カテゴリー : 札幌市
お盆の今日。
朝夕の気温も少し落ち着き始め過ごしやすさが若干もどってきた札幌。
それでも日中は蒸し暑く、真夏を感じるので、藻岩山へと涼をもとめにのぼってきた。
そこから望む、豊平川は190万の大都市の中心を縫うように蛇行をしながら流れていくさまが良く見て取れる。
札幌は豊平川によって形成された扇状地をうまく利用してつくられた街であり、ここ藻岩山山頂からは、その中央部から北端あたりまでを見て取れるのだろう。いまだ地形に関してははっきりとは認識できないのが残念だが。
扇状地を形作る要因のひとつとして三角山を終端とした通称札幌連山の岩盤層が上げられる。
川の水は硬い地層を嫌って、というか柔らかな地層を削るように流れる性質があるようで、その結果札幌連山の山すその下にある岩盤層を巻くように蛇行をしているのだろう。
ただ、現在の流路は開拓とともに固定化をされていたもので、この川の長い歴史の中においてはたまたま今の流路の時に人の手によって決められたに過ぎない姿なのだろう。
たとえば、明治のころの地図には胆振川なる流れがあって、そこを元に創成川がつくられていったのだが、実はその胆振川、元を正せば豊平川の旧流路であったということだ。そうすると現在の流路よりも若干西側にながれていたことも創造にかたくない。
そんなことを思いながら藻岩山山頂から円山方面に目を移していくのも面白い。
ちなみに今回の山行記もヤマレコにアップをしてある。
6月に入ると、暦どおり夏の様相を示してくる札幌。
久々に青い空を札幌市内で撮影できたような気がする。
ここは、藻岩山の麓。山鼻川緑地。
綺麗に護岸され、親水空間として整備されている。
まだ朝が早い時間におとずれたので、ここで遊ぶ子供たちはいないが、もう少しすれば沢山の子供が遊びにくるのではないだろうか。
この山鼻川、ここから上流は藻岩山へと向かう山の中の沢の様相なのだが、この緑地からさきは、いたるところで親水設備が施されており、緑地なんかが敷設されている。
藻岩の原始林の縁に立ち並ぶ住宅とそこの隙間を流れる山鼻川。安全に自然の懐で遊べる地域と感じられる。
あたりは割りと高級な住宅地のように見えるので、きっとその自然とのコントラストを望む人たちが住まっている人気の地域なのだろうか。
この山鼻川をたどる逍遥を機会をつくっておこなってみたいものだ。
この日は、この緑地の先にある藻岩山スキー場コースをバウとともにのぼってきた。
その山行記はヤマレコに掲載をしたので、そちらもあわせて読んでいただけるとうれしい。
撮影場所 | 札幌市南区南36条西11丁目 山鼻川緑地 |
アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★☆☆ |
撮影機材 | CANON EOS KISS X2 |
白い八重桜。
このあたりの住民が植えたのだろうか。綺麗な花壇とともに、3面張りの藤野川の川岸を彩ってるいる。
もう、春とはいえなくなりそうな5月の末に札幌市内で綺麗な桜を見ることができるとはおもっていないかった。
遅咲きの八重桜だからなのだろうが、やはり桜は見ていて和む。
今回はこの藤野川とその支流の左藤野川の合流点を写し、札幌市の河川分類に掲載されている河川を当ブログで全網羅としよと企てたのだが、肝心の左藤野川を見つけることができなかった。
改めて機会をつくりさがしてみることとしよう。
藤野川は国道230号に当たる直前で、
暗渠化されていく。
その後旧野々沢川と合流をするのだが、その地点から歩いて左藤野川を探す計画をたてようと思う。
あわせてこの日はここからほど近い豊見山へとハイキングをおこなった。
その模様は、ヤマレコにアップしたので、お目汚し程度にどうぞみていただきたい。
撮影場所 |
札幌市南区藤野5条5丁目13−11
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アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★★☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
5月の4週目の日曜。
ものすごく天気のいい週末を迎えられた。
今年になってこんなに光に恵まれた写真を撮ることができた。
オカバルシとはアイヌ語で「川尻に平岩のあるところ」の意味だそうだ。
豊平川との合流する地点では、そのような景観がみることができるのだが、上流域のこの場所では三面コンクリートの護岸がされている。そこに同じく護岸壁に守られた支流のポンオカバルシ川が流れ込んでくる。
藤野の地は急峻な地形が多く、このオカバルシ川も土砂災害を起こすことがたびたびあったそうだ。
治水の結果最近はとんとそんな話はニュースにはならないので、治水は成功しているということなのだろう。
この日ここからまだ山側に進路をとった、藤野聖山園までいってみた。
藤野富士にのぼろうかとおもったのだが上り口がわからずじまいで、その計画はかなわなかった。
撮影場所 |
札幌市南区藤野6条1丁目420
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アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★☆☆☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
久々の夕時の写真。
場所は、目の前を横切る東濁川と写真中央にある樋門のような所に流れる山口運河が交わる手稲区の明日風地区。
あくまでも、ここは合流点ではなく、川と川が交わっている場所なのだ。
その意味は、地図をみていただけるとわかるだろう。
この写真を写した私の背中側にも山口運河の流路があるのだ。
山口運河はその名のとおりの人口河川。石狩の花畔と銭函を結んでいた運河の名残だ。
そのような経緯があるから、この運河を横切る川があっても不思議はない。
用水・排水の利水にかかわる河川が縦横に走っている地区にはよく見られる光景だ。
ところで、もう一方の東濁川の出自がよくわからない。
濁川の支流というのはその名の通りなのだが、流路を地図でみてみると手稲の運転試験場のそば、下手稲通りと曲長通りの交差点あたりに起点をもっているようだ。
その先は曲長通りが濁川本流まで続いている。
下手稲通りの北側、明日風地区は現在は新興住宅地となっている。
古くから宅地として発展していた隣の曙地区とは立っている家屋の感じが全然違う、新しい街並だ。
そして、この明日風地区にはいたる所に雨水貯水施設がある。
水はけの悪い地盤であることが伺い知れる。
このあたりはの地質は、星置扇状地が終り石狩大浜の砂丘地帯がひろがっていたと考えられる。
その地質から考えれば、水はけ悪くその対策の施設が必要であることが納得できる。
このことから、東濁川はこのあたりの排水の要として敷かれた人口河川なのだろうか。元々は自然河川だったとの記録も見受けられるので、まったくの人口河川ではないのだろうが、その役目として主な所は利水の河川なのだろう。
撮影場所 |
札幌市手稲区明日風5丁目8−30
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アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★☆☆☆ |
撮影機材 | CANON EOS KISS X2 |
今シーズン最後のスキーを楽しみに、札幌国際スキー場を目指したのだが、現地に着き営業をまっていたところ、折からの強風のため、ゴンドラの営業が中止とのアナウンス。
しかたなく、国際スキー場を離れどこにいこうかと思案。
スキー場からほどなくした場所にある、春香小屋のある小樽内川奥林道をゆったりスキー散策をすることにした。
今シーズン5回目のこの林道。
雪はまだ残っていた。
スキーを履きゆっくりと歩き始め、いままでいったことのない春香沢方面へと足を伸ばした。
川撮りをしようとはまったくおもっていなかったので、事前の下調べをせずに歩いていったのが、思いもかけず、春の増水した小樽内川に勢いよく合流する河川の姿に目を奪われた。
カメラを取り出し、写真をとっておくことにした。
帰宅後しらべてみると、小樽内川に合流していた河川は、張碓越沢川というらしい。
このあたりはわりと緩やかな台地上の地形に小さなピークが所々ある。そんな地形なので縦横に林道が走っている。もしかしたら昔から、小樽方面から定山渓へと抜けるための道としてしられていたのかもしれない。有名な銭函峠なんてのもこの地域にある。
「○○越え」という名称も、「○○峠」に近い意味合いを持っているのだろう。やや峠よりも難所としてのニュアンスが伺える。
道道1号で整備された朝里~定山渓間を結ぶ朝里峠、銭函の桂岡から定山渓へと抜ける林道として有名な銭函峠、この二つの峠に挟まれた格好できっと張碓越えなんて地名がつけられた山道があったのだろうか。ジオグラフィカに搭載されている地形図をみてみると、この張碓越沢川に沿う形で林道が札幌と小樽の境界の稜線のそばまできられている。
その先、小樽側にはいると一転険しく等高線がひかれており、その谷間に張碓川がながれていた。
もしかしたら、険しい張碓川を沿い標高を上げると訪れる札幌側の台地状の地を「張碓越え」といっていたのだろうか。
雪解けの水は林道を覆い始めあふれた水が作る湿地にヤチブキやふきのとうが春がきたとささやいているようだった。
撮影場所 |
北海道札幌市南区定山渓 小樽内奥林道
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アプローチ難度 | ★★★☆☆ |
景観 | ★★★☆☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
ゴールデンウィークとなり、標高500m前後の山からはほとんど雪がなくなってくる。
もう少し標高の低い地点では木々の葉も茂ってくる。
札幌の山間にも遅い春が少しづつやってきた。
ここは八剣山山頂。ここから眺めたのは、豊滝と砥山の境を大きく蛇行をする豊平川と、そこにかかる橋の脇あたりに落ちる、八剣山を源流とした東砥山川の合流点。
この山からはその豊平川の蛇行具合がよく観察できる。
去年も、この時期一人で八剣山に登っているのだが、今年は私を含め三人で登った。
そのときの様子は、
ヤマレコに記載しているので、お目汚し程度にどうぞ。
撮影場所 |
北海道札幌市南区砥山 八剣山山頂
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アプローチ難度 | ★★★★☆ |
景観 | ★★★★★ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
4月も終りになりやっと札幌にも桜の便りが届く。
今年は、若干桜の開花がはやいようだ。
ゴールデンウィーク時期に咲く遅い春の使者とはいえ、やはり桜を見ると春の陽気と新年度への期待が毎年沸き起こる。
子供のころより刷り込まれた日本人の文化的背景なんだろう。
閑話休題
札幌にも桜の名所は数多くある。円山公園や、中島公園、モエレ沼公園などこの時期には桜を見るための人が沢山訪れる。
そんな古くからの名所や有名どころ以外にも、すばらしい桜並木を見せてくれる場所が多々ある。
特に新川流域の手稲区側、中の川・軽川あたりは地域の人たちの尽力で川沿いの緑地にはそれは見事な桜の景色を見せてくれている。
今回訪れた、旧軽川の旧軽川緑地周辺もそんな並木を見せてくれる穴場の桜スポット。
特にここの桜並木は、様々な桜が絶妙なバランスで目をたのしませてくれる。
三面コンクリート護岸で、河道さえもコンクリートに削られた人口的で味気ないたたずまいの旧軽川。しかしこの時期だけはこの形状が功を奏し、護岸壁の中に入り桜と川面に落ちる花びらとを、風の強い日でもゆっくりと楽しむことができる。
人ってのは贅沢なもので、普段は護岸された河を見るたび興ざめだのなんだのと毒づいてみたりしても、それに雅や美しさが加味された途端、色めきたつ。
そんな人の業を改めて感じてしまった、今年の花見行。
撮影場所 |
札幌市手稲区前田 旧軽川緑地
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アプローチ難度 | ★☆☆☆☆ |
景観 | ★★★★★ |
撮影機材 | NIKON D3000 |
湯の沢川。
全国各地でよく目にする川の名前。 この名前を持つ河川は札幌市内でも複数ある。
大抵はその名のとおり、温泉がそばにある川の場合が多いのだが、今回訪れた定山渓豊羽地区で白井川に合わせられる、湯の沢川(白井川支流)もその例に漏れないようだ。
今回この白井川と湯の沢川の合流点から程近い白井川にかかる山鳥橋を渡り、道道95号線の対岸にある、札幌50峰の一つの南岳を目指していったのだが、この道中の前半では硫黄の匂いが終始していた。
はたしてインターネットで調べてみると、湯の沢川の上流には
地熱変質作用により形成された変質帯があり、蛋白石化、黄鉄鉱化、昇華硫黄の形成がみられ、昇華硫黄のみられるところでは、硫化水素臭をもったガスと冷鉱泉の湧出がみられる。
とのこと。
また、この地質を変性させた地熱を利用し地熱発電に利用できるかどうかの調査もおこなわれているとのこと。
なるほど、名前に偽りはない。
元来、定山渓周辺の豊平川には川床から高温の温泉が自然湧出している。
定山渓近辺には大きな活火山はないのだが、地熱が非常に高い地域があるのだ。
そんな発見をできるのも、実際に川の場所までいって撮影をして感じられることだと、うれしい気持ちになる。
そんなちょっとした喜びを胸に、前述のとおり南岳へ登路のレポートを下記に記す。
スタートは
白井川にかかる山鳥橋の向かいに車を止め、ここからスタートとする。
この日の天気予報は晴れ間もありそうだったのだが、残念ながらご覧のとおり、霧に包まれたスタートとなった。
今回のルートは山鳥橋を渡ったあと右側に伸びている山鳥峰林道を最後まで詰め、そこから南岳の主尾根の稜線歩きを楽しもうと計画した。
道具は、いつものロシニョールBC110&スカルパT4のテレマークスキー。
春になり気温が高いし、ルートも割りとなだらかな傾斜が多いようなので、今回の最大の目標としては最後までシールをつけずスキーのうろこだけを頼りに登っていこうとおもった。
この林道。地形図からも予想していたが、林道の割には傾斜が強い。これは帰りのスキーが楽しめそうだ。
傾斜が強いとは言え、それは林道レベルだし若干圧雪気味の路面状況ではあるが、雪温も高いのでウロコがよく効く。
途中林道の分岐もあるがスノーモービルのトレースが見事についている山鳥峰林道の本線を迷わず歩いていく。
さらにつぼ足の方々が歩く尾根へ取り付くポイントが現れるが、私はかまわずそれを無視し林道をどんどんつめる。
南岳の主尾根の一部まで林道がきられていてここからはトレースはほとんどなくなり、雪質も所々に湿った雪の層が現れる。
この雪の層に乗るとスキーがいきなり重くなる。これが所謂ストップ雪といわれるものだろうか。
林道をつめ切ると、
今回のルート上最大の核心である、急な細尾根が現れる。
この区間の距離は地形図をみてみると直線距離にして約200m。標高差は約50m強
ここを過ぎればわりと緩やかな尾根歩きとなるはずだ。
シールをつけずにジグザグを切って登っていく。急傾斜のステップターンは最初はとまどったが、ゆっくりと落ち着いてこの難所をクリアしていく。
この急傾斜をのぼりきると、予想通り緩やかな稜線歩きがまっていた。
天気が悪いのとストップ雪が出てくる重い雪質が残念だが、ウロコ板で歩くには最高のロケーションだ。
ここからは、ジオグラフィカの地形図をみながら、この極楽尾根の所々に現れるコブをつないで、南岳の山頂を目指すこととする。
まずは急傾斜を過ぎてすぐに現れる、811m標高点。
ひとつめのコブをクリアしたことで俄然やる気がでてくるものだ。尾根はゆるやか、気温が高いとはいえ暑さでばてるような気温ではない。いままで山歩きをしたなかでは最高にお気楽気分の極楽尾根だ。
co811を過ぎちょっとしたコブを巻いて歩くとそれまで割りと込んでいた樹林もすっかりまばらになり始めオープンバーンが目に入る、雪のいいときだと初心者にとっては最高の斜面になると思われる斜面だ。
この斜面のTOPが山鳥峰。三等三角点だ。
このあたりで歩いているばしょに日があたった。今回の山行中唯一の晴れ間だった。
しかし、周りは雲に包まれ眺望をえられなかった。
この山鳥峰を乗り越し、一旦コル状のところまで下降する。
初心者にとっては丁度よい距離の直滑降斜面。
喜び勇んで、スキーを滑らせる。
しかし、
快調に飛ばせたのは最初の一瞬。
斜面の終り近くで、いきなりストップ雪に板をつかまれ前にほうりだされた。
頭から見事に着地だ。
テレマークスキーってのは頭から転ぶとはよくきいていたのだが、今回初めてそれを経験した。
こんなにも見事に、豪快に、頭から飛びこむものなのだと驚きもした。
気を取り直し、次に待ち受けたコブを登りまた下降しようとスキーを滑らせると、
またもや同じように頭から突っ込む。
どうやら、足をそろえての直滑降だと私は前に重心が偏重しているようなのだろう。
これは気をつけなければ。
次の滑降時にはテレマーク姿勢で直滑降しようと心に誓う。
そんなことをおもいながら、歩みをすすめ、
937m標高点へと到着。
いままでの標高点とはピンクリボンなんかがぶらさげられていたのが、ここはあっさりとしてものだった。
ここからは、あとは山頂へともうひといき。
のぼり易そうな場所を探しながら、
ゆっくりと、
南岳山頂を踏むことができた。
いままでの山スキー山行の中で始めてのウロコのみでの山頂踏破だ。
シールの脱着は必要ないのだが、この雪質だと下山時にワックスが必要と判断し、スキーを脱ぎワックスをつけついでにちょっと一息をして、下山とした。
下山時は、
予想通りストップ雪にスキーは進まない。
しかし、さっきの経験を活かし、直滑降でもテレマークスタイルを維持し、ゆっくりとすべる。
テレマークスタイルは前後への重心バランスが非常に安定するものだ。
いきなり頭から突っ込むことはなくなった。
しかし、雪質が重いのでターンを楽しめる局面は数箇所くらいだった。
それでも初心者の私にとってはとても楽しい山スキーだ。
ゲレンデ以外で初めてテレマークターンもすることができた。
最大の難所の急斜面はびびりながらもへなへななターンでおりてきて、林道出合いに到着。
最初の予想通り、今回一番スピードがでてスキーで滑った感覚はこの林道区間であった。
GPSの標高ログをみてみても、この区間が一番傾斜がある。
気分よくスキーをすべらせ。
のぼりの半分の時間で到着とあいなった。
札幌50峰 43/50 南岳(982.9m) GET
撮影場所 |
札幌市南区定山渓豊羽 湯ノ沢橋
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アプローチ難度 | ★★☆☆☆ |
景観 | ★★★★☆ |
撮影機材 | NIKON D3000 |