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簾舞川遠望(兜岩より)~兜岩・兜峰登山~

簾舞川遠望(兜岩より)

木々も葉を落とし冬を待つ様相となった、札幌の山間部。

朝の光にきらめくの川筋。それに沿うように山奥へとのびている簾舞川林道。

ここは簾舞の奥、兜岩の山頂。

簾舞川は空沼岳の麓からながれだし、その名の通り、札幌の簾舞地区を縦断し、豊平川へと合流する水量豊かな中規模の清流。

簾舞川秋景色

簾舞川秋景色

簾舞川秋景色

簾舞川秋景色

冒頭の写真を撮るためには、簾舞川林道のゲートに車を止め、

簾舞川林道ゲート

簾舞川林道ゲート

簾舞川林道を徒歩で数分あるき、

フォレストハウス
フォレストハウス posted by (C)ジプシー

入林ポストのあるフォレストハウス右脇の作業道?跡を簾舞川河畔に下りて渡渉しなければなりません。

渇水期の秋とは言え元が水量豊かな簾舞川を渡るのは普通の登山靴では心もとないと思いゴム長靴を携行。いつものコロンビアサンギルオムニテックから長靴へと履き替え渡河を決行。

水深の浅い場所を探しつつ川の中を歩いていくと、所により脛下くらいまで水につかるが思ったよりは濡れなかった。帰りはトレッキングシューズのままでわたってみようと考える。

兜岩への道のりの難所はこれだけでは終らず、

DSC_0042 

対岸に渡ると、目の前には数十メートルにも見える壁のような急傾斜。

渡河に使った長靴をトレッキングシューズに履き替え、長靴はこの壁の横にデポ。

壁には幸いなことにロープが壁上まで間断なく下げられているので、これをたより壁をよじ登る。

しかし、相当な高度感。

初心者の私がいままで経験したどの山よりもスリリングで長い距離をロープに頼って登っていく。

この難所を過ぎれば、たおやかな沢地形を進むこととなる。
たおやかな

道はほぼ踏み分けといっていいほどの獣道。ただ目指すこの沢型の終点は視界の先に見えている。所々にピンクテープが下げられてはいるが、見分けやすい沢地形と、道をはずしたとしても薄い藪なので、道迷いの心配はそれほどない。

森に優しく囲まれた気分で、ゆっくりとこの沢型をあるいていく。

途中、大きな鹿が私に築き隣の尾根へ向かってにげだしたりしていったが、そのほかの動物、特に熊の気配はかんじられなかった。

コル

コル

踏み分け道をたどり、目指すコルにたどり着くと、右に兜岩。左に兜峰の斜面が見える。

まずは兜岩へ向かうとする。

ここから先は、先ほどの踏み分けとはうって変わってしっかりと踏み固まれた遊歩道といっても差しさわりのないような、登山道。

奥深い山ではあるが、札幌市の自然歩道をあるいているような散歩道を秋の日差しにあたたまりながら気分よく進むと、

兜岩基部

兜岩基部

兜岩の基部までたどりつく。

ここもそれほど難しくなく、道もしっかりふみかためられ、無理なルートとりをせずに

DSC_0055兜岩の山頂までたどりつくことができる。

山頂は広いとはいえないが、私一人では充分にノンビリできるスペースがある。

眺望は、冒頭の写真の空沼岳方面を望め、左を向くと藤野4山。それを越してわずかに札幌の市街地も見ることができた。

 

 

兜岩山頂より。

兜岩山頂より。

 

所どころにパッチワークのようにカラマツ林の黄色が点在をしている景色に秋の深まりをかんじつつ、今着た道の反対方向の

兜岩から兜峰

兜岩から兜峰

兜峰へと向かうこととする。

兜岩の岩の短い急斜面を慎重にくだり、先ほど歩いたコルの分岐までの散歩道を歩いてゆき、今度は反対側の兜峰へととりつく。

コルの分岐を過ぎると道の様子はガラリと変わり、先ほど歩いた踏み分けのような雰囲気となった。

兜峰の斜面はかなりな急傾斜。

兜峰への取り付き

兜峰への取り付き

広く薄い藪にかこまれているこの急傾斜を踏み分けとピンクテープを頼りに登っていく。

所々にロープが設置されている場所もあるこの道、踏み分けをはずしたとしても登ってはいけるが、どうやらこの急傾斜の中では一番のぼりやすそうな場所をえらんでいる。

一度踏み分けをはずしてしまい、それでものぼってみたところ存外に苦労をしてしまった。

斜面自体も広いので、この斜面は道迷いの心配が少しある。くだりは慎重におりようと心に誓う。

そんなこんなで、四肢をフル稼働にさせこの斜面をのぼりきると兜峰の稜線へと飛び出る。

兜峰お休みどころ。

兜峰お休みどころ。

目の前の木にお休みどころの看板。

ここからさらに左方向に道はつづいており、その先がこの兜峰の山頂となっている。

兜峰山頂

兜峰山頂

ここからの眺望は左に神威・烏帽子の裾野に広がる、小金湯・簾舞地区

兜峰山頂より

兜峰山頂より神威・烏帽子を望む

正面には、雪をかぶりつつある札幌岳。

兜峰山頂より札幌岳をのぞむ

兜峰山頂より札幌岳をのぞむ

先ほどの兜岩よりは眺望は開けてはいないが、それでも抜群の高度感であたりを見渡すことができる。

写真を思う存分とり、下山の途につくこととする。

途中のお休みどころで食事をとり、兜峰の急傾斜を慎重にくだり、沢形を気分よくあるき、難所のロープ場を楽しみながらくだったら、最初の渡河ポイント。帰りは行きの時にかんがえたように、トレッキングシューズをはいたままわたることとする。

水深はのぼりのときと変わらず一番深いところで脛下。

以外にもコロンビアサンギルオムニテックは水の進入から靴の中をまもってくれて、水浸しにならなかった。

丁度より靴洗いとなったのだった。

今回のルートは以下の通り。

 

兜岩(570m)・兜峰(670m)

秋晴れの中の気持ちの良い山行でした。

撮影場所  札幌市南区簾舞 兜岩山頂
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 NIKON D3000

簾舞川と西御料川の合流点~焼山(豊平山)登山~

簾舞川と西御料川の合流点

新緑と空沼からの雪とけ水をたたえ豪快に流れる、と2段目のナメの左側に流れ込む

札幌の南区の奥にいくとこんな野趣あふれる場所が沢山あります。この時期は緑の色も若葉の色で透明感があり、川の流れも勢いがあってみていてあきません。

簾舞川がこんなにも迫力あふれる川だとおもっていませんでした。丁度このあたりに水量調査施設があって、そこに市街地の川でよくみる水深計がたっていたのですが、淵のようになっている場所でなんと4mにもなっていました。流れもかなり急だし、もしここでおちたらと、緊張しながらの撮影でした。しかもこのあたりよく熊もでるとのことなので、ここまでいく林道跡のフキをみながら食べ跡や糞がないかと慎重にあるいていきました。こんなところで熊にであったらしゃれになりませんしね。

かたや西御料川。

南区には御料の名前のつく場所が結構あります。川でも簾舞川をはさんでなんてのもありますし、道路でも道道341号真駒内御料札幌線、橋でも新御料橋ってのもあります。御料ってのは、皇室の直轄地ということでつけられる土地のことであり、簾舞地区はその大半をその昔は御料地だったのでしょうか。開拓期はどうかはわかりませんが、現在はあまり人の手のはいっていないような土地に見えます。簾舞地区の宅地は国道230号線沿いに集中していて、それよりも500m程度山側にはいっていくといきなり山村の風情をかもし出します。180万都市札幌市内なのかと目を疑ってしまうような里山がひろがるのです。御料というからには、ここの地域に住まわれている方は御料の番兵さん見たいな方も居たのかなとおもいつつ簾舞川沿いの市道をはしっていくと、途中民族派の街宣カーがとまっていたりしました。

そんな御料の簾舞地区なのですが、ここには、

焼山(豊平山)

焼山(豊平山)

札幌50峰にも数えられている、焼山(豊平山)という山があります。今回はこの山に登ってみようと思います。

左の写真をみてみていただけるとわかりますが、えらい鋭角な山ですよね。

この藤野・簾舞地区には藤野三鋭山という鋭い山容をもった山が藤野~簾舞の街並をみまもってくれています。

藤野三鋭山はいままでとってきた川の写真の中にもよく探せば写っていたりします。遠くは東区のモエレ沼からもみることができます。多分、定山渓からの帰り道、小金湯あたりの国道230号線から左側にえらいとがった山として、多くの方が目にしているのではないでしょうか。

今回の山行ルートは以下の通り、

この鋭角な山を1kmくらいの距離で山頂までいくのですから結構ハードば道のりです。
スタート

今回登った簾舞川コースの登山口は、簾舞川に沿った市道のすぐ脇にあります。注意してみていればわりとすぐ見つかる場所です。もう、山の雰囲気は夏山です。鬱蒼とした林の中へと道はいざなっています。

丸木橋

丸木橋

はじめは、焼山が源となっているであろう沢筋に沿って登山道はきられていました。途中、こんな風に明瞭に沢をわたる丸木橋があったり、焼山の沢に流れる小沢にも満たない流れが登山道に染み出してきていてぬかるんだ場所があったりしましたが、おおむね良好な登山道です。

途中、ちょっときつめかな思える坂もありましたが、まだまだ山すそまぁのんきに

三合目

三合目

いつのまにか三合目までたどりついていました。なんだか、快調だな~~体力もついてきたのかな~~なんておもったのはここまで、ここから鋭峰の本領が発揮されてきます。

ロープ場登場

ロープ場登場

ロープ場が登場してきます。

でも、まだまだ大丈夫。ロープに頼らずに登ることができています。ただ、スピードは格段におちて、後続にきた男性ソロにおいぬかれます。貧脚っぷり炸裂しはじめます。

汗をかきはじめたところで、

お休みどころ

お休みどころ

わりと平坦な場所があらわれ、お休みどころのベンチの登場です。

これはありがたい!しかもわりと平坦でシダの葉とかが低いいちでしげっていて、ものすごくきれいいな森の姿をみせてくれます。日差しも受けやすい場所ですが、かといって直射日光を浴びるような場所でもなく適度に明るく適度に涼しい、最適なお休みどころです。この道を開削された方のセンスに脱帽です。

ここで、首からぶら下げていたSIGMAのDP2をいったん置き、CANONの KISS X2で写真をパシャパシャとりながら、水を飲みながらの休憩をします。

さぁ、どうやらここを過ぎてからが本番のようです。

落石注意

落石注意

お休みどころでカメラをDP2に再チェンジをして、身支度を整え、少し歩くとこんな看板と激坂がまちうけていました。確かに石は浮いているものも多く、人が沢山あるいている場合だとちょっとした落石が起きそうでした。この日は私のほかには先ほど抜かしていったソロ男性しかのぼっていないし、そのソロ男性はもうはるか先にいっているでしょうから、落石の被害は実質気にしなくてもよいかな、、。

親切な看板

親切な看板

こんな親切な看板のをみつつ激坂・ロープ場・段差の大きな階段・木の根の階段をすこしづつ、休み休み登っていきます。

SDIM9683

なんとか7合目に到着。この辺から空気が少し冷たくなってきます。今までの経験上、札幌近郊の山は500m前後で空気の層がかわるのか、空気の質がかわることが多いですね。

とか、おもいつつも汗だくでえげつない坂をひーひー言ってのぼっていくと、いままで木々の葉でさえぎられていた空が少しづつ見え始めます。後ろを振り向くと藤野の街並がかすかに枝越しに見えはじめます。高度が上がっているのをしっかりと実感できます。

山頂まであと少し

山頂まであと少し

そして、山頂まで後すこしとエールを送ってくれる看板が出現します。

シラネアオイ

シラネアオイ

しかも、いままでの道中では終りかけたしおれたシラネアオイしかなかったのですが、ラストの坂で元気に咲いているシラネアオイの小群落までありました。

とても励まされます。

きつい坂をえっちらとのぼりつめ

焼山(豊平山)山頂

焼山(豊平山)山頂

1時間10分の標準タイムで山頂へ到着です!

出迎えてくれたのは

割と広く駆り払われた広場

ケルンと山頂標識

これから初夏に向かうんだといきまいているような照りつける太陽と青空

そして、大量のハエ・・・・・・・

日が照って暖かいごごちがいいのか、ケルンの石は多様なハエさんたちで大賑わいです。

私の前にもブンブンよってきてくれちゃいます。

いや、、

君たちの挨拶はいらないから、、、、、

と思ってもむだなのでしょう。

そのハエ君たちを狙っているのでしょうか。山頂付近の上空で一羽のトビが旋回していました。

でも、ここの山頂切り立っている山だけあって絶景でした。

ここまでの、眺望をえられるのなら道中の激坂も、ハエの歓迎パレードも我慢できるってものです。

この焼山(豊平山)の最高のビュースポット は、東側につづくふみ跡をたどって

ビュースポット

ビュースポット

こんな切れ落ちた崖までいきます。

私は、びびりなので、先っぽまではいけませんが、インターネット上の記事をみると、わりとこの先まで行く人おおいみたいたですね。

山頂で写真をとったり、水を飲んだり、おやつを食べたりの、気分のいいときの山頂儀式をしつつ、今回はそんな儀式にシャツの着替えも行いました。

今回はインナーにスポーツTシャツとその上にニットをきていったのですが、Tシャツはびしょびしょでした。今後は夏モードの山服を考えなきゃでした。

そんなこんなの30分を満喫し、いざ下山です。

激坂をくだらなきゃいけないので、慎重に慎重に

下山開始

下山開始

 

おかめの木ロード

おかめの木ロード

 

ニリンソウと小沢

ニリンソウと小沢

ゴール

ゴール

約40分で無事下山となりました。

今回の山行、ローブ場のある登山道3回目にして初めてポールの収納をおこなえました。

少しは経験値あがってきているかな。

というわけで、

札幌50峰 20座/50座 焼山(豊平山)<662.7m> GETしました。

撮影場所 札幌市南区簾舞313−1
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★★★★
撮影機材 Canon EOS KISS X2

豊平川と簾舞川の合流点

豊平川と簾舞川の合流点
藻岩ダムの施設の横を山側に向けて少しだけ車を走らせると、の合流点を見ることができます。

ここもダム施設の敷地内になっているので、フェンス越しからの撮影とまりました。対岸に行けばフェンスに邪魔されることなく簾舞川の合流点を見ることができるのでしょうが、今回はこのポイントの奥にまだ撮ってみたいポイントがあったので、こちら側からの撮影といたしました。

川の流れをみると豊平川上流域に流れこむ川にしてはめずらしく川幅もゆったりとした流れになっています。

この簾舞川のポイントをほんの少し上流にいくと

旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)

旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)
2014年1月撮影

札幌市指定有形文化財の旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)があります。上の写真は今年の冬にこの近辺におとずれたときに撮影したものです。

旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)

旧黒岩家住宅(旧簾舞通行屋)室内

このように、明治開拓期の生活を保存展示している施設となっています。当時あった場所からは移築はされているようですが。元ある場所からはそれほど離れていないはずです。

この近辺現在は付近の住民の生活道路として機能していますが、明治の開拓期には札幌から定山渓を経て有珠へ往来する旅行者や、荷物を運ぶ人馬の宿泊・休憩所としてこの簾舞通行屋を中心に栄えていたようです。

地形図をみてみると簾舞川は藤野の山並みを抜けた後は左岸にある丘陵に沿うように流れここまでながれているので、多少の改修はあったかもしれませんが、簾舞通行屋が健在だったころからもその時から変わらずこのあたりを通る旅人達を見守りながらゆっくりとながれていたのでしょうね。

 

おまけーー

撮影ポイントに落ちていた蛇の抜け殻

撮影ポイントに落ちていた蛇の抜け殻
実は、私蛇の抜け殻ってはじめてみました。
抜け殻を財布に入れると金運がよくなるっていうのを家に帰ってきてから思い出しました。。
もってくればよかった、、。

撮影場所 札幌市南区白川1814−227
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★☆☆☆☆
撮影機材 NIKON D3000