フシコ第1枝川とフシコ第2枝川の合流点~瀞台ハイキング~

フシコ第1枝川とフシコ第2枝川の合流点

前回エントリーの富志戸川とフシコ第1枝川の合流点 (ながぬまコミュニティ公園)で遺構のワンダーランドながぬまコミュニティ公園の散策を終えたあと向かったのがここ、

写真手前から流れると出合いながぬまコミュニティ公園へと流れる直前のポイントです。両河川とも三面護岸の細い川筋ですが、この二つの川いずれも馬追丘陵から流れ出しています。

ながぬまコミュニティ公園から馬追丘陵を望む

ながぬまコミュニティ公園から馬追丘陵を望む

馬追丘陵は、長沼町・南幌町と栗山町・由仁町・安平町を隔てる丘陵地帯なのですが、地図をみてみると、日高山脈にもつらない夕張山地とはつながっておらず、それこそ石狩平野にポコッと突然湧いて出た馬の背のような丘陵地帯です。どうやら地質学的にもかなり興味をそそられる場所らしく、いろんな学者さんの研究の場としても有名だそうです。

しかし、最近の私にとっては、山や丘は登るものなのです。

と、いうわけでバウとともにのぼってきました。馬追丘陵の最高標高点、瀞台(273m)へ。ルートは以下の通り

スタートは馬追名水となりの馬追自然の森遊歩道Fポイントから入山します。

スタート

スタート

道幅広く、路面状況も適度に乾いて良好。前回登ったワッカポップ川とワッカポップ枝川の合流点 ~長官山へ~の長官山ハイキングと同様、春の馬追丘陵はバウとの山歩きには最適のロケーションです。

前回よりは小さな虫やまるはな蜂がでてきていましたが、刺す虫の姿は見えず、山菜とりやハイカーの方々もたまに入ってきていて、そばには自衛隊の演習地にもなっているし、地形的にも孤立した丘陵地帯なので、それほど熊の心配もなく、ツタウルシにさえ気をつけていればいい程度の快適なハイキングです。

快適な自然遊歩道

快適な自然遊歩道

ここを管理なさっている方々のご尽力によって倒木箇所もみあたらなく、傾斜も適度に楽しめる程度の区間なので苦行と感じることもなく、お気楽ハイキングです。

途中自衛隊の用地をわたらなければいけないので、

馬追名物トンネルくぐり

馬追名物トンネルくぐり

こんなコルゲート管のようなトンネルをくぐる場所や、自衛隊用地の林道がはしっていたりと若干山歩きとしては興ざめする部分もありますが、逆にいうとそれだけ遭難リスクの低い安心な山歩きが担保されているということでしょう。

今回ここをバウとのハイキングコースにした理由は、この季節の遊歩道沿いに咲く花の可憐に魅せられたのと

歩く距離を少しづつのばして、いままでよりもロングトレックに耐えられるようにトレーニングをしたいなとおもったからです。

今まではピークまで2km前後の山行でしたの、今回は2.8kmの遊歩道コースをチョイスしたわけです。

目指す札幌50峰の山の中には5kmを超えるコースも多々あり、それに向けて徐々に体をつくっていかなきゃいきなりはつらいですしね。

ただ、根性があまりない緩い初心者ハイカーの私はいきなり急登りのつづくような山でのトレーニングはいやです。

このコースの緩やかなアップダウンとあまりきつくない傾斜や、

ニリンソウステップ

ニリンソウステップ

こんなかわいいニリンソウに彩られた階段なんかがある、ほんわかでいままでよりもちょっと距離の長いこのコースは凄く楽しめてあるけるのです。

山頂直下の遊歩道

山頂直下の遊歩道

一時間くらいで、山頂直下の遊歩道までたどれて、そこからちょっとした傾斜をつめれば、

瀞台山頂

瀞台山頂

自衛隊の用地があるので、金網が張られていてちょっと残念ではありますが、その向こうに見える石狩平野はなかなかのものです。

瀞台山頂より石狩平野を望む

瀞台山頂より石狩平野を望む

雲がかかっていて遠景はききませんでしたが、長沼の街並までははっきりとみわたせました。

ここには入山ポストならぬ、

登山記帳ポスト

登山記帳ポスト

登山記帳ポストがそなえつけられていて、登ったみなさんがいろいろと書き込みをしていました。この日は私の前にはヒトリでしたが前日は結構な人がのぼっているようでした。

下山時には5組くらいの人とスライドしたので、結構人気のコースなのかもしれませんね。

ここで、恒例のバウとのおやつタイムをした後はのんびり下山をしていきます。

スミレロード

スミレロード

道端にさくスミレや、

ニリンソウロード

ニリンソウロード

ニリンソウや、

春紅葉

春紅葉

春紅葉に目を楽しませてもらいながら、

ご満悦なバウ君

ご満悦なバウ君

バウ君もご満悦な様子で無事下山となりました。

撮影場所 北海道夕張郡長沼町東7線北
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 NIKON D3000

富志戸川とフシコ第1枝川の合流点 (ながぬまコミュニティ公園)

富志戸川とフシコ第1枝川の合流点

長沼町のながぬまコミュニティ公園内に架けられている旧舞鶴橋からの撮影です。

この公園内の貯水池に流れ込む川は、写真の手前に写っているが公園の東端を沿うようにながれ

フシコ第1枝川

フシコ第1枝川

公園の西端でが流れ込みこ

富志戸川

富志戸川

そのすぐあとに、貯水池を抜け出し支流の山根川へとむかっていきます。

 

この公園は長沼町の大きな公園事業によって造成されていて、近くにはマオイオートランドというオートキャンプ場や、ながぬま温泉などの施設が盛りだくさんにそろっています。公園内のほとんどを占めるのはパークゴルフ場で広々とした公園で汗を流し、ながぬま温泉でご飯と温泉につかっていくのが定番メニューな感じなのでしょう。

しかし、私の興味は、、、

こちらに向かうのでした。

夕張鉄道25号機とさくら

夕張鉄道25号機とさくら

バウとハイキングしようと馬追丘陵の瀞台(馬追山)(瀞台山行は次のエントリーにゆずります)にむかっている途中、この公園そばを車で通過しようとしたときに、こいつが目に飛び込んできたのです。

夕鉄25号機正面

夕鉄25号機正面

パークゴルフ場の中にひっそりとは言い難いそのくろがねの勇姿をたたえ、雨だれや塗装の浮いた場所から覗く赤錆にも風格を漂わせる、旧夕張鉄道25号機の姿を!

夕鉄25号機後景

夕鉄25号機後景

大正10年製造

蒸気機関車49694として大正10年から札幌鉄道に乗り入れ主に室蘭本線で活躍、その後夕張鉄道へ払い下げられ25号機として昭和36年から昭和50年まで運用されていたとのこと。

私、撮り鉄はありますが今まで静態保存の車両にはそれほど興味がありませんでした。しかし、この桜の中にたたずむ夕鉄25号機をみると、、、やはり写さずにはいられませんでした。

夕鉄25号機機関室

夕鉄25号機機関室

このなんともいえない漆黒の鉄塊感。SLってのはやはり迫力がありました。

ちなみにTOPの写真の旧舞鶴橋ですが、

 長沼町舞鶴地区は、南長沼と恵庭市との境界にあって昔はこの辺り湿地が多く、丹頂鶴がよく見られたことからこの地名となったという。

「旧舞鶴橋」は道道45号栗山恵庭線が千歳川を渡るところに架かる橋で、昭和7年から千歳川屈曲部の切替工事が行われ、昭和11年陸軍大演習の際に重車両を通すために鋼橋に架け替えられた。
橋にかかる力を主に桁で支え、アーチで補強するランガーガーダー式という構造で作られた北海道で最初の橋で、同じ構造では全国でも2番目に古い橋とされている。

現在の舞鶴橋の完成により平成5年にその役目を終え撤去されたが、歴史的価値が評価され、平成7年に「ながぬまコミュニティ公園」内に移設・復元されて親しまれている。

とのこと。

ながぬまコミュニティ公園、、、

遺構好きにはまったくワンダーランドな公園でした。

 

 

撮影場所 北海道夕張郡長沼町 ながぬまコミュニティ公園
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★☆☆☆☆
撮影機材 NIKON D3000

朝里岳沢川と朝里峠沢川の合流点~朝里岳登山~

朝里岳沢川と朝里峠沢川の合流点

道道1号定山渓レイクライン沿いを流れる川。所謂定山渓ダムに流れ込む川として小樽内川は親しまれていますが、春香山や奥手稲山への登山口駐車場辺りから道路沿いのその河川はとなるということを以前の小樽内川と朝里岳沢川の合流点のエントリーでお話しました。では朝里峠の頂上付近まで道に沿っている川が朝里岳川かというと、実はそうでもなく、札幌国際スキー場の駐車場あたりから今度は、が道に沿ってながれているのです。朝里岳沢川はというと、そのまま、札幌国際スキー場へと連なっています。その名の通り朝里岳から流れる沢として存在しているのです。

今回の写真はそんな朝里岳沢川と朝里峠沢川の合流点を撮影してきました。

この両河川の地図上での区分はというと、朝里岳沢川に朝里峠沢川が合流している扱いとなっています。ところが、TOPの写真を撮影した現地にいってみると、、、、。

奥から流れている流量の多い立派な川が朝里峠沢川、そして左から流れ込んでいるのが朝里岳沢川なのです、、、、。しかも本流にあたる朝里峠沢川をまたぐ道道1号の橋は、沢ガードに毛が生えた程度のものときています。

地図で川の名前を調べずにこの現地にいくと絶対に朝里峠沢川のほうが本流に見えます。

本流・支流の区分っていったいどうなっているのだろうと、インターネットで調べてみると、どうやら明確な基準が存在しておらず、長さ、流域面積、流量の三者の大きさできめていく、または昔からの慣習できめていくとのこと。

今回の両河川の例でいうと、

長さは、地図上は両者五分

流量は、朝里峠沢川

流域面積は、朝里岳川かな??(朝里峠沢川は石狩川水系の小樽側分水嶺まで遡るので、小樽側に流れる朝里川水系などほかの水系域に集積面積が分かたれているのかも)

となるでしょう。

今回の写真は雪解け期での撮影なので、渇水期になると、両河川の流量の差は目に見えてわかるような差ではなくなるのかもしれないという仮説もたつのですが、両河川の川底の形状を見てみる限り、流量にかかわる川幅は明らかに朝里峠沢川のほうがひろいのです。

比較項目としては両河川とも同ポイントになるので、あとは昔からの慣例という説もなりたちます。

ところが、ここからもう少し下流の朝里岳川を道道1号が渡る秩父橋の欄干には小樽内川の文字がかかれており、昔からの慣例説も積極的には取ることができません。

いったい、どういった経緯で朝里岳川の扱いをきめたのでしょうか。。。

謎です。。。。

そんな謎を残しながらも、朝里岳沢川の名称の元となった朝里岳にのぼってきました。

で今回初めて1000m超えの山頂に挑戦です!

とはいうものの朝里岳には札幌国際スキー場のゴンドラを使って1100m付近まで運んでもらえます。

ルートは以下の通り、

スタートは山頂カフェかっこうの左をすり抜けて朝里岳山頂をめざします。事前にインターネットをしらべていると、立ち入り禁止の鎖があるとか、ゴンドラ降り場に登山届け所があるとかの記事をみたのですが、その両方ともなくてすんなり朝里岳山頂へのルートに乗ることができました。

スタート

スタート

念のため、ザックにスノーシューをくくりつけてのアプローチでしたが、かなりしまった雪にはスノーシューの出番はまったくなく全工程つぼ足での登行となりました。

ザック投入

新ザック投入
Low Alpain VIVION25

今回の山行より懸案事項となっていたザックの容量不足を解消するべく、中古のお値ごろ価格で入手できた low alpine vision 25 を投入です。

25Lサイズですが、2気室仕様なのでカメラを収納するスペースも確保しつつ以前のMIZUNOのデイバッグから比べると3倍くらいの容量を収納することができました。

初の1000M超の山なので、念には念をいれて防寒用のオーバーも別途もっていくこともこれでかなえられました。

ウエストベルトやバックチェストなどもついているわりには本体重量もそれほど重くはなく快適なスノーハイクをすることができました。

やはり装備品のバッファが担保できるのは安心感がちがいますね。

あと、アウターも薄手のものに変更、ミドルレイヤーをフリースとして汗対策をちょっとはかんがえてみました。 ズボンだけは雪山にはいるのだからと、防寒&撥水パンツの雪山装備としました。

 

朝里岳頂上へと向かうコースは比較的なだらかな坂になっています。雪山なので、行く方向さえあっていればどこを通っていってもかまわないのですが、なるべく等高線の緩い場所をえらんであるきます。

そんななかでも

一番の斜面

一番の斜面

ここの坂だけはほんの少しだけ急な坂でした。

天気もよくちょっと汗をかいたあたりでコースの半分くらいとなります。後ろを振り返ってみると、

コース半分あたりから国際スキー場のゴンドラ方面

コース半分あたりから国際スキー場のゴンドラ方面

いい天気もあいまってこんな絶景をみることができます。北側に視線を移すとかすんではいましたが、小樽の市街地もうっすらと見え、南側をみると白井岳が勇壮な姿でわれわれをみまもってくれています。

標高が高くあまりさえぎる木々もない山歩きがこんなに爽快なものだとは、想像以上でした。

まばらな木々の間をゆっくりとあるいていくと頂上付近からはスキーヤーが広いバーンを颯爽と滑ってきます。

10年以上スキーにのってはいませんが、しかもゲレンデしかやったことない私なのですが、その姿をみるとスキーを復活、いや、山スキーに挑戦してみたくなってきました。

そして後ろからは、家族連れのハイカーの姿やスノーボードを担いだソロのボーダーの方がのぼってきていました。

ゴールデンウィーク初日のしかもこんな穏やか日、前回の円山のように沢山の人でにぎわっているかと思いきや、それほど多くの人とは出会うこともなくまったりと爽やかな風にみをゆだねゆっくりとあるいていくことができました。

気分的にはこんな素敵な場所を独り占めしている気分です。

そんなこんなで、地形図に標高がでているであろう地点までやってきました。

多分標高点?

多分標高点?

多分、この木が目印かとはおもうのですが、後続の人たちは、ここから若干南よりの地点を目指してあるいていました。

よくよく目をこらしてみると、どうやらそちらの方向に山頂看板があるらしいのです。

まぁ今は人もいるし、地形図の標高点はGETできたので、もう少し奥に進んで余市岳の姿を見てみようと、すすんでいきました。

朝里岳山頂付近から余市岳を望む

朝里岳山頂付近から余市岳を望む

雪の上に顔をだしているまばらな針葉樹とタケカンバの風景に浮かぶ余市岳が見える風景。この世の果てかとおもうような光景でした。

そしてその奥に広がっている通称飛行場と呼ばれる台地

飛行場から余市岳を望む

飛行場から余市岳を望む

憧れの光景です。

木々が樹氷にくるまれていれば満点なのでしょうけど、この時期だとさすがに樹氷はみることができませんね。快適な登行とトレードオフです。

でも、この光景を見れただけでかなり満足でした。

そして、いつかは眼前の余市岳をめざしてみたいと心にちかったのでした。

ひとしきり憧れの光景をみたのち、山頂標識を探しにもどり

朝里岳山頂標識

朝里岳山頂標識

その後、休憩タイムに入ります。若干風があるので、木の陰を選び座って水分やカロリーの補給をしていると、少し離れた木の影で先ほどの後続の家族連れの子達が元気に雪合戦をはじめていました。標高1281mでの雪合戦。なかなか体験できるものではありませんよね。

ゆっくりした後は下山です。

下山時はさっきとルートを少し変え、尻すべりができそうな場所を探して、相方さんに滑ってもらおうとおもい若干南よりのルートをたどっていきました。

そして若干谷地形になっている場所にあたりをつけちかよってみると、、、。

亀裂発見

亀裂発見

斜面上部、雪庇の跡のあたりに亀裂がはいっていました。

この場所を尻すべりスポットにしようかとおもいましたが、こんな亀裂、、。

もしなにかあったら大事なので、あきらめて先ほどのぼってきたちょっとしや斜面ですべることにしました。

亀裂の地形反対側から白井岳を望む

亀裂の地形反対側から白井岳を望む

亀裂の反対側にまわると白井岳がとても綺麗にみえてきました。

ちょっとした坂での尻すべりに終って残念かとおもいましたが、相方さんは持参の米袋で楽しそうにすべりおりて、私はこんな写真が撮れて、二人とも満足な気分でゴンドラの山頂駅とかえっていきました。

 

札幌50峰 16座/50座 (朝里岳 1281m) GETしました。

撮影場所 北海道札幌市南区定山渓
アプローチ難度 ★★☆☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材 Canon EOS KISS X2

豊平川と西定山渓川の合流点 ~朝日岳 敗退~

豊平川と西定山渓川の合流点

早春の様相の定山渓の温泉街のちょっとはずれ、いこい橋の上からと屈曲しているところに小さく流れ落ちるの合流点の写真をとりにいきました。

豊平川はエメラルドグリーンの深い色合いで雪解け水をながし幅広くその姿をみせているので、西定山渓川がこの写真では目にとまりにくいでしょうが、合流直前の西定山渓川は

西定山渓川

西定山渓川

こんな感じで春の渓流の様相をみせてくれています。

この日、山菜とりの人やこの渓流の様子を見に来ている人がいました。結構知るひとぞ知るポイントなのかもしれませんね。

そして、ここからはの一つ朝日岳がそびえているので、前回の登山で春山登山の気持ちよさを味わった私とバウのコンビで登ろうとやってきました。

バウ連れで山歩きってことは、もちろん天気は晴れ。気温も暖かい春の陽気。ってことで装備はお散歩装備&1本ポールとこの間バーゲンセールで買ったコロンビアの登山靴のシェイクダウン気分のお気軽状態、、、、

 

が、

 

これが失敗でした。

ルートは以下の通り、タイトルにも書いていますが、頂上いかずに見事敗退してきました。


スタートから、

スタート

スタート

いこい橋へは車がはいられないような残雪がのこっていました。

この豊林荘コースは南斜面に登山道がきられているので、きっと残雪は所々に少しある程度だと高をくくって出発して、TOPの写真をとったりして、林道ゲートに到着しました。

林道ゲート

林道ゲート

ゲートは開いていましたが、倒木がゲートの代わりに行く手をはばんでいました。

この倒木をバウ抱えてまたいで林道に入り、しばらく進むと豊林荘コースの登山口が現れます。

豊林荘コース入り口

豊林荘コース入り口

ここから先は若干の雪原がひろがっていましたが、そこそこ締まっていたしその先はしっかりと土がでているのを視認できたので、そのまますすんでいると、

エゾアカガエル?

エゾアカガエル?

冬眠から覚めたばかりのエゾアカガエルがのんびり雪の上を散歩していました。啓蟄だね~~なんておもいながら

登山道

登山道

傾斜のはじまる登山道へと入りこみます。
予想通り、南斜面の登山道陽の当たる場所はしっかりと道がでています。
木々もまだしげっていないので、いろいろなガイド本やインターネットの記事には眺望の悪い山との紹介されているこの朝日岳でも、この時期は木々の間からそこそこ遠望ができます。

朝日岳からの中山峠側の山を望む

朝日岳からの中山峠側の山を望む

こんな風に見渡せるのはこの時期だけだよな~~。春はいいよね~~なんてのんきに明るい山道をバウとのぼっていきます。

倒木からこんにちは

倒木からこんにちは

所々倒木をまたいだり、くぐったりしていちょっとアドベンチャー気分を味わいながら高度を稼いでいきます。

ところが、標高450mあたりからいきなり残雪が多くなってきました。

残雪が多くなってきます。

残雪が多くなってきます。

日の当たる場所はまだ道が見えているのですが、谷地形にはいってくると、一面雪になります。

日が当たらないので気温もぐっとさがってきます。

雪面自体は締まっている場所が多かったので、たまにズボっと来る場所があるくらいで、バウと一緒に岩戸公園コースとの分岐までがんばってみましたが、その先のルートが不明瞭だったのと今回の装備とバウの足が冷たそうだったので、ここで撤退をきめました。
一人できていたら、雪面をつないでクリアできたと思うのですが、バウと一緒だと春先の所々藪が顔を出す斜面を登山道のアシストなしの登坂はちょっと不安にかんじました。

無理は絶対しない。

というのが、私の山行のモットーなのです。

山は逃げないしね(^^

撮影場所 札幌市南区定山渓892 いこい橋
アプローチ難度 ★★☆☆☆
景観 ★★☆☆☆
撮影機材 nikon d3000

ワッカポップ川とワッカポップ枝川の合流点 ~長官山へ~

ワッカポップ川とワッカポップ枝川の合流点

笹も立ち下草もすこしだけ緑になってきて、そろそろ繁茂期もちかづいてきています。藪漕ぎに苦労せずに川に近づけるのはあと1~2週間くらいでしょうか。そんな春の日にいったのが、長沼町のの合流点です。

語感からアイヌ語由来とわかりますね。しらべてみると、ワッカ(川・水・水質の良い水)・ポップ(ポッケ・・温かい、煮立った)とのこと。温かい川の意味になるのでしょうか。

ここのすぐそばに馬追温泉という温泉宿があり、それも納得のできる名前です。馬追温泉は単純硫黄冷鉱泉単純温泉とのこと。水温は16度。これを加熱して湯にはっているとのこと。

この馬追温泉の建屋のすぐ後ろには、ワッカポップ枝川がさらさらとながれています。

今日はこの川の源流をもつ長官山へとバウと一緒にのぼってきました。

ルートは以下の通り。

馬追温泉の敷地のそとに車が置けるスペースがありましたので、そこに車を止めてスタートします。

スタート

スタート

写真左端に見えるのが馬追温泉の建屋です。そこのとなりの土手筋を歩くと、馬追自然の森遊歩道のCポイントがあります。ここから山に入っていきます。

遊歩道の様子

遊歩道の様子

遊歩道内はこんな感じで雪もすっかりなくなって、散歩スタイル&一本ポールで充分快適に歩けます。

途中尾根に取り付く際にちょっとだけ息が上がる急な坂があったり、雪解けの水か、前日の雨のおかげか水はけの悪いところでは、ぬたぬたの道もありましたが、気持ちのいい春の散策路といった趣きです。

尾根に取り付くまでのワッカポップ枝川沿いの道には、

エゾエンゴサク

エゾエンゴサク

エゾエンゴサクや、

フクジュソウ

フクジュソウ

などが咲いていてしょっぱなから目を楽しませてくれます。

ちょっとした急坂をのぼって尾根に上がると花はへりますが、

尾根道

尾根道

木々に葉がしげっていないので、いい感じで日がさして、道は若干すべりやすいところもありますが概ね足に負担のかからない心地の良い山道になります。

最近札幌近郊の山に登っていて見かけるのは鹿の糞がおおかったのですが、ここ長官山の歩道には狐や狸の糞がそこかしこにありました。熊の糞はなかったので一安心です。一箇所だけそれまでの道中とはちがった若干薄い獣の匂いのするポイントがありましたが、野生動物が潜んでいたのでしょうか。 バウはまったく無反応でしたけど、、。

そんな気持ちのいい山道を40分くらいのんびりあるくと、

長官山山頂

長官山山頂 札幌側眺望

長官山山頂 

長官山山頂 由仁側眺望

長官山展望台

長官山展望台

看板がおちてましたよ。

看板がおちてましたよ。長シナノキ山ってw

長官山(254m)山頂に到着です。

あいにくかすんでいて遠望はききませんでしたが、それでも茫洋な石狩平野を眺めることができ、のぼったかいがありました。

天気もよく風もそれほど強くなかったので、山頂展望台の上でバウといっしょにおやつタイムをして、下山することにします。

頂上付近の日が当たりやすく風からも逃れやすい場所には、

ヒメイチゲ

ヒメイチゲ

ナニワズ

ナニワズ

ヒメイチゲやナニワズなんかがさいていました。

帰り道

帰り道

帰り道もいい天気の下、バウと気分よくおりてきました。

途中、人が歩いてくる気配をかんじたのですが、登ってはこず、わき道もないところにその気配はなくなっていったのですが、もしかして、野生動物??

このときはバウも神妙な顔で私のそばにぴたりとよりそっていました。

熊鈴ひつようかな~~。

尾根をおりて、沢沿いにはいって

ワッカポップ枝川と無名沢

ワッカポップ枝川と無名沢

ワッカポップ枝川と無名沢が出合う地点の写真をまったりと撮って、無事駐車場所へともどってきました。

オオイヌフグリ

オオイヌフグリ

スタート時点ではきがつかなったのですが、駐車場所にはオオイヌフグリが群生していました。

その後、TOPの写真をとりにうろうろしてから、今日のバウ山行は終了となりました。

いや~春ですね~~。

撮影場所 夕張郡長沼町字フシコ
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★☆☆☆☆
撮影機材 Canon EOS KISS X2

小樽内川と滝の沢川(小樽内川支流)の合流点 ~四ツ峰へ~

小樽内川と滝の沢(小樽内川支流)の合流点

定山渓天狗岳と道道1号線の滝ノ沢橋、四ツ峰トンネルが程よいバランスで目を楽しませてくれるのが、(さっぽろ湖・定山渓ダムのダム湖)との合流する地点です。この写真はこの滝の沢川に沿って走る滝ノ沢林道上から撮ったものです。ちょうど札幌50峰の一つ四ツ峰へと登ってきた帰りに撮影しました。

滝の沢川の話は前回のエントリーにくわしく書いておりますので、ここでは四ツ峰への山行のことを書いていきたいと思います。

この日はとても天気がよく絶好の春山日和でした。防寒用のジャンパーとズボンをはいていったのですが、途中でジャンバーを脱いでちょうどよいくらいの気温にめぐまれました。ただ、これが問題で、私のザックに脱いだジャンバーを入れるのが一苦労でした。もう少し容量の大きなザックと軽いウェアが欲しくなりました。

今回登ったルートは以下のとおり

往きは林道の奥の方まで進み帰りは四ツ峰の稜線をたどりながら、滝ノ沢川と一ノ沢の合流点につく尾根を下る反時計周りのルートとしました。今回のルートどりは一部を除き事前に立てた計画通りのルートをたどることができました。少しは山登りになれてきた証拠なのでしょうか。
スタートは滝ノ沢林道のゲート前の駐車できるスペースに車を置き、ここからとします。

四ツ峰へスタート

四ツ峰へスタート

天気は晴天。私冬の山を始めてはじめてのピーカンの天気です。気になる林道内の雪はというと、近々にブルでもはいったのでしょうか。キャタピラの跡がしっかりとのこり、その上にスノーモービルのトレースがのっかていて、しかも雪は程よく固まっていてツボ足で余裕な雪面でしたが。一応念のためにザックにスーパーカンジキをくくりつけての出発です。
この林道往きはきづかなかったのですが、緩い傾斜を下っていくような道なのです。下っていることにほんとに全然気がつかなくて今日はものすごく快調だな~、やっぱり天気のせいかななんて林道を歩いていたのでした。

先ほどのエントリーの滝の沢川(小樽内川支流)と一ノ沢の合流点を経過してすぐにほとんどの方がここから取り付くよって場所に到着をしました。

メジャールート分岐

メジャールート分岐

左が側に見える尾根に皆さん結構取り付いているようです。でも今日の私は林道をもっと歩いてみることにしました。GEOGRAPHICAのトラックレコードがここからスタートしているのは、単にスタート時にレコードするのを失敗していたのでした。気づいたときはちょっとあせりましたがね(笑)

それにしてもいい天気です。

いい天気

いい天気

この先に見えるのが四ツ峰の山頂かなと想いながらゆっくりと林道散歩です。

途中、崖が派手に崩落している場所もあったりしましたが、

がけ崩れの跡

がけ崩れの跡

無事に、林道の分岐まで到着です。

林道分岐

林道分岐

ここを左にすすみます。この林道から傾斜がつき始めます。やっと山に来た感が少しだけでてきました。

はてさてどこから取り付こうかなと、左側に迫っている尾根筋の地形をみながら、地形図にチェックした場所をさがしてみます。

ここから取り付き

ここから取り付き

予定していたポイントに丁度ピンクテープ。では、ここからのぼりますか。と取り付きました。

が、

この尾根。。。

地形図で想像していたよりずっと急です。

いきなり急坂

いきなり急坂

樹林が密集しているので、思うようにはジグを切れずキックステップでのぼっていきましたが、何回足をとめたことか。。。

あの木まで、、

次は、こっちの木まで、、、

と近い場所に目標を設定して、そこまでは足を止めずにがんばろうかとおもいましたが、それもかなわずな場面が多々ありました。
それでも、以前のようにこのまま帰ろうかなという気持ちにはならずに登ろうと思えたのは天気が良いせいだったのでしょうか。
ただ、その天気のせいで着ている防寒ジャンバーが暑くて暑くて、、。
結局脱いでザックにしまうこととしたのですが、ザックの容量が不足気味でした、、。無理やり詰め込んだわけですが、しまうのにかなりな時間を要する始末。これはあまりよくありませんね。容量の大きなザックが必要だな~。あと、これからの季節、今着ている防寒ジャンバーだと、過分すぎるな、、、アウターも案配のいいものをみつけなきゃ、、。

そうなってくると、歩いている途中で考えることは、どんなザックがいいかな~~、とか、どんなウェアがいいかな~~、とか、頭の中は物欲妄想に支配されていました。

そんなお気楽気分とは裏腹に尾根は相変わらず急坂、、、。

その様相が崖っぽい尾根から、普通の尾根らしくなってきたところで、

やっと普通の尾根っぽいところ

やっと普通の尾根っぽいところ

水分をがぶがぶ補給しました。最近の山行ではそれほど大目の水分をとらずともよかったのですが、この天気のせいか、一回の給水量が増えていました。

よし、がんばるぞ!と歩きはじめるのですが、この尾根丁度いい感覚でピンクテープがまいてあって、初心者の私のルートファィンディングをコーチしてくれているようでした。気分はオリエンテーリングですね(笑)

予定していた山頂へのポイント

予定していた山頂へのポイント

前日、予習をしていて、このポイントに到着したら、一旦ルートをまげてから、送電線のある場所まで登ろうとおもっていた場所につきました。

いままでのルート上にもあったのですが、そこも割りと3~4mくらいの幅で広く刈り分けられたような場所でした。ここって林道なのかな?
送電線も走っているわけでだし、作業道なのかな?もし、そうなら、そこをつなげば、夏も登れるのかな??
なんて無駄な想像をしつつ、次の目標ポイント

送電線交差地点

送電線交差地点

送電線の交差地点へと到着です。

樹林帯の中から抜け出し広い刈りわけにでると空もはっきりと見え爽快感倍増です。

ここからは稜線も見て取れるようになり、そこそこ急な坂を広い疎林帯をこまかくジグをきりながら、

四ツ峰山頂

四ツ峰山頂

四ツ峰山頂へスタートから3時間20分かけてのんびりと到着しました。

天気もいいし、ここで大休憩です。カロリー補給をしつつ雪の上でごろごろしていると、ブーンとでかい羽音がきこえてきました。なにやら蜂っぽい虫が私のそばを2度3度いききしていたようです。

春ですね~~~。

のんびり休んだあとは下山です。

下山ルートは一番のビューポイントといわれている、主稜線上の隣のコブ経由しつつ、最初のメジャールート分岐の所まで尾根伝いに帰るとします。

隣のポコにつくとまたもや、DP2のレンズキャップを落としていたことに気づき山頂近くまで戻ることになったのですが、隣のコブまで稜線は割合なだらかなので、のんびり散歩気分で行き来していました。

で、隣のコブからみた風景はというと!

定山渓天狗岳

定山渓天狗岳

どーん!!と定山渓天狗岳

無意根山

無意根山

遠くのほうに無意根山。

がしっかりと見える絶景!!

いいですね~~。顔がほころびます。隣を見ると烏帽子岳もみえていたのですが、送電線が邪魔でしたので、ほんの少し高度を下げると、

烏帽子岳

烏帽子岳

電線にかぶらず烏帽子岳をみることができました。

ここから眺める定山渓天狗岳も格別でしたよ。

定山渓天狗岳

定山渓天狗岳

ご満悦です(^^)

いつまでも見ていたい気分になりますが、そうはいきません。

それに写真ばかりとっていて体が動いていないので、ちょっと風が冷たくかんじてきました。

ザックからうんとこどっこいと防寒ジャンバーをとりだし羽織ました。写真とりたくて山にはいってきているので、写真とっている間の防寒対策って必要なんだと思う瞬間でした。やはりザックは大容量が必須だと、ここでしみじみと思うハメに、、、。

青空に映える定山渓付近の山々を撮れて気分よく下山をはじめます。

次のコブ下のこんな谷形をトラバースしていくと、

トラバース

トラバース

きれいいに開けたオープンバーンが!!

オープンバーン

オープンバーン

スキーやスノボをやっている人には大好物っぽい斜面ですね。

そんな風景をたのしみつつ南東の大きめな尾根のはじまりまで快適に飛ばしていきます。
雪山のくだりは大好きです。登りはかめのごとく人の数倍かかる私なのですが、くだりは適度に埋まる足と坂の反動を利用して、人並みのスピードで降りられます。

下山するにしたがって樹林が濃くなり、勢い木の少ないほうに足を向けてしまって、途中沢に入り込みそうになりましたが、早めにきづいたので修正をして、(トラックログでは水色のポイント)尾根づたいにしっかりと降りて、林道へと到着です。

林道到着

林道到着

登りはここから頂上まで、3時間かけていったのですが、くだりは山頂からここまで、1時間30分(途中撮影大会や、キャップ探しなんかやっていたので実質1時間きっています。)で下山でした。

このあとはこの林道をのんびりあるいて、今回の目的の一つ、小樽内川と滝ノ沢川の合流ポイントの撮影をしっかりとして駐車場にかえってきました。

今回の山行では、やはりザックの容量問題になやまされました。現状のザックでは行動時間5時間までですね。これから先登るであろう山はもっと時間がかかりそうな山も多くなると思うので、なんとか対策をしなきゃいけませんね。

札幌50峰 15座/50座 (四ツ峰 789m) GETしました。

撮影場所 札幌市南区定山渓 滝ノ沢林道
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材  NIKON D3000

滝の沢川(小樽内川支流)と一ノ沢の合流点

滝ノ沢川(小樽内川支流)と一ノ沢の合流点

春の山っぽい写真がとれました。

ここは、定山渓の滝の沢林道に沿いの合流点です。写真を横切るのが滝ノ沢川なのですが、その正面の滝を落としている沢が一ノ沢ではなく、手前のスノーブリッチの下をながれているのが、一ノ沢です。あきらかに正面の滝にフォーカスがあたっているわけですが、実はこの二つの河川の合流点を狙いにここまできたわけではなく、滝ノ沢との合流点を狙いにとの四ツ峰を登りにきたのです。その写真と四ツ峰山行は次のエントリーに譲りますが、四ツ峰へと向かう林道の途中で、滝の沢にあわせる大き目の沢とその正面に流れる滝がなんとも春っぽい山の風景だったのでシャッターを切っていたのでした。

そして、帰ってきてからインターネットでいろいろとみていると、どうやらこの大き目の沢、名前を一ノ沢といって、この沢が雪でうまっている時期にその沢型を利用して烏帽子岳へと登るルートとして、三~四番目くらいには利用されているルートであるということだったのです。

それならばということで、このブログへとアップしようときめました。そういえば、この沢のそばに新たらしめのピンクテープがくくりつけられていました。今年もだれかかれかのぼっていっていたのでしょうね。

ところで、この一ノ沢のタグがえらい長いことになっていますね。小樽内川の支流の滝ノ沢川の支流の一ノ沢なんてね。これだけ山の中にはいってくると、沢の命名も似たような名前が沢山出てきます。そこで苦肉のさくとして、こんな長い名称をタグとしてつけました。だいたいこの沢を合わせる川の名前、滝ノ沢だって札幌市内だけでも結構な数があります。このブログでも星置川支流の滝の沢という川も紹介していますしね。

そういえば、この滝の沢って名前、こういう名前がついている川はだいたいは滝があるに決まっています。その一つが、写真正面に写っている無名沢から流れ落ちる滝なのでしょうか。滝として流れているこの沢は、なにもこの雪解け期だけの沢だけでもないようで、ほんの少し上に目を上げるとしっかりと砂防ダムがあったので、きっとかれることのない沢なのでしょうね。ほかにもこの滝ノ沢川、

雪解けを集める小沢

雪解けを集める小沢(滝ノ沢林道にて)

いたる所から小沢に雪解け水がながれていました。見ている分には春の山の雰囲気倍増でとてもたのしいのですが、下山するときには沢型には入らないようにと心に決めて林道を歩いていったのでした。

 

撮影場所 札幌市南区定山渓 滝ノ沢林道
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★★☆
撮影機材  NIKON D3000

小樽内川と奥手稲の沢川(夕日沢)の合流点: 股下山山名考

小樽内川と奥手稲の沢川の合流点

最近私がちょいちょい山に登り、その山行をこのブログにアップロードをしていますが、そのエントリーのほとんどに着けているタグというのは、さっぽろ文庫という札幌市教育委員会編の本のシリーズで、その中の48巻目「札幌の山々」の中の札幌の山・50峰で記載されている山を元にしています。そして今回登った股下山も、その中にふくまれています。

その紹介文から股下山の項を少し引用をすると、

いかにも怪しげで、いわくのありそうな山名であるが、何のことはない、この山の北方約1kmのあたりで、が大きい支流・春香沢との広い二股を作っているため「二股の下」にある山という意味名付けられたという。何故かがっかりした人はいませんか

とあります。

インターネットを見てみると、色んな方のブログで股下山に関してはこの文が紹介されています。

で、川好きの私はこの言説をみるなり当然のごとく地図をみてみるわけですね。

上に貼ったグーグルマップで解説しますと、股下山は表示があるのでお分かりかとおもいます。そして、札幌文庫に記載されていた、小樽内川と春香沢の合流点は、オレンジのマーカーのポイントになります。

ん??

二股の下ってことは地図上で南を指すのはわかりますが、記述どおり小樽内川と春香沢川の合流点(オレンジのマーカー)から股下山山頂までは離れすぎていないかい? 直線にしても約4kmはあります。多めに見て、山頂ではなく、山が始まりそうな場所、北東尾根と現在の道道1号線がぶつかる場所からも約2kmくらいはあります。

ん? ん?

昔の記述だからといって、そんな大きな誤差は、、、

と、地図をもう一回眺めると、今度はすぐそばに、それこそ股下山の山頂から約1.6km、この山の一番眺望が開ける偽ピークあたりから計ると、約1kmの地点に 前回のエントリーで紹介をした、小樽内川と朝里岳沢川の合流点がありました。

おっ!!これならば条件にあいそう!!

しかも、朝里岳沢川に道道1号をわたす秩父橋の欄干には小樽内川と書いてあります。ってことは現在朝里岳沢川は以前は小樽内川と認識されており、現在の小樽内川が、昔は春香沢と呼ばれていたとしたら、、、、

うんうん、

前回載せた写真でも見てわかるとおり、両河川ともそこそこの川幅を持っています。小樽内川は春香山方面からながれてきていますし、ここに道を開削した時点では、現在の朝里岳沢川を小樽内川として、これにそって道を開削していったとしたらその命名もうなずけます。

おおーー、これは条件にびったりと合うのではないでしょうか!!

と、思いはしましたが、さっぽろ文庫の記述には、「広い二股をつくり」との文面が、、、。

地図をみてみると、お世辞にも、広いと表現できるような二股にはなっていません。でも、いってみたら以外に広い光景があるかもと思って、実地にいってみはしましたが、、。

そんな期待は裏切られました。道道1号から朝里岳沢川へとたどる途中約100Mもないの河畔地帯のほうがよっぽど広く感じるくらいです。そしてそんな気持ちをもちながら股下山へと登っていったのです。(山行は前回のエントリーを参照してください)

それでも、山頂をふみ下山をするまでは80%その説でブログを書こうともおもっていましたが、下山途中偽ピークから北東方面を見てみると、

おやおやおや、、、

目の前に広がってきたのは、左側春香山をスタートとしたような切れ込んだ地形と、右側奥手稲山とつげ山の間を縫ってくるような切れ込みが、丁度春香小屋のちょっと奥辺りで、落ち合っているではありませんか。(TOPの写真がその写真です。地図のマーカーは青です。)

おーーーー??!!

しかも山体にはなっていますが、二つの切れ込みはかなり広い地形となっています、地形図をみてみると、その広さもしっかりとしたものと認識できる幅を誇っています。 切れ込みには川が流れているのは当然です!って、ことでちょっとみてみると、春香山方面の切れ込みには小樽内川、奥手稲山方面の切れ込みにながれている川はとあります。この写真を撮ったところからは約1.5kmの距離。そして、何よりもこの偽ピークにたってながめてみると、広い二股の下方向にいるということが実感できます。

もしや、もしや、

先人はこの場所からこの風景を見て、二股の下の山「股下山」と名付けたのでは??

札幌文庫の記述は、小樽内川と春香沢の二股の下とありましたが、このあたりは沢が沢山あります、どれがどの沢名になっていたかも確定されていなかった頃に大きな二股の下にある山として認識されていたとしたら。あながち今回ぶち上げた私の持論も間違いではないのではないかなと、股下山からほくそ笑んで下りてきたのでした。

撮影場所 北海道札幌市南区定山渓 股下山
アプローチ難度 ★★★★☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材  NIKON D3000

 

 

小樽内川と朝里岳沢川の合流点 (股下山へ)

小樽内川と朝里岳沢川の合流点

札幌の市街地はほぼ雪解けが終って春の街になってきましたが、まだまだ豊富な雪が残っているここは、札幌国際スキー場のそばの合流点です。定山渓ダムに沿うように道道1号線とともに流れる小樽内川。そのまま朝里峠のてっぺんまで道道1号線に沿ってながれていると思いきや、実はこのあたりから小樽内川は春香山方面へとむかっているのでした。この写真でいうと奥からながれてくるのが、小樽内川です。では、ここから道道1号線に沿ってながれているのは?というと、写真左からながれこんでいる朝里岳沢川なのでした。ちなみにこの撮影ポイントは道道1号線から東の雪原にはいっていき約150Mの地点にあります。積雪期はここに流れ込む大き目の支沢はなく、朝里岳沢川におちないように気をつけさえすれば樹林の密度も薄いのでずんずん歩いてはいっていくことができます。 この時期はたまに雪が降るぐらいで気温もプラスになる日が多くなるので、雪融け水が増えて川の表情がちょっと険しくなる時期なので、山の中の沢に近い川とも言えども水の流れる音は耳を澄ませば100Mはなれていも聞えてくるくらいです。

で、今回はなぜここに来たかというと、このそばにの一つ股下山があるので春山シーズンだし登ってしまおうとやってきたのでした。この股下山の山名の由来については次のエントリーに譲ることとして、このエントリーでは、股下山への山行録をお届けします。

まずは、いつものようにGPSログを、

スタートは春香小屋の駐車スペースからです。そこから道道1号を秩父橋を渡りつつ南下をし、今回の川の写真「小樽内川と朝里岳沢川の合流点」の写真を撮りに朝里岳沢川沿いに雪原にはいっていきました。結構お気に入りの写真がとれたので、ホクホクしながら道道1号に戻りいよいよ股下山への取り付き口に立ちます。

股下山取り付き口

股下山取り付き口

道道1号を歩いていると数箇所にピンクテープがぶらさっがていいましたが、雪面に楽に上がれそうな場所を選んでここから入山します。この日は前日までの天気予報だと朝6時までは降雨の予報だったので、いつもより遅めの8時スタートと計画をして川の写真をとったりなんだりで、取り付いたのは8時15分ころです。それでもたまに小雨がふる感じでした。ツボ足でいけるかなかと思いはしていましたし、川の写真を撮りに雪原にはいったときはツボ足で踏み込んでいきました。でも一応念のためスーパーカンジキをリュックにくくりつけていきました。で、いよいよ取り付き雪面にはいったとたん、ズボズボと足がぬかっていきます。即効でカンジキ装着です。ここから若干の急坂を上るとそこは木々の密集した平坦な林の中でした。

取り付き後すぐの林の中

取り付き後すぐの林の中

気分的には冬の森林浴です。密集した白樺や針葉樹の林の中を目安となりそうな583m標高点へといつものgeographicaをたよりに目指していきます。取り付いた地点ではトレースはみあたらなかったのですが、いろいろと歩いていくうちに数日前と思われるスキーやツボ足の跡に合流しました。取り付き口が広いから皆さんいろんなところから登り始めているのですね。そしてみなさんきっと583m標高点を目印にするので、標高点が近づくといろんなトレースが合流するのですね。

そうこうしているうちに、

583m標高点

583m標高点

とりつきから40分ほどで最初の目標583標高点へつきました。ここまで40分もかかっていたなんて、、、。私の貧脚はいつものことなのですが、気分的にはそんなに長く歩いていた気持ちはまったくありませんでした。初期段階のトレースのない雪面をあれやこれやとルートファインディングしながら頭をつかっていたせいでしょうか。私のような初心者はちょっとした山の中でも歩行方向を考えるのが楽しかったりするのです。地形図をながめながら実際の地形と照らし合わせて読図の勉強もしながらです。で、この股下山の本番はこれからです。

偽ピークへの取り付き

偽ピークへの取り付き

標高600mを超えたあたりから始まる770mあたりの偽ピークまでの急登が今回の山行のハイライトでしょう。結構な急斜面で、スキーの跡が気持ちよさそうにシュプールを描いています。そこをえっちらおっちらのぼっていきます。何度も止まり、何度もジグを切り、何度も歩行方法をかえながらのぼっていきます。そろろピークも近くなってくるあたりから眺望がひろがってきました。

偽ピークまでの途中

偽ピークまでの途中

なかなかいい眺めです。このあたりから写真を撮る回数が増え、必然ととまる回数もふえ、、、。

偽ピークの途中その2

偽ピークの途中その2

やはりこんな光景を見ると写真を撮らずにいられません。

ただ、ご覧のように厚い雲が覆っているのと、山を始めたばかりなので、どの山がどの山かを同定することができないのが残念ポイントですが、、、。

そんなこんなで、取り付きから1時間40分ほどかけて偽ピーク到着です。

偽ピーク

偽ピーク

ここから先は地形図をみてみるとそれほど急峻な区間がないようでほっとしつつ前にすすんでいくと、

雪庇と雪畝区間

雪庇と雪畝区間

細い尾根に雪庇と雪畝区間がまっています。まぁ、硬石山の痩せ尾根を経験した身としては安全でそれほどきり落ちていない林側に歩みを進めていけばまったり散歩のレベルです。800m前後のボーダーラインでちょっとしたコブを登り下りしていくと

山頂直下

山頂直下

股下山の山頂直下に到着します。ここからうんせうんせとちょっとがんばると、取り付きから2時間10分ほどで

股下山山頂

股下山山頂

股下山山頂到着です。偽ピークを過ぎたあたりから風が若干冷たくなってきたし、それほど眺望もよくないので、5分くらいで山頂からはなれました。

さぁ、下山です。

さぁ、下山です。

下山の楽しみは、軽く埋まる斜面を大またでふわふわっとあるく快感ですね。

今回は前々回の阿部山の麓散歩のようにズボーっときそうな沢そばではなく顕著な尾根くだりなので、安心してスピードを上げて帰ってこれます。途中偽ピークあたりで、股下山の山名由来を考察できそうな場所で撮影大会をしながら、偽ピークのくだりの急斜面を尻すべりで快適におりてきました、、、が、この時期、しかもさっきまで雨だったので、、、冬用のズボンからしっかり水がしみこんで、お尻がべちょべちょでした。後でスノボをやっている知人にきいてみると、この時期の尻すべりはウェアの防水機能をいためるよとのことでした。。。今はいているホーマック製のズボンのせいではなかったのですね、、、。これは来シーズンはズボンとともに尻ボー導入まったなしですね。。

なんてたのしみながら平坦な場所まで降りてきてから、はたと気づくと登りと同じ道をあるいているではありませんか、、、最近は登りくだりのルートを意識せずとも変えてきた山行ばかりだったので、違うルートを歩きたい欲がでてきました。そこで地形図で見て取れる沢形に沿って歩いてみようとおもいました。ここまでくれば、東方面に進路をとりさえすれば道道1号にぶつかるし、水を湛えた沢がないのも確認済みなので、悠々とあるいてみると、地形図からは読み取れない小さな沢形が入り組むところにでてきました。

沢が入り組んでいます。

沢が入り組んでいます。

元来がビビリの私は沢へ降りる気持ちになりません。慎重にズボっとこなさそうな場所をストックで選びながら沢形を渡り進路を決め山頂から約1時間ほどで、道道1号との出合いまでおりてきました。

無事下山

無事下山

写真奥に道道1号が見て取れますね。

取り付くまでは雨が強くなる気配を感じたら即撤退ときめていきましたが、幸運にも道中雨に濡れたのは最初だけであとは厚い雲の下ではありましたが比較的穏やかな山行となりました。

また、今回の山行ではのぼり時の歩行の仕方のコツをすこしだけつかんだような気がします。忘れないうちに積雪している山をもう一つくらシーズン中に登ったほうが良いかな。

 

札幌50峰 14座/50座 (股下山 820.4m) GETしました。

 

撮影場所 北海道札幌市南区定山渓
アプローチ難度 ★★★☆☆
景観 ★★★☆☆
撮影機材  SIGMA DP2 / iPhone5c

豊平川と厚別川の旧合流点跡(旧豊平川 落合橋端付近)

豊平川と厚別川の旧合流点跡

最近、旧河川跡の散策がシリーズ化しつつありますが、今回はいつもの合流点めぐりと休河川めぐりの中間にいちするようなポイントにいってまいりました。場所は、の落合橋付近です。
ここは、が昔合流した場所で、このそばにかかる落合橋も、以前ここらあたりで2つの河川が合流していたのでつけられた地域名とのことです。

いつもの今昔マップさんをみてみると、

見事にこの場所まで厚別川がきていたことが1916年の地図に明記されています。ただ、この時点ですでに厚別川新水路が開削されており、1916年の地図では、「新川」となづけられた直線的な水路となって現在の角山付近までその足を伸ばしているのがみうけられます。また1916年の地図では、新水路ができているからなのか、新水路以降の厚別川の川幅が若干細くなっているようにも見えます。

また豊平川への架橋事業は札幌の都市化に伴わないくらいにおくれており、この落合地区から対岸の対雁へとわたるためには、渡船場から渡し船を利用していたとのことが、白石区のホームページのコーナー、白石歴しるべに記載されていました。(伴の渡し(PDF:219KB)

そんな豊平川本流がここ東米里地区を堂々とながれていたその昔に比べ、現在はヒッソリと静かな流れともつかない水をたたえた旧豊平川に流れ込むように、大きめの排水?が往時の厚別川の面影なのでしょう。

旧豊平川に流れ込む厚別川の旧川道を利用した排水

旧豊平川に流れ込む厚別川の旧川道を利用した排水

春先のこの時期だからこそみることができますが、きっと繁茂期になれば一面緑に覆われその姿を拝むことができないでしょう。

 

撮影場所 北海道札幌市白石区東米里2053
アプローチ難度 ★☆☆☆☆
景観 ★☆☆☆☆
撮影機材 Canon EOS KISS X2