはいないが、もう少しすれば沢山の子供が遊びにくるのではないだろうか。
この山鼻川、ここから上流は藻岩山へと向かう山の中の沢の様相なのだが、この緑地からさきは、いたるところで親水設備が施されており、緑地なんかが敷設されている。
藻岩の原始林の縁に立ち並ぶ住宅とそこの隙間を流れる山鼻川。安全に自然の懐で遊べる地域と感じられる。
あたりは割りと高級な住宅地のように見えるので、きっとその自然とのコントラストを望む人たちが住まっている人気の地域なのだろうか。
この山鼻川をたどる逍遥を機会をつくっておこなってみたいものだ。
この日は、この緑地の先にある藻岩山スキー場コースをバウとともにのぼってきた。
その山行記はヤマレコに掲載をしたので、そちらもあわせて読んでいただけるとうれしい。
撮影場所 | 札幌市南区南36条西11丁目 山鼻川緑地 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★☆☆ |
撮影機材 | CANON EOS KISS X2 |
オタモイ岬の根元、塩谷漁港から、湾のようになっている塩谷海岸の景観。
丁度写真下中央あたりに国道五号線をくぐる塩谷川の河口。塩谷の街並が広がるあたりに、稲穂川(小樽)の河口を携えている。
6月に入り空の色も海の色も深い青が似合う季節となった。
小樽の海の青さは目を見張るものがあり、私の中では夏の代名詞の色だ。
そんな爽やかな景観の先にそびえる山頂に雲を少しだけかぶった塩谷丸山にこの日は登った。
登山口へのアプローチの途中は、現在高速道路の工事中となっていて、その脇を整備した今後道路になるであろう道を登山者に開放してくれている。
駐車場も同様だった。
まったくもってありがたい。
この塩谷丸山への登山道は小樽自然探勝路となっていて、その件も絡んでいるからなのだろうか。
しばらく歩くと、登山届けBOXがあった。時間は午前5時過ぎ、先行者は2名だった。
ここからは従来の登山道になっており、若干の笹かぶりの道となっていた。今回はバウとの散歩なのだが、バウにはダニ忌避薬を滴下し、ダニ対策をおこなっていたのだが少しの不安はあった。
少し進むと道はわりと広めになり、なだらかな坂道になる。
広めのところで、バウのダニチェックを行いつつ、昨日の雨でぬかるみの残る登山道をのぼっていく、
岩が多くなったり、登山道がえぐれていたりと、不整地の趣きが強くなってきて、バウの足さばきを心配したが、そんな心配は微塵に吹っ飛び、それよりもぬかるみの残る道での私の足さばきのほうが不安定になっていた。情けない。
急な斜面を越えると、台地状の笹原となる。
雲が低くたれこめていたので、眺望はまったく期待していなかった。でも先ほどまで急傾斜をあるいてきてほってた体に、笹原を静かに抜ける風を当て、疲れをためないようにゆっくりと歩いてく。
目の前にガスの切れ間から少し稜線らしきものが見え。再び林の中にはいってくと、
ほどなくしてガレ場がまちうけていた。バウの足取りはとみてみると、こんな大きな岩なのに意に返さずスルスルとのぼっていく。まったくもって心強い。
ちょっとしたアスレチックを楽しむとあっという間に標高629mの山頂へと到着だ。
この先60mに展望広場との標識があったのだが、このガスのかかり具合。あまり期待ができないのでバウにおやつをあげ一服をつけて下山とした。
下りもバウの足取りは軽快。ガレ場も気にせず降りていく。
先ほどの笹原あたりで前をながめてみると、
雲がとれかかり海がみえてきた。
これはと、急ぎ山を降り塩谷海岸へと足を向けた。
今回いたるところでバウのダニチェックをおこなっていったが、ダニはついていなかった。やはりダニ予防は有効だった。これからもバウと山歩きができると思うとうれしくなる。
今回はバウとの山歩きだったため、あまり花を撮ることをしなかったが、
タニウツギが撮りやすい場所に綺麗に咲いていた。
撮影場所 | 小樽市塩谷 塩谷漁港 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★★★☆ |
撮影機材 | CANON EOS KISS X2 |
5月末の長閑な空気が流れる紋別岳の山頂から、千歳川の起点となる支笏湖を眺める。
千歳川へは、写真左側に見える入り江のようなところからだ。
それにしても、支笏湖は広い。
標高865.6mの紋別岳の山頂からみても、全貌を一枚の写真で治めることがかなわない。
北海道の地図をひらくと、札幌の南西方向の大きな水色として、相応の面積をつかっているのもうなずける。
とはいえ、この紋別岳からの景観はなかなかよい。
正面に、樽前・風不死岳の両秀峰を伺え、視線を返せば、恵庭岳の凛たる姿をみることができる。
なかなかの景観よしのこの山頂までの山行記録を記しておく。
支笏湖温泉街そばのNTTの管理道を使い、ゆったりとした散歩道の山行となる。
少しあるくと入山届けのポストがあり、ここからこの山につけられた管理道をのぼっていく。
道の状態は、舗装がされ、所々傷んでいる場所はあるが、概ね安全な道だ。
小学生の登山遠足につかってもなんら問題が起きそうもない道のり。
ただ、若干つまらない林の中を1時間ほど歩いていくと、
紋別岳の山頂が見えてくる。
ここまで標高を上げてくると、道路につけられている、背の高いガードレールの隙間から、時折支笏湖の姿を見ることができ始める。
見えるたびに、その姿をかえていくので、いままで景観の望めない林の中の車道を歩いていった道のりに、程よいアクセントを添えてくれる。
山頂まであと少しのあたりから、台地状に笹原と疎林の彼方に恵庭岳がみえはじめ、
山頂をぐるっと巻くように敷かれている管理道の北側に出ると残雪が見え始め、それまでの歩行でほてったからだを丁度よい温度まで下げてくれる。天然のクーラーだ。
アンテナ施設までくると、あとはほんの数歩で山頂となる。
アンテナ施設内のほんの少し盛り上がった土の部分が紋別岳の山頂に届く。ここに三角点もある。
ここからの景観はなかなかのものだ。
しかし、今回は若干遠望がかすんでいて、そのすばらしい景観を綺麗に写真に収めることができなかったのが悔やまれる。
山頂で、バウと相方で、おやつを食べたり、コーヒーを沸かしたりのんびりとすごし、日暮れ前までにかえろうと、午後4時過ぎくらいに山頂をあとにした。
撮影場所 |
北海道千歳市紋別 紋別岳山頂
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アプローチ難度 | ★★★☆☆ |
景観 | ★★★★☆ |
撮影機材 | canon EOS kiss x2 |
白い八重桜。
このあたりの住民が植えたのだろうか。綺麗な花壇とともに、3面張りの藤野川の川岸を彩ってるいる。
もう、春とはいえなくなりそうな5月の末に札幌市内で綺麗な桜を見ることができるとはおもっていないかった。
遅咲きの八重桜だからなのだろうが、やはり桜は見ていて和む。
今回はこの藤野川とその支流の左藤野川の合流点を写し、札幌市の河川分類に掲載されている河川を当ブログで全網羅としよと企てたのだが、肝心の左藤野川を見つけることができなかった。
改めて機会をつくりさがしてみることとしよう。
藤野川は国道230号に当たる直前で、
暗渠化されていく。
その後旧野々沢川と合流をするのだが、その地点から歩いて左藤野川を探す計画をたてようと思う。
あわせてこの日はここからほど近い豊見山へとハイキングをおこなった。
その模様は、ヤマレコにアップしたので、お目汚し程度にどうぞみていただきたい。
撮影場所 |
札幌市南区藤野5条5丁目13−11
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アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★★☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
残雪の残る斜面の向こうにかすんで見える樺戸山地の谷あいに流れる当別川をせき止める青山ダムによって作られた青山貯水池。
ここ神居尻山から流れ出す三番川との合流点もある。
神居尻山は石狩郡の当別町の町内に属しているのだが、ここの稜線をたどり樺戸山地のピンネシリまでたどり着けば空知のそれも中部地区である新十津川町へと抜けることができる。
北海道の各支庁(現振興局)の区切りはだいたいが水系とその分水嶺を元に区切られている。
だが、石狩と空知の境界の根拠がいまいち把握できていなかった。
しかし今回自宅の札幌から当別川に沿って流れる道道28号ふくろう街道をたどりここまできてみると合点がいった。
石狩川の下流で合流している当別川と千歳川の両河川の流域を石狩地方としているのだ。
同じく石狩川下流域で合流している河川には、夕張川もありその流域の大部分は空知地方なのだから、その認識は違うという向きもあるだろが、元々夕張川は南幌と北広島の境界あたりで、千歳川と合流していた。その地点は旧夕張川が流れていることを現在でも確認できる。その流路は夕張川とあわせてすべてが空知地方であるのだ。
開拓期の舟運の要であった、江別およびその下流に位置する当別に流れている千歳・当別両河川をたどって石狩としたのだろう。
多分、開拓史などを丁寧に紐解けばすぐにわかったのだろうが、元来の不精ものの私は、ここまできてさらに神居尻山へと登る山道の中でやっとその考えにいたれた。
以降は、その神居尻山への山行記録を下記に示す。
スタートは道民の森・神居尻地区の学習センターの臨時駐車場から。
春紅葉が美しい。このアスファルトの車道を山に向かって歩き出ししばらくすると、林の中へと遊歩道が切られている。
三番川のそばに切られたこの遊歩道上には丁度桜が見ごろをむかえていた。
この静かな遊歩道をゆっくりとあるき、再度車道に行き当たると、
神居尻山Bコース登山口だ。
ここで登山届けをだして登山道へとはいっていく。
序盤は九十九折の坂道を春の息吹を感じながら穏やかに登っていく。
この日の気温は割りと高めで、まだまだ葉が茂りきっていないな林の中は日の光がどんどん射し込んでくる。
道中には里山の春の花がそこかしこにさきみだれていた。
ゴゼンタチバナ
ミヤマスミレ
カタクリ
ほかにも、エンレイソウ、ツツジ、ショウジョウバカマ、エゾエンゴサク、ニリンソウ、エゾイチゲ等々、枚挙にいとまがない。
そんな花の山をたのしみつつ歩いていくと、
標高400mあたりくらいから、
果てしのない階段の急登が始まる。
ひたすらこの階段を登っていくのだ、
稜線は目の前にみえているのだから距離はそれほどのないのだろうと登るのだが、なかなか稜線へはたどりつけない。
途中に休みどころがあり、中間点かとおもいきや、標識を見てみると登山口から800mとかいてあった。
まだ、800mしかすすんでいないのかと愕然とした。
登山道の総距離が2.7kmと短いことからこのBコースを選んだのだが、失敗だったとこのとき不覚にも思ってしまった。
この階段を少し登り足を止め、少し登りまた足を止めを繰り返し息を切らしながらのぼっていく。
夏山登山の感覚を徐々に取り戻しながらもくもくと登る。
階段の林を上りきると、やっと稜線の道へと飛び出す。
ここからは大パノラマの連続だ。
まだ芽吹かないだけかんばの隙間から雪をたたえた増毛の山々を背後に感じながら、深く切れ込んだ左右の谷をぐるっと回るように稜線は続く。
途中、途中、大小のこぶを越えていく急な坂道もある。
だが、そのこぶに乗ったあとの展望が疲れを癒してくれる。
趣味として登山を始めて、二年目になるが、夏山での規模は小さいがダイナミックな稜線歩きは始めての体験だ。
今、写真を見返しても気分が上がる。
山頂への急登を息を切らせながらゆっくりと歩いていると道警のヘリがぐんぐんちかづいてきた。
稜線上を旋回している。
遭難者でもでたのだろうかと一抹の不安を抱えながら、急坂を登りきり、
山頂が目の前のところまでくる。
遠くにレーダードームを携えるピンネシリと、Aコースの稜線上に建つ非難小屋。
この風景を見たくてここまできたのだ。
高所にある小屋をみるのも始めてなので、うれしくなる。
ニコニコしながら気分よく後は山頂を踏むだけと、歩みを進めていくと、山頂には4人ほどたっていた。
どこかのパーティかとおもいつつ山頂に到着をして、そのうちの一人と挨拶を交わす。
曰く、
BコースとCコースの間辺りで羆の発見があったとのこと。
そして、
先ほどから上空を旋回している道警のヘリは、女性二人の登山客が救助要請を出したために飛んできたとのこと。
その女性客は非難小屋あたりに居ることを山頂からも確認できた。
道警ヘリは稜線を旋回し、その女性客の上空でホバリングをし女性を吊り上げ、救助作業をはじめた。
期せずして神居尻山からの山頂写真はヘリによる救助作業の光景も写ることとなったのだ。
道警ヘリは女性二人を回収しとびさっていった。
残された山頂の3人と私を含めた4人。
件の三人にはパーティではなく、別々にのぼってきた3人だそうで、羆の知らせがあり道警ヘリが飛んでいたことで、即席のパーティを組みBコースを使って下山をするとのこと。
私も誘われた。
今回の山行用にエスビットのコンパクトストーブとモンベルのクッカーを新調し山頂で湯を温めようとおもっていたのだが、どうやらそんな悠長な雰囲気ではなくなってしまっていた。
私も即席パーティに加わることを決め、下山を開始した。
パーティのリーダー格となった男性はこの山へはよく来ているようで、私を含めた残りの三人は始めてなので、彼の指示とペースに従い進んでいった。
初めての身内以外でのパーティだ。
途中途中休みながら山談義をしつつBコースをおりていく。
登山中もそうだったのだが、Bコースには羆の気配は微塵もなかった。
春先とはいえ、昼の1時くらいの真昼間。気温も20度をこえている晴れ。人里からはなれているとはいえ、治山の工事や自衛隊の演習が入っているこの山。羆がそんな時間に活発に動くとは思えない。
でも、発見報告があり、道警ヘリも存在を確認したようなので要ることはたしかなのだろう。
まったくもって穏やかな天気の中、羆の気配に注意をしながら4人で無事に到着できた。
帰りしな道民の森の管理人氏にねぎらいの言葉を受け、4人とも思い思いに車に乗り帰路についた。
撮影場所 |
北海道石狩郡当別町青山奥 神居尻山山頂
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アプローチ難度 | ★★★★☆ |
景観 | ★★★★★ |
撮影機材 | CANON EOS KISS X2 |
今シーズン最後のスキーを楽しみに、札幌国際スキー場を目指したのだが、現地に着き営業をまっていたところ、折からの強風のため、ゴンドラの営業が中止とのアナウンス。
しかたなく、国際スキー場を離れどこにいこうかと思案。
スキー場からほどなくした場所にある、春香小屋のある小樽内川奥林道をゆったりスキー散策をすることにした。
今シーズン5回目のこの林道。
雪はまだ残っていた。
スキーを履きゆっくりと歩き始め、いままでいったことのない春香沢方面へと足を伸ばした。
川撮りをしようとはまったくおもっていなかったので、事前の下調べをせずに歩いていったのが、思いもかけず、春の増水した小樽内川に勢いよく合流する河川の姿に目を奪われた。
カメラを取り出し、写真をとっておくことにした。
帰宅後しらべてみると、小樽内川に合流していた河川は、張碓越沢川というらしい。
このあたりはわりと緩やかな台地上の地形に小さなピークが所々ある。そんな地形なので縦横に林道が走っている。もしかしたら昔から、小樽方面から定山渓へと抜けるための道としてしられていたのかもしれない。有名な銭函峠なんてのもこの地域にある。
「○○越え」という名称も、「○○峠」に近い意味合いを持っているのだろう。やや峠よりも難所としてのニュアンスが伺える。
道道1号で整備された朝里~定山渓間を結ぶ朝里峠、銭函の桂岡から定山渓へと抜ける林道として有名な銭函峠、この二つの峠に挟まれた格好できっと張碓越えなんて地名がつけられた山道があったのだろうか。ジオグラフィカに搭載されている地形図をみてみると、この張碓越沢川に沿う形で林道が札幌と小樽の境界の稜線のそばまできられている。
その先、小樽側にはいると一転険しく等高線がひかれており、その谷間に張碓川がながれていた。
もしかしたら、険しい張碓川を沿い標高を上げると訪れる札幌側の台地状の地を「張碓越え」といっていたのだろうか。
雪解けの水は林道を覆い始めあふれた水が作る湿地にヤチブキやふきのとうが春がきたとささやいているようだった。
撮影場所 |
北海道札幌市南区定山渓 小樽内奥林道
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アプローチ難度 | ★★★☆☆ |
景観 | ★★★☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |