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サクシュ琴似川をあるく。

サクシュ琴似川をあるく。

晩秋、札幌でも雪が数度にわたって降りました。そんな時期に丁度見ごろを迎えるのが、

北大いちょう並木
北大いちょう並木 posted by (C)ジプシー
北大のイチョウ並木です。

そのイチョウ並木をバウといっしょに見に行こうと出かけたわけですが、もちろんそれだけでは終らせるはずがありません。

北大構内には、がその流域の全部をあずけているのです。

これは、川沿いにあるくしかありませんね。

と、いうわけで、以下のルートであるいてきました。

まずは、中央ローンのサクシュ琴似川の起点から。

サクシュ琴似川起点

サクシュ琴似川起点

これは湧水池ではなく、 藻岩浄水場の放流水を廃止された水道管を利用してここまで導水しているとのこと。

札幌市の水と緑のネットワークでは、サクシュ琴似川ルートとして区分されています。

その流れは、北大の構内南部の中央ローンあたりでは、

北大中央ローン

北大中央ローン

導水直後なので、流量の調整もたやすいのでしょう。このように低い護岸で綺麗に整備され芝生の中をながれていきます。

この綺麗な芝生を流れた後は北9条通りの橋をくぐり、百年記念館をへて、弓道場の脇あたりまで流れてくると、

弓道場脇

弓道場脇

その姿は段々野趣をましてきます。

北大クラーク会館に通じる西8丁目の道路を短い暗渠でくぐった後、TOPの写真を撮影した大野池に飛び出ます。

大野池

大野池

この日はなにやらどこぞの写真倶楽部の人たちが大挙しておしよせていて池にレンズをむけていました。別段鳥がいたわけではないので、きっと紅葉なんかをとりにきていたのでしょうね。実際、綺麗な紅葉具合でしたしね。

さて、ここまでが、北大構内を流れる小さな川として、学生さんやここを訪れる観光客の人たちに認識されているサクシュ琴似川の姿ではないでしょうか。実際に川沿いに遊歩道がつくられていて、川に親しみながらお気楽に歩くことができます。

では、これ以降はというと、サクシュ琴似川の姿は、

サクシュ琴似川の本領発揮。

サクシュ琴似川の本領発揮。

大野池を出るあたりから原始河川のそれとなります。

再生された河川とはいえ、その流路は昔のものを使っているとのことですし、自然林をその構内に抱える北大です。中央ローンから、大野池までの整備された区間とはちがった姿をここにもたせたのでしょうか。

その姿は、札幌扇状地の端のメムから流れ出た水が、各河川の堆積物で生成された湿地をたどっていくそのものようです。

山をのぼっていると小さな沢を眺めることができますが、山地のそれであり、札幌のような都市部の平地で、このような湿地の中を流れる沢はあまり見ることができませんので、かなりわくわくしました。

ただ、この沢をたどれるような遊歩道はありませんでした。

だけど、晩秋です。藪の力も弱まっています。ここは、はいっていけそうな薄いふみ跡をたどって自然林の中へ突入です。

立ち入り禁止を示すロープがあったりしたので、沢筋を正確にたどることはできませんでしたが、

サクシュ琴似川暗渠手前

サクシュ琴似川暗渠手前

 

サクシュ琴似川暗渠手前

サクシュ琴似川暗渠手前

サクシュ琴似川の暗渠の手間まで自然林をつっきることができました。

バウ君ほっと一息

バウ君ほっと一息

ここからサクシュ琴似川はいったん暗渠となります。

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紅葉が予想外にきれいだった工学部裏の放射線実験施設の下を暗渠はながれていき、理工学部棟の脇をぬけて、農場の端へと飛び出します。

北大名物のポプラ並木はまだ色付きには早かったようで、緑ままでした。
ここまででてくると、農地の雰囲気となり先ほどまでの大都市にぽっかり残された自然の名残はなくなります。

ここの農道のよな心地のよい砂利道をあるいていると、

サクシュ琴似川暗渠の証?

サクシュ琴似川暗渠の証?

マンホールを見ることができ、サクシュ琴似川暗渠の上であることをうかがいしることができます。

情報科学研究棟の裏あたりまでを歩いていくと、

暗渠区間終り

暗渠区間終り

暗渠区間は終り、サクシュ琴似川はその姿を見せます。

この農道は種畜場まで続き、沢筋から若干はなれます。

サークル棟への連絡路を渡る地点で再びサクシュ琴似川の姿をみることができますが、その沢筋をたどろうとするとすぐに、アイヌの遺跡保存庭園に行き当たります。

遺跡保存庭園手前

遺跡保存庭園手前

遺跡保存庭園というだけあってその中は公園としてのそれのような整備ではなく、保存地としての整備のようで、また藪漕ぎがはじまります。

遺跡保存庭園内の小沢渡渉区間

遺跡保存庭園内の小沢渡渉区間

湿地あるきの様相です。

バウもまた藪かといった雰囲気で仕方なくついてきているようでした。

なんと藪をつっきり、エルムトンネル上の北18条通りにいきあたると、やっと人の気配に触れるような気持ちでした。予定外の大都市の中の藪漕ぎ経験がやっと終ります。

あとはこの道路をたどって、との切り替え地点の北18条西15丁目の交差点へとたどりついて、サクシュ琴似川探訪は無事終了となります。

サクシュ琴似川終点

サクシュ琴似川終点

導水された自ら始まり、きれいに整備された小川から、人口河川的な護岸された姿、暗渠、そして原始の湿地の沢とその姿をこの2~3kmでめまぐるしく変えるサクシュ琴似川。川好きの私にはとても楽しい散策道でした。

そして、このルート上には遺跡や植生に関しての解説パネルが点在していました。下記にそれを集めてみましたので、ご覧になってみてください。サクシュ琴似川沿いにあるパネルなので、河畔に関するものが多いです。あと、やはり川は人の営みに欠かせない存在であることがわかるアイヌ遺跡についてのパネルも多いです。

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撮影場所 札幌市北区 北大構内
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★☆☆☆
撮影機材 NIKON D3000

 

鴨々川を歩く。

鴨々川を歩く。

紅葉の時期。雨まじりの天気。しっとりとした川と紅葉を求めて散策へといってきました。

現在の札幌を作り上げたともいえなくもなく、札幌へ遊びにきた人のほとんどが目にする川。取水口から南7条までの上流区間を特に鴨々川と呼ばれ親しまれています。その区間のほとんどは札幌の一大都市公園としてしたしまれている中島公園の中を流れ、この中島公園は紅葉の名所としてもしられています。

今回あるいたルートは以下の通り。

スタートは豊平川の幌平橋そばの取水口から、堤防を越えた直後から。

鴨々川起点

鴨々川起点

いつも狸小路あたりや、テレビ塔のそばをながれている創成川をみていると、この起点の水の量はびっくりです。190万都市のど真ん中を流れる川なので、水量調整を各所でおこなっているのでしょうか。

そんなことを考えながら、ここの左岸の藪地をもそもそとあるいていきます。ここから中島公園に入るまでは遊歩道なんてのは整備されていません。小雨の中靴を脱がしながらあるいていきます。

護国神社エリア

護国神社エリア

南18条の道路を渡り護国神社の公園敷地にはいると、いままで3面コンクリ護岸の味気ない川相がいきなりご覧のとおり侘びさびさえ感じさせる風情となってきます。

地図上では公園とはなっていませんが、この場所も中島公園の一部です。公園内を流れる川として親水区間として整備されているのでしょう。

いままでのいろいろな河川をみてきましたが、ここまで見事に整備されている親水区間はみたことがありません。最高の親水区間だと私は思います。

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七五三詣でまっさかりの護国神社を横目でみつつ南14条の道路をわたると、地図上でも緑地扱いとなる中島公園中盤エリアにはいります。ここでもご覧のように見事な親水空間が数10m続きます。

ここから鴨々川は中島公園の際を沿うような進路をとり始めます。

中島公園出入り口1付近

中島公園出入り口1付近

中島公園出入り口1付近で、鴨々川は完全に中島公園と他地区の境となります。

親水区間はまだまだ続きます。これだけの流量をもつ親水区間をこれだけ長い距離整備しているところもいままでみたことなく、でも、それを意識させることのない景観に溶け込んだ風景。まったく癒しの散歩道です。

そんな川端をとことこバウとまったりあるいてコンサートホールKITARAあたりまでいくと、親水区間は終り川の横には鉄柵がはられます。それでも遊歩道はしっかりと整備されているので、川のせせらぎを聞きながらの散歩は滞りなくおこなうことができます。

川をみてみると、

瀬?

KITARA裏の瀬

川幅が少しせまくなり石積み護岸となった鴨々川は瀬を作るほどの急な流れの顔をみせてくれます。

このあたりカラスに注意の看板があったりするのですが、中島公園のカラス。まったく人を恐れていません。それどころか犬にさえおびえません。写真をとっていると、カラスが地面をちょこちょことあるいてきてちかづいてきます。

バウが追いかけるとさすがににげますが、ちょっと飛んでは目の届く範囲に着地をしてまた近寄ってくるといった感じです。

もしかした大通り公園の鳩よりも人なれしているのではないでしょうか。

歩みをすすめると、豊平館エリアへと川端はつづきますが、このエリア豊平館の改修工事にともない立ち入ることができずに迂回をしいられました。さらにその先にある日本庭園エリアは犬をつれての立ち入りが制限されているので、バウ連れの私は入ることができません。歩みをどちらにとろうかと逡巡した結果、中島公園の由来となる、菖蒲池へと向かうこととします。

鴨々川をあるく

菖蒲池

菖蒲池はKITARA手前の鴨々川本流から水を引き込み池に水をたたえた後こども劇場あたりから本流へと水をもどしていきます。

絶好の撮影スポットらしく、この日も沢山の観光客やカメラマンが足をとめています。当然私もいろいろな写真をとってみます。

菖蒲池

菖蒲池

ここに泳ぐかももまったく人から逃げることをあまりしません。さすがに至近距離までちかずくとにげだしますが、こちらが危害をくわえないとわかっていれば平気に池の岸で羽を休めています。

写真をとりまくったあと、中島公園交番へと歩みをすすめて中島公園を出ます。

鴨々川すすきのエリア

鴨々川すすきのエリア

すすきのエリアに突入すると、コンクリ護岸にはなりますが、なんとなく景観に配慮すかのように柵は木柵風、2面の護岸にはつたを這わせて古い町並みを演出するような演出が施されています。

このあたりは錦鯉が放流されていて、
あきにこい

紅葉と鯉の見事なコラボをみることができます。

錦鯉エリアをすぎるとほどなく三面護岸となり、

創成川へ切り替わり

創成川へ切り替わり

南7条の創成川への切り替わり地点となるのでした。

今回の鴨々川逍遥はここで終りとしました。

いつもみている定規のようにまっすぐながれる創成川とはまったくちがった趣きを見せてくれた鴨々川。同じ流路の都市河川でもここまで表情を変えてくれる稀有な川だと今回改めて再認識させてくれた鴨々川散歩でした。

撮影場所 札幌市中央区 中島公園
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 NIKON D3000

 

豊平川とガマ沢川の合流点~豊平峡大橋より

豊平川とガマ沢川の合流点

豊平峡大橋からの合流点を眺めたあと振り返ると、そこは錦秋という言葉が見事にあう光景がひろがっていました。

写真右側の岸の奥には、が豊平川に流れ込んでいます。

先ほどの狭薄沢は、狭薄山山腹から、このガマ沢川は札幌岳の山腹から流れ込んでいて、それぞれ沢登りの絶好のポイントのことです。まぁ、私にはまだ早い登山スタイルですので、いきませんがね。

静かな豊平川上流林道近辺の隠れ家感を充分堪能したので、標高差200mを登り返す帰り道につきます。

天気が回復をし、青空とポカポカとした小春日和な日差しに包まれ、帰りの紅葉狩りは行きよりも数倍見事なものでした。

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今年の紅葉狩りは大成功に終りました(^^

撮影場所 札幌市南区定山渓 豊平峡大橋
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★★★
撮影機材 nikon D3000

豊平川と狭薄沢川の合流点~豊平峡大橋から

豊平川と狭薄沢川の合流点

 

紅葉がはじまり今年の紅葉狩りはどこにしようかと思い、ずっと気になっていた豊平峡の奥、豊平峡大橋まで豊平川上流林道と豊平川右岸林道を辿っていってきました。

国道230号線定山渓トンネルをくぐったらすぐに、豊平川上流林道の入り口ゲートがあります。そこから立派な林道を標高差200m下のこのポイントまで下っていきます。

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道中はうす曇りでしたがいい感じで色づいた木々にかこまれ絶好のもみじ狩り散歩でした。

途中から徐々に青空が見えてきて

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紅葉も映えてきました。

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豊平川右岸林道の看板がみえたら、それにしたがって

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細めの林道へとはいっていくとすぐに、

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赤いおおきな豊平峡大橋へと到着します。

ここからの上流を眺めるとTOPの写真のように、が出合う姿をばっちりと眺めることができます。

水は深い緑。辺りは風の音とたまに鳥の鳴き声しか聞えない静かな紅葉狩りができるマル秘ポイントです。

以前はここまで行くこにその徒歩距離からためらっていましたが、山歩きを始めるようになってからは割と気軽に行けるポイントだったと改めておもったのでした。

撮影場所 札幌市南区定山渓 豊平峡大橋
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 iPhone5c/nikon D3000

さっぽろ湖(小樽内川)定山渓天狗岳山頂より~定山渓天狗岳登山その3~

さっぽろ湖(小樽内川)定山渓天狗岳山頂より
承前

熊の沢川へつり滝~定山渓天狗岳登山その1~

熊の沢川の滝~定山渓天狗岳登山その2~

上記の続きとなります。

本エントリーは熊の沢川の滝から定山渓天狗岳山頂までのレポートとなります。

熊の沢の滝を撮影したのち道の傾斜どんどん増して行きます。

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途中何度か沢を渡渉していきます。
これが熊の沢なのか、その支沢なのかは判別しがたいですが、どんどん水量は少なくなっていきます。いよいよ源頭にちかづいているのでしょう。

そして現れるのが、

源頭

源頭

大岩の涸れ沢です。

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写真で結構おおきな岩をよじ登っていったりしなければなりません。ここら辺から明らかに私のスピードは落ちていきます。急坂&障害物、、、。なかなかハードです。

でも、岩自体はかなり安定しているので、手稲のガレ場よりは楽にかんじました。

この岩場を乗り越え、樹林帯の急坂をエッチら上り詰めると

天狗岳がみえてくる。

天狗岳がみえてくる。

壁のようにそびえる天狗岳の頂がみえはじめます。

天狗岳は3峰にわかれていて、一番最初に見えてくるのがこの本峰です。ここをトラバースしていくと、

2峰・3峰

2峰・3峰

なんともフォトジェニックな姿を見せてくれる2峰と3峰が見えてきます。

三角点があるのは、もちろん本峰。そこにたどり着くためには、このルート最大の難所の、中央ルンゼを突破しなければいけません。

本峰を巻きながら登山道を辿ると、やってきました、中央ルンゼ。

どうやら三段階になっているらしく、

中央ルンゼ1段階目

中央ルンゼ1段階目

一段階目は、まぁ普通のロープ場で、足元も若干段差があるのでのぼりやすく、

中央ルンゼ2段階目

中央ルンゼ2段階目

2段階目は傾斜が強まるものの、足場が削れてこちらも登るのに苦労はしませんでした。

中央ルンゼ3段階目

中央ルンゼ3段階目

三段階目はさすがの難所・核心です。岩が削られ細い岩溝があり、手がかり足がかりを慎重に探しながらではないと登るのに苦労します。

落ちるという恐怖はのぼりにはかんじませんでしたが、くだりのときの不安が頭をよぎります。

でも、楽しい(^^

ただの急登よりロープ場登るのってたのしいですね(^^

そんなのぼりを終えると、

天空回廊

天空回廊

登った人にしか味わえない天空の回廊が待ち構えています。ストンときりたったトラバース路ですが道が平面に安定しているので、安全に仙人か天狗にでもなったような気分に浸れます。

そしていよいよ

山頂到着

山頂到着

山頂へ到着となるのでした。

山頂では先行の方々休憩をとっていましたが、順次下山をしていったので、次の人が来るまでは独り占め。その隙を狙ってTOPの写真をとったり生着替えや一服やカロリー補給の山頂儀式に興じていました。

天気は優しい日差しを山頂におとしてくれ、とてものんびりぽかぽかな気分で滞留することこができました。

いままでの厳しいルートがいっぺんにねぎらわれたようです。

今チャレンジしてる札幌50峰のうち、夏山ガイドに掲載されている山のラスボスとして最後に残していた定山渓天狗岳

ついにGETできました。

札幌50峰 34/50座 定山渓天狗岳(1144.6m)

撮影場所 札幌市定山渓 天狗岳山頂
アプローチ難度 ★★★★★
景観 ★★★★★
撮影機材 SIGMA DP2

支笏湖~風不死岳山頂より~

支笏湖~風不死岳山頂より~

支笏湖ブルーと讃えられる青く輝く支笏湖の湖面。

広大な支笏カルデラの中心に水をたたえ、カルデラの外輪から数多の沢の水を飲み込み、北東の位置からへと水をあずけていくその姿をブルーの解像に評判のいいTOKINAのレンズでとりたく風不死岳へと登ってみました。

スタートは樽前七号ヒュッテ前から。

七合ヒュッテ駐車場

七合ヒュッテ駐車場

時間は7時前後でこの車の入り。樽前・風不死岳の人気のほどが伺えます。もう少し遅ければまた5合目ゲートからの歩きを強いられるところです。

丁度写真の先に見える林の中をつっきるように、風不死岳・樽前北山への登山道があります。今回はそこからスタートします。

林の中を突破すると、

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支笏湖が眼下に見え始めます。標高は700m前後。火山樽前山ふもとの森林限界なので、あたりは低木だけ。まるでサバンナのようです。

秋の樽前山のふもと
秋の樽前山のふもと posted by (C)ジプシー

いつも登っている札幌近郊の山とは景色が全然違い新鮮です。
しばらくこんな光景や、

樽前の裾野

樽前の裾野

の広々とした景色をみながら砂礫の平坦な登山道を歩いていきます。

ややしばらくすると、

岩の坂道

岩の坂道

岩の坂道

岩の坂道

岩の坂道が現れます。

天気は快晴。空気は秋の爽やかな風とともにそよそよと流れます。

真夏の山行からくらべると雲泥の差の快適さです。

それでもやはり坂道がつづくと息は上がっていきます。

分岐手前

分岐手前

徐々に高度をあげていくと、そのたびに変わるあたりの風景に目をたのしませ、

風不死岳と樽前山の分岐に到着をします。

風不死岳・樽前分岐

風不死岳・樽前分岐

ここまで約一時間くらいのみちのり。そろそろ乾いた道中も飽きてきたころに林の中へと入る絶好のタイミングです。

白樺の疎林

白樺の疎林

白樺の疎林帯を過ぎると、

ロックガーデン

ロックガーデン

ロックガーデンのような砂礫地にいったん飛び出し、そこからは風不死岳の山体の中へと突入です。

物見遊山の気持ちいいハイキングはここまで、、、、。ここから山頂までの約2km、かなり険しい道が続きます。

 

 

山の中へ

山の中へ

山の中ですが、標高は900mくらいになるので、林は明るい疎林です。日差しがところどころからこぼれ、秋の気配を感じさせる空気と紅葉の準備をし始めた木々をみながら増し始める傾斜を登っていきます。

急登はじまる。

急登はじまる。

手を使いながら登るような区間がふえはじめ、

一本目のロープ場が現れます。

ロープ場一本目

ロープ場一本目

相方は初めてのロープ場に戸惑い気味。よたよたとのぼっていきます。

多分、彼女の心はこの辺でおれはじめてきたのでは、、。

そして、その心を、へしおったのが、

鎖場

鎖場

この鎖場とその後に続いた、

青ロープ場

青ロープ場

青ロープのロープ場でした。

夏山ガイドには鎖場・ロープ場は迂回して登るようになっているとかかれていたので、私も安心して相方さんをさそったのですが、予想外というか晴天の霹靂というか、、、迂回路のうの字も見つからず、、、(どうやら、調べてみるとこれが迂回路でその前の道は現在使われていなくなっているとのことなのです)

でもここを通らなきゃ先に進めないのではげましながら押し上げながら登っていってもらいました。

ロープ場を過ぎると若干平坦な道となりピークらしき頂がみえますが、、そこはピークではなくまだ先に頂が、、、、orz

そしてその先の頂を目指していくとそのまたおくに人溜りのあるピークが、、、。

おい。おい。 何回登って降りてするんだよと、おもいつつ偽ピークに辿りつきました。

偽ピーク

偽ピーク

ここからは、支笏湖の眺めもよく、ここでいいかなと思ってしまうほどです。

偽ピークより支笏湖を眺める。

偽ピークより支笏湖を眺める。

でも先を見ると、

風不死岳本峰

風不死岳本峰

人溜りのある本峰が見えます。これは進んでいかなきゃいけません。

いったん偽ピークをくだりコルまで降り上り返します。

風不死岳山頂

風不死岳山頂

そしてやっとのことで大賑わいの山頂へと辿りつきました。

ここからの支笏湖の眺めはこんな感じです。

風不死岳山頂から支笏湖を眺める。

風不死岳山頂から支笏湖を眺める。

 

狭い山頂に人がひしめきあっているので、隙間を見つけてご飯を食べ、撮影場所を探し北尾根のコースへといってみると、

樽前山

樽前山

樽前山の全容をはっきりみることができました。そしてもう少しおくに進んだところで、TOPの写真を撮ることができたのです。

標高1102.4m。隣の樽前山とは対照的な疎林に覆われている風不死岳。なかなかハードな山行でした。

帰りはロープ場・鎖場を慎重に3点確保でおりる練習を今回のパーティ3人でしつつ無事駐車場についたのでした。

撮影場所 千歳市 風不死岳
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★★★
撮影機材  CANON EOS KISS X2

厚別川緑地トンボ池~札幌台ー白旗山縦走~

厚別川緑地トンボ池

バウとの散歩で白旗山に向かう途中に、見つけた

厚別川緑地

厚別川緑地

有明にある厚別川緑地。

近くには有明探勝の森や、ふれあいの森や、白旗山都市環境林などの自然と触れ合える場所があるにもかかわらず、ヒッソリと、道道341号線からちょっとだけ顔を見せている緑地帯です。

気になって、車を近くにとめておりてみました。

広さはそれほど広くなく、有明小学校手前の橋で緑地はおわっていました。手入れは程よくされていてベンチや東屋なんかがありますが、利用する人はいるのかな~というひなびた感じがなかなかそそります。

そのまま、沿いにあるいてみると、コンクリ護岸がなくなったあたりにTOPに掲載したトンボ池なるものを発見しました。

名前からするときっとトンボの繁殖地なのでしょうが、トンボ池の看板はあれど、対岸からわたるには、厚別川を渡渉しなければなりません。前夜からふっていた雨のせいか若干水かさと勢いが強いので、わたることはあきらめ対岸からの撮影です。

かえってきてから、インターネットでしらべてみても、この池にかかわるような記述を見つけることができず、だれがつくったものなのか、なんのためにトンボ池の名を与えたのかもわからずじまいでした。

有明小学校の対岸にあたるので、もしかしたら有明小学校が児童の観察学習ようにつくったのかななんて推測もできますが、実際のところどうなんでしょうね。

そんな謎をのこしながら今にも泣き出しそうな空模様の中白旗山の下三滝入り口へと車をとばしたのでした。

 

下三滝入り口

下三滝入り口

この入り口はあまり利用されていないのか、ほかの白旗山の入り口から比べるとさびしい感じがします。道も下草がでていて、土があまり見えない状態ですね。

昨夜の雨で、その下草は、

ぬれぬれの原因

ぬれぬれの原因

こんな感じでぬれぬれです。この日はスニーカーをはいていったので、ちょっと歩くともう靴の中まで水がはいってきました。やはりトレッキングシューズとは対水特性がちがいますね。まぁそんなにあるくつもりはないので、我慢で進みます。

広めの林道、その割には若干傾斜のある坂道をバウとともにあるいてみると、途中で、

分岐

分岐

こんな分岐が登場します。回り込むように道がきられていたので、曲がらずにみちなりにまっすぐいった所なんと行き止まりw

藪に突入すれば、すぐに別の林道にあたりそうなのですが、今回はバウも一緒なので先ほどの分岐まで戻って進路変更です。

ちょっとした尾根をぐるっと回り込むようにこの道はきられていて、そのまま白旗山の山頂直下へと辿るわけなのですが、この道はした土が見えてあるきやすいので、バウも私もすいすい進んできます。雨もまだ降り出さないようなので、白旗山へ行かず、白旗山のピークをまくようにつけられている林道を辿りながら中央峠へ向かうこととします。

中央峠

中央峠

ここまでは以前きたことがあるので、今日は未踏の札幌台へと向かうこととします。林道と林道の中間にある尾根の取り付きポイントの坂道をのぼっていきます。

札幌台への坂道

札幌台への坂道

そこそこの傾斜ですがそれほど息も上がらず

紅葉はじまり?

紅葉はじまり?

そろそろ紅葉の始まりそうな木々が迎えてくれる札幌台へと到着しました。

札幌台

札幌台

ここまで約6km、思ったより歩いてしまいました。

だれもいない広場でバウと一緒におやつを食べながら一休みをしていると、遠くもない距離でガサガサと藪をかくような音。。。

なんだろう??と耳をすますと、森の中のいろんな音が聞こえ出してきます。

清田の里塚・有明と豊平の西岡地区の間に横たわるこの森林地帯のど真ん中、里山だけども結構奥深い場所なんですよね。

熊がででもおかしくない場所なんだな~と思いだすと、先ほどの音がきになってしょうがありません。周りを目を凝らしてみてみます。すると広場の先の林の中の蝦夷松の上におおきなエゾリスが餌をさがしているのでしょうか、せこせこと動きまわっていました。音の正体はこれだったのですね。先ほどの緊張も解けたところで、今度は白旗山へと向かうこととします。

白旗山都市環境林には何本もの道が沢山あります。かがげられている看板地図を見てみると、ここから白旗山へ直線的に作業道があります。その地図に従って最短距離で移動しようと思います。

傾斜はわりときつく、くだりは楽なのですが、札幌台と白旗山のコルに当たる林道の交差を過ぎて白旗山への登りはかなりきつく感じます。バウも途中で先の見えない坂にあきてきたたのか、歩くのを渋りだしました。しょうがないので、バウを抱えて登っていきます。

白旗山山頂

白旗山山頂

白旗山山頂でちょっと一休みしたあと帰る準備をすると、雨がふしだしてきました。カメラをしまい。小走りに歩き始めます。

下三滝口への最短ルートを取ろうとしたのですが、途中クイズの森に迷い込み、若干のロスを雨中にしてしまいました。地図をしっかりみておかなかなったのが敗因です。余計なアップダウンをしてしまいましたが、なんとか、下三滝口への林道に合流。ペースを上げて帰ります。途中熊の糞らしき糞たまりをみつけましたが、そんなことより早く車に戻りたい一心で先を急ぎなんとか無事に車にたどりつきました。

白旗山、散歩感覚で入るようになってきたのですが、それなりに山なんだな~~。とおもったこの日の山行なのでした。

撮影場所 札幌市清田区有明141−2
アクセス難度 ★☆☆☆☆
景観 ★☆☆☆☆
撮影機材 NIKON D3000

トンネウス沼(拓北川)

トンネウス沼
水草がびっしりと浮かぶ水面で餌をとっている、バンの親子。ここは、その流路の大半を占めるトンネウス沼です。

この沼を中心に、あいの里地区最大の地区公園、あいの里公園は造成されています。この日は朝5時半くらいにいったのですが、朝野球の人たちの車がすでに駐車場に大挙してとめてあり、もうすこしで駐車できないところでした。ここから帰るときには、歩道上にもあふれてこの公園の利用者さんたちの車が駐車されていました。かなり人気の公園なのですね。

公園内の外周にはジョキングコースにも適するように、距離指標があったり、ほかにもテニスコートや遊具、そればかりではなく、芝生広場数箇所に設置されており、ゆっくりと緑の中を散策したいひとたちにもかなり魅力的な公園となっていました。

そんなあいの里公園の中心にあるのが、トンネウス沼。

トンネウス沼

トンネウス沼

北端から眺めてみると、この写真のように、河道のようにも見えます。実際この沼は拓北川の一部であり、安全柵のそばの看板には「川にははいらないように」と子供たちへの注意を喚起する文言が記載されていました。

地図からみる形状も、周囲の遊歩道をめぐってみた感想も、所謂普通の沼や池のように円形に近い形ではなく、ながひょろく川のような形になっています。

前回のエントリーでものべましたが、ここは開拓期には釜谷臼地区の三日月湖だったようなので、河川としての認識もあながち間違ってはいないのでしょう。

この沼、TOPの写真のバンのほかに、
わ~わ~にげろ~~
わ~わ~にげろ~~ posted by (C)ジプシー
おなじみの鴨がいたり、今回は声しかきけませんでしたがトンビや山鳩などの里の野鳥が沢山います。時にはオジロワシなんてのも餌をとりにやってきたりするみたいです。まさに野鳥の王国です。鳥撮りの人たちにはかなり有名なポイントらしいです。

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鳥だけじゃありません。こんな綺麗な睡蓮なんかがさいていたり、水草の茂りをみたり、植物も豊富。しかもあいの里公園内には昆虫広場なんてのがあって、いろんなトンボなんかが生息しているようです。

近年に造成されたあいの里の宅地のすぐそばにこんな自然たっぷりの公園があるなんて、うらやましい。

撮影所 札幌市北区あいの里4条8丁目 あいの里公園
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★☆☆☆☆
撮影機材 NIKON D3000

月寒公園ボート池(望月寒川水系)

月寒公園ボート池
小雨の降るなかのしっとりと柳やアジサイに囲まれている月寒公園内にあるこの池、ボート池という身もふたもない名前です。たしかにボート遊船ができる池なのですが、、。この雰囲気ならばもう少しいい名前にしてあげればいいのにと思います。

この公園元々は帝国陸軍の演習地だったものを1961年に総合公園として開園したとのこと。この池のほかにも、野球場・テニスコート・パークゴルフ場が整備されていて、今年は貸しボートの営業や売店の営業などはやってはいませんが、そんな売買に関する施設まである総合公園です。

では、なぜそんなところにきたかというと、公園内にが流れ、このボート池の導水と排水を望月寒川に依っていることを発見し、これは行かねば!ということでいってきました。

望月寒川からの導水路

望月寒川からの導水路

この写真ににうつっているのが、望月寒川への導水路、そして

望月寒川への排水ポイント

望月寒川への排水ポイント

望月寒川の左護岸壁に水が落ちているのがみえますが、ここがボート池からの排水を流す場所です。

ボート池から望月寒川の隔たりの距離は10Mもないくらいの距離感で、運動施設のある望月寒川左岸へは、公園内の数箇所かにかけられている橋を渡っていくことになります。公園自体が川を中心にしっかりと整備・造成され、川の水を利用した池にボートまで用意しているのは札幌市内では、ここの他に中島公園だけでしょう。しかも中島公園に流れる川は人口河川のですが、こちらは3面護岸で人の手をかなり受けていますが、天然河川の望月寒川です。こんなロケーションいかずにはいられません。

最近、山登りばかりで野趣あふれる自然美にふれていましたが、こういった人の手でしっかり整備された自然も美しいものです。

アジサイと柳

アジサイと柳

アジサイが池の端を彩り

人なれした鴨

人なれした鴨

鴨が悠々と池の縁で羽を休める。
そんな都市総合公園のゆったりとした昼前の散歩をたのしめました。

撮影所 札幌市豊平区美園10条8丁目1
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 NIKON D3000

ペーペナイ川と美比内川の合流点(京極ダム)~無意根山登山その3~

ペーペナイ川と美比内川の合流点(京極ダム)

承前

左大江沢川と右大江沢川の合流点~無意根山登山その1~

ムイネシリポロトー(湖水川水系)~無意根山登山その2~

の続き

無意根山の山頂から望む、京極ダムです。ここは、が合流してる谷間に作られたダムで、この写真だけをみると規模はそれほど大きくないようですが、実は、北海道初の純揚水式発電所で、写真はそれの下部調整池。ここから3kmほどはなれた標高900M地点に

京極ダム上部調整池

京極ダム上部調整池

上部調整池に水をくみ上げ、必要なときにだけ水を発電水路に水を落とし発電をする仕組みなのだそうです。

川をせきとめ周りをダム湖下に沈めるかなり大きなインパクトを自然に与える今までの工法とは違い、なるべく自然に与えるインパクトを分散させようというような目論見だとどこかで読んだ記憶があります。

なるほど上部調整池は丘の上に大きなため池としてつくり、川の水を直接せき止めている下部調整池のダム湖の範囲を狭めているのでしょう。建設にあたり、なるべく付近に住まう野生動物への影響もすくなくするために資材の搬入もかなりゆっくりとしたペースでおこなってきたそうです。以前よりその存在はダムマニアの方々には知られていたようですが、運用された去年まではその姿をなかなか見ることができなかった秘密のベールにつつまれていたダムとのこと。

あまり人目のつかないこのような場所でも人の営みを支える川と人の関係が築かれていたのですね。

さて、無意根山山頂はというと、登頂直前のガスもはれ、

羊蹄山と京極の街並

羊蹄山と京極の街並

豪快に雲を従えた羊蹄山とその下に広がる京極の街並が見ることができ

中岳と羊蹄山

中岳と羊蹄山

無意根山のお隣の峰中岳と羊蹄山のコラボもしっかりと拝め。

定天と手稲山

定天と手稲山

目を札幌側に転じれば、定山渓天狗岳と手稲山を一緒に眺めることができる、なんとも贅沢な眺望をえることができました。天気予報が12時くらいから晴れに転じるとのことを信じて登ってきた甲斐があったというものです。

と、いうわけで、

札幌50峰 27座/50座 (無意根山 1464m) GETしました。

このルート、蚊の襲来がなければ、程よい長さと傾斜と飽きることのない眺望で最高の登山コースなのでした。

登り、4時間:くだり2時間30分のいつもどおりの標準タイムより大幅上乗せの貧脚登山でした。

おまけ

撮影所 虻田郡京極町・札幌市境界無意根山山頂
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★★☆
撮影機材 NIKON D3000